実家から300メートルほど離れた地域で3件の連続した不審火がありました。交通事故の被害も理不尽ですが、火事、それも放火は絶対に許すことのできない犯罪です。

 ここで少し火災に関する法律の勉強をします。日本は先進国の中でも珍しい、「失火責任法」があります。この法律は、”類焼の被害があっても、火元の人が負うべき賠償責任が免じられる”ルールです。理不尽なルールですが、昔から類焼被害が甚大となる日本特有の法律と言えます。これは明治時代からほとんど変更がありません。   民法第709条の規定は、失火の場合には、適用しない。ただし、失火者に重大な過失があったときは、この限りでない。   (第709条 故意又は過失によって他人の権利又は法律上保護される利益を侵害した者は、これによって生じた損害を賠償する責任を負う。)    以上の条文によると、失火責任法とは、火元の人が、類焼で他人に損害を与えても、709条の賠償責任を負わない、ことになります。ここでポイントとなるのは、「重過失」です。どんな場合でも責任が免れるわけではなく、火元に重大な過失があった場合を除きます。この重過失の出火例ですが、焼身自殺や保険金目的の付け火など、ほとんど故意の火付けに近くなります。寝タバコ、コンロの鍋の消し忘れ、お風呂の空焚き程度は当てはまりません。    話を戻しましょう。放火は第3者の加害行為ですから、類焼を含め、当然にすべての損害賠償を負うことになります。ただし、ほとんどのケースで、放火犯から(の資力がなく)弁償されることはなく、被害者は自らが加入している火災保険から補償を得ることになります。そして、支払った保険会社は放火犯にその額を請求=求償しますが、やはり、回収は難しいようです。その点からも、放火は通り魔並みに重大な犯罪と言えます。    放火犯は再犯率が高く、一種の病気とも言われています。一刻も早く放火犯が捕まって欲しいと思います。被害の大きかった蕎麦屋さんは、私が子供の頃から30年来行きつけのお店です。大変と思いますが、再開を祈っています。

 周辺はいたって普通の閑静な住宅街です。それでも、たまに空き巣やピッキング被害が聞こえてきます。都心より郊外の住宅地の方が、むしろ治安が悪く感じます。     <埼玉新聞:4月28日より>

 27日未明、越谷市蒲生西町2丁目の住宅街で、火災が3件相次いだ。けが人はいなかった。越谷署によると、3件の火災は同じ通り沿いの160メートルの範囲。同署は不審火の可能性も視野に出火原因を調べている。

 同署によると、27日午前3時40分ごろ、越谷市蒲生西町2丁目の木造2階建て住宅1階のガレージ部分を焼いた。出火に気付いた世帯主男性(73)が119番した。約15分後、約80メートル離れた住宅の玄関に置かれていたビニールシートが燃えた。1分後、約80メートル離れた鉄筋4階建て店舗兼住宅から出火し、一部を焼いた。

 現場は東武スカイツリーライン蒲生駅南側の住宅街。

■ 被害男性「本当に悔しい」

 不審火のあった3軒のうち4階建てのビルは、1階がそば店、2階以上が店を営む家族らが住む住宅となっている。店を営む男性が消防車の音で目を覚まし窓から外を見ると、1階の倉庫付近で火災が発生していたという。

 男性は「その時は他でも火事が起きていると思わなかった」。男性は家族と手を振りながら消防車を呼び止めようとしたが、倉庫と隣接していた製麺所などが焼けた。壁で仕切られていた厨房(ちゅうぼう)や客席は火こそ入らなかったものの、熱により天井などが激しく損傷し、剥がれ落ちた。

 男性は「最初は小さい火だった。消防車を待っている間に自分たちで消火活動を行っていれば、ここまで被害が大きくならなかったかもしれない。本当に悔しい」と声を落とした。

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 中央線で1時間も揺られればお尻が痛くなりますが、そのような弱音を言っている場合でない重傷案件です。早速、入院先を訪問。今回は弁護士先生も一緒でした。

 ご本人にお見舞い、ご家族と打合せ、医師面談と続きます。

 これから、身体障害者手帳の申請、介護申請、そして、各種の検査を推進し、自賠責保険の後遺障害認定に備える・・・やることが目白押しです。弁護士も、後見人の選定、休業損害の請求、刑事記録の開示等、賠償交渉までに多くの準備を進めます。    弁護士に相談はしたけど・・・「等級が出るまで待っています」「手帳や福祉関係の申請は市役所に行って下さい」「後遺障害も保険会社に任せましょう」・・・これでは、賠償交渉まで被害者とご家族が諸手続きに忙殺され、ふらふらになります。そして、相手の保険会社主導が続き、つまり、交渉も後手に回ります。

 「初期対応」、口にするには簡単ですが、大変な作業です。ネットの派手な宣伝では見えてこないと思います。

 重傷の被害者さんこそ、これができる事務所を選んで欲しいと思います。

     

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 恒常的に求人を続けています。私共のような小事務所に限らず、企業では有為な人材の確保が最重要課題です。秋葉事務所の採用率は非常に低く、採用条件は厳しいと思います。学歴や資格、能力は確かに有用ですが、それより、まじめで、ホスピタリティがあり、クールな一面をもった、メディカルコーディネーターとしての適性を重視しています。 まぁ、一般事務職員にはそのような要求はありませんので、普通に事務仕事ができればOKなのですが。

 最近も女子の事務スタッフ(男子も、もちろんOKですが)の応募をかけています。過去、採用した皆さんはそれぞれ人生の転機に離職していきましたが、ある共通点がありました。

 それは、年齢に関係なく、女子社員は、いつのまにか、「お母さん」みたいになってしまうことです。    栄養ドリンクを飲んでいると、「先生、栄養ドリンクは体に良くないですよ、しっかり食事してますか」と、一々うるさい。    ゴミ捨ての際、「先生、また、カップラーメンを食べましたね。カップラーメンは食べないほうが良いと言っているじゃないですか」、このように叱られます。     言い方は多少気を使っているにせよ、完全に関係性のベクトルはお母さんです。もちろん、気遣いの言葉であり、微笑ましい側面もありますが、職場でお母さんは勘弁して欲しいものです。言われて喜ぶ男子もいるのでしょうが・・。  

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 先日、新人スタッフさんから、こんな感想を聞きました。それは、秋葉(ボス)が社員に対して「○○さん」と敬称で呼んでいることを、意外に思ったそうです。

 「さん」付けは丁寧なのでしょうか。私どものような小事務所や少人数の会社は、もっと親近感のある呼称・敬称を使うのかもしれません。まして、歳が一回り以上離れた部下や弟子には、苗字や名前の呼び捨てでも、さほど高圧的ではないでしょう。

 逆に、社員・部下から「先生」と呼ばれることには、いまだに違和感を感じています。行政書士は地味な実務家のイメージが強く、「先生」とは大袈裟に聞こえます。実際、行政書士は世間から先生と呼ばれていません。行政書士の集まりで、お互いに「先生」と呼び合っている姿には少し引いてしまいますが、これはフィリピンパブで「(誰もが)社長さん!」と呼ばれているようなものなので、ご愛嬌でしょうか。 やはり、「先生」は医師、弁護士、政治家、文筆家・芸術家、(学校の先生も)などが、違和感のない対象と思います。

 一方、ある弁護士事務所では、ボス弁も含め弁護士同士お互いに「○○さん」と呼び合っています。さらに、スタッフからも「○○さん」で統一、「先生」と呼ばせない事務所もあります。これは、先生呼ばわりされることで、知らず知らず、自分が偉くなったと増長しない為の戒めかと思います。外部から見ても、事務所の雰囲気に謙虚さを感じます。これは学ぶべき姿勢と思います。    この機に、社内での呼び名・敬称を統一しようかな、と考えています。よくある例から検討してみましょう・・・    山本 大暁(やまもと ひろあき)に対して、    山本くん・・・却って(上司の態度が)偉そうに感じるのは私だけではないと思います。    山本ちゃん・・・ありがちですが、(そんなキャラか?と)ためらいがあります。また、部下からボスへはないと思います。呼ばれたらぶん殴りたくなります。    山さん・・・これは、人情派の中年刑事に決まっているので却下。    山ちゃん・・・なにか居酒屋の店名みたいです。これも下から上には使えません。    では、上から下限定で進めます    ヒロくん・・・ファーストネームからは、ちょっと子供じみています。依頼者の前では使えません。相手が女子ならセクハラ一歩手前になります。     親近感UPにはあだ名も良いかもしれません。昔の刑事ドラマは必ずこれです。「太陽にほえろ」の場合、マカロニ、ジーパン、テキサスと、ほとんどならず者同士の呼び方でしたが・・。本人が納得しているかどうかに限らず、現在ではパワハラ確定です。    念のため、考えてみます    シャウカステン・・・(ドイツ語)レントゲン写真をみる機械の名前です。彼がよく画像を観ているから・・ですが、噛みそうですし、一般的にはソーセージか何かに聞こえます。   続きを読む »

 先週末は恒例の首都圏相談会でした。年々、参加者は減少傾向かな?と思っていますが、今年に入って、毎月10人を超えるご参加を頂き、参加者さまからも「今まで相談したところとはレベルが違う! 目から鱗!」とのご感想をいただいています。まだまだ、呼びかけが足りないと反省すべきでしょうか。    さて、今回もバラエティに富んだ傷病名が出揃いました。交通事故外傷でも後遺障害は、画像の分析、関節の機能障害(可動域制限)は実際にゴニオメーターで計測、診断書の内容分析、不足する検査の検討・・等々、もはやルーチン化しているような対応・対策が続きます。

 さらに、賠償論は弁護士が担当しますが、今回は多くの相談者さまで賠償面での問題が山積でした。いくつか所感を述べます(守秘義務がありますので、詳細は割愛・脚色しています)。   ○ 既に裁判にて係争中ながら、依頼している代理人(弁護士)と方針が違っているまま進んでしまっている。どうしたら良いか?

⇒ これを今更、相談会で議論しても、時既に遅しです。今更、裁判取り下げ、弁護士交代しても、恐らく結果は好転しないと思います。

 弁護士に依頼する際、最初に解決方針をしっかりすり合わせるべきです。交通事故の解決方法は一つではありません。依頼者の意向はもちろん、弁護士の経験・力量から様々な解決パターンに分岐します。「任せたから、安心」ではありません。あくまで、解決を計るのは依頼者本人です。その自覚なくして、納得のいく解決などありません。   ○ 忙しくて、あるいは病気で、事故の解決を放置していた。これから進めたいが・・

⇒ 病気は確かに不可抗力なので気の毒です。しかし、それらを考慮したとしても、もはや言い訳にしかなりません。

 被害者=賠償請求者である以上、何も請求しなければ、相手も知らん顔にならざるを得ません。また、加害者側の保険会社もいつまでも案件を抱え込むわけにいきませんので、弁護士を使って「債務不存在確認訴訟」をうってきます。ここに至ってから、相談会に参加されても、私共の対応も極めて限定されます。穏便に裁判を終わらせる、つまり、相手の言い分を飲むことが最善かもしれません。ここでしっかり争うにも、後遺障害の認定や治療費・休業損害の立証など不十分のままで・・やるべき事(損害の立証)を逸して数年、もはや戦いようがないことも多いのです。    市町村・自治体や弁護士会の無料相談を除けば、東京で14年も毎月開催している、民間による無料相談会は大変貴重なものです。最後の駆込み寺足りうる覚悟を持って開催しています。それでも、万策尽きて「あきらめましょう」との対応になってしまう。「何でもっと早く相談に来てくれなかったのか」・・非常に悔しい思いを噛み締めています。   

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 昨年6月購入のハイビスカスが越冬、早くも4月20日に第一輪が咲きました。好天気・高気温が続いた4月を象徴する出来事です。

 フラメンコダンサーが舞うような艶やかな花綸もわずか2日で散ってしまいますが、今年は何輪開くか楽しみです。枝葉が大分成長しましたので少し窮屈そう、一回り大きい鉢に植え替えしてあげねばなりません。  

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 春の重傷認定シリーズの③から⑤は同一案件です。この記事3つを書くことも大変ですが、実際の立証作業も、期間にして6ヶ月、病院同行8回、大変なボリュームでした。通常の3人分どころか、特殊性から5人分の作業に感じました。

 重傷と言うには12級は低目かもしれませんが、本件被害者さんは、事故と手術でずたずたになった腹部の形成のため、背中とお尻から広範囲に皮膚を採取しました。これだけも、被害者の苦しみがうかがわれます。

 本件は併合4級となり、後は十分な賠償金の獲得を連携弁護士に引き継ぎました。相手保険会社の反論はもちろん、裁判になっても、私が集めた医証で一蹴できると思います。

 

12級相当:背部+臀部の瘢痕(20代男性・東京都)

【事案】

歩行中、自動車の衝突を受け、骨盤を骨折した。自動車は逃走したが、後に逮捕され、幸い任意保険の存在を確認できた。

内臓損傷は数箇所に及び、大腸・小腸の切除と一時的な人工肛門の増設を含め、腹部に数度の手術を施行した。胸腹部の手術瘢に加えて、植皮のために背部・臀部の広範囲から皮膚採取を行った。

【問題点】

後遺障害診断書には書ききれないので、別紙記載が望まれる。

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 手術中に心肺停止などの循環器系のトラブルから、低酸素脳の状態になると、予後、様々な障害が残ります。

 低酸素脳とは・・・循環不全または呼吸不全などにより,十分な酸素供給ができなくなり脳に障害をきたした病態を低酸素脳症という。低酸素脳症には,通常,組織への血流量の低下(虚血)と,血液の酸素運搬能の低下(低酸素血症)の2つの病態が混在していることが多いため,低酸素性虚血性脳症(hypoxic-ischemic encephalopathy)とも呼ばれる。原因として,心筋梗塞,心停止,各種ショック,窒息などが挙げられる。心停止により脳への酸素供給が途絶えると,意識は数秒以内に消失し,3~5分以上の心停止では,仮に自己心拍が再開しても脳障害(蘇生後脳症)を生じる。  <日本救急医学会さまより>    本件も不幸にして、障害が残ってしまいました。交通事故の障害としては、二次的な障害になりますが、因果関係は”事故の手術による”直接的なものですから、自賠責は等級認定します。高次脳機能障害では毎度お馴染みの作業ですので、ポイントを抑えた作業になりました。  

7級4号:低酸素脳・神経系統の障害(20代男性・東京都)

【事案】

歩行中、自動車の衝突を受け、骨盤を骨折した。自動車は逃走したが、後に逮捕され、幸い任意保険の存在を確認できた。

内臓損傷は数箇所に及び、大腸・小腸の切除と一時的な人工肛門の造設を含め、腹部に数度の手術を施行した。不幸にも、最初の術中に低酸素脳の状態が生じ、脳にも障害を残すことになった。

低酸素脳を原因とする「神経系統の機能又は精神の障害」は、弊所初の受任である。

【問題点】

主な症状は、軽度の言語障害と易疲労性、体感バランス・筋力の低下、4肢への軽度麻痺が確認できた。加えて、精神面でもダメージがあり、落ち込む、鬱になるなど、派生する症状も見逃すことはできない。

【立証ポイント】

深刻な知能・記憶の障害はなく、従前と変わらないことから、高次脳機能障害との診断名は採用されていない。それでも、立証の手法は高次脳機能障害を踏襲することなる。リハビリ科の主治医と面談を重ね、神経症状を大きく2つに分けて、立証作業を進めた。

1、運動機能の低下 → 医師と日常生活動作検査表を作成し、麻痺の詳細を明らかにした。加えて、言語障害は言語聴覚士の先生と協議、リハビリ過程で実施したディサースリア検査(発声発語器官の検査)に加えて、SLTA検査をリクエスト、”話し方がゆっくりになった”点について客観的データを揃えた。

2、精神機能の低下 続きを読む »

【事案】

歩行中、自動車の衝突を受け、骨盤を骨折した。自動車は逃走したが、後に逮捕され、幸い任意保険の存在を確認できた。

内臓損傷は数箇所に及び、大腸・小腸の切除と一時的な人工肛門の増設を含め、腹部に数度の手術を施行した。胸腹部の手術瘢に加えて、植皮のために背部・臀部の広範囲から皮膚採取を行った。

【問題点】

後遺障害診断書には書ききれないので、別紙記載が望まれる。

「日常露出しない部位(胸部+腹部、背部+臀部)の表面積の2分一以上の面積に醜いあとを残すもの」

【立証ポイント】

生殖機能障害、排尿障害、神経系統の障害の立証を進める中で、最後に形成外科で後遺障害診断書をお願いした。特に、別紙の図表に細かく計測値を書き込んで頂いた。その際、写真を数十枚撮影、編集したものを添付した。

胸腹部の手術痕は、瘢痕としての基準(1/4、1/2の面積)に至らなかったが、背部・臀部について、「全面積の1/2程度以上の範囲に瘢痕を残すもの」として12級相当の認定を得た。

臓器で6級、神経系統で7級、これらが併合され、2級上位である併合4級となった。結果として、醜状痕の認定があってもこれ以上、上位等級にはならないが、後の賠償交渉の材料としたい。

※ 併合の為、分離しています

(平成30年4月)  

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【事案】

歩行中、自動車の衝突を受け、骨盤を骨折した。自動車は逃走したが、後に逮捕され、幸い任意保険の存在を確認できた。

内臓損傷は数箇所に及び、大腸・小腸の切除と一時的な人工肛門の増設を含め、腹部に数度の手術を施行した。不幸にも、最初の術中に低酸素脳の状態が生じ、脳にも障害を残すことになった。

低酸素脳を原因とする「神経系統の機能又は精神の障害」は、弊所初の受任である。

【問題点】

主な症状は、軽度の言語障害と易疲労性、体感バランス・筋力の低下、4肢への軽度麻痺が確認できた。加えて、精神面でもダメージがあり、落ち込む、鬱になるなど、派生する症状も見逃すことはできない。

【立証ポイント】

深刻な知能・記憶の障害はなく、従前と変わらないことから、高次脳機能障害との診断名は採用されていない。それでも、立証の手法は高次脳機能障害を踏襲することなる。リハビリ科の主治医と面談を重ね、神経症状を大きく2つに分けて、立証作業を進めた。

1、運動機能の低下 → 医師と日常生活動作検査表を作成し、麻痺の詳細を明らかにした。加えて、言語障害は言語聴覚士の先生と協議、リハビリ過程で実施したディサースリア検査(発声発語器官の検査)に加えて、SLTA検査をリクエスト、”話し方がゆっくりになった”点について客観的データを揃えた。

2、精神機能の低下 → 既にWaisⅢ(知能)、WMS-R(記憶)、CAT(注意機能)、BADS(遂行機能)が実施されていた。追加検査は必要ないと判断し、検査結果と実際の症状を文章7ページにまとめた。あくまで本人の主観的データ(自己判断、自己申告)に過ぎませんが、審査側にしっかり伝えなければならない、重要なものと考えています。

SLTA検査シート(参考)

軽度の言語障害、四肢麻痺、易疲労性、そして、精神面での意欲・活動の低下が認められ、総合的な判断から7級に押し上げた(臓器の障害と併合され、併合4級に)。

※ 併合の為、分離しています

(平成30年4月)  

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【事案】

歩行中、自動車の衝突を受け、骨盤を骨折した。自動車は逃走したが、後に逮捕され、幸い任意保険の存在を確認できた。

内臓損傷は数箇所に及び、大腸・小腸の切除と一時的な人工肛門の増設を含め、腹部に数度の手術を施行した。不幸にも、最初の術中に低酸素脳の状態が生じ、脳にも障害を残すことになった。

主な症状を列挙すると、生殖機能、排便・排尿の障害、脳由来の神経症状から軽度の言語障害と易疲労性、体感バランス・筋力の低下、4肢の軽度麻痺、さらに、胸腹部・背部・臀部の広範囲に瘢痕・手術痕を残した。

【問題点】

非常に多くの障害を残したことから、検査、診断書記載について、それぞれ担当した専門科の医師の協力を取り付ける必要があった。

自賠責保険が規定する障害の系列について、立証作業を整理・構築でき、必要な検査を熟知している事務所に依頼できるか否か・・本件事故の解決の第一歩を誤ってはいけない。

【立証ポイント】

ご本人・ご家族は各事務所を吟味し、その評価から弊所を選んでいただいた。ご期待に応えるべく、まず、後遺障害を系列ごと3つに作業を分類し、それぞれの主治医に面談を重ねた。

生殖機能障害の立証については、2つの面から試みた。   1、物理的側面:生殖器へのダメージから、ED障害の検査(リジスキャン検査)   2、内在的側面:睾丸亡失からテストステロン(男性ホルモン)の検査(血液検査・FSH値の計測)   それぞれ、1、から勃起不全、2、から無精子症を明らかにした。結果、「生殖機能を完全に喪失したもの」として、7級相当を確実にした。

排尿障害については、頻尿の症状を示していたが、その程度・頻度から、被害者の負担になるウロダイナミクス検査は必要ないと判断した。医師の診断と本人の尿頻度の申告を書面にまとめて提出し、11級10号を確保した。ちなみに大腸・小腸の切除は基準以下の長さであり、栄養吸収・消化機能への障害は残らなかった。

胸腹部臓器の障害としてこれらを併合し、6級相当の認定に。

※ 併合の為、分離しています

(平成30年4月)  

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 季節は初夏を迎えようとしていますが、春の重傷認定シリーズ①②に3つほど追加します。この3つは同一案件です。内容ギッシリなので、3つに分けて整理したいと思います。

 第一弾は、案件としてはレアな臓器腹部の障害です。排尿障害の事案は何度も経験してしますが、生殖機能の障害については2度目です。今回、初のリジスキャン検査を実施しました。検査のできる病院と医師は少なく、患者の誘致が必要です。また、費用も健康保険が使えませんので、相手保険会社と(自由診療で高額な)検査費用を巡る折衝が必要です。この点、弁護士の交渉力がものを言います。医療調査の行政書士(あるいは医療調査員)と、対相手保険会社に備える弁護士、この両輪が立証活動を順調にするのです。

 交通事故の中でもとくに重傷案件の場合、行政書士・弁護士の単独受任では心もとないと思います。片方だけの活躍では、本件の立証は難しかったと思います。この両輪体制と専門性を評価、ご依頼下さった依頼者さまの慧眼に敬意を表しています。

   チームで戦っています。士業の連携こそ、専門性が活きるのです!  

6級相当:骨盤骨折・生殖機能障害 排尿障害(20代男性・東京都)

【事案】

歩行中、自動車の衝突を受け、骨盤を骨折した。自動車は逃走したが、後に逮捕され、幸い任意保険の存在を確認できた。

内臓損傷は数箇所に及び、大腸・小腸の切除と一時的な人工肛門の増設を含め、腹部に数度の手術を施行した。不幸にも、最初の術中に低酸素脳の状態が生じ、脳にも障害を残すことになった。

主な症状を列挙すると、生殖機能、排便・排尿の障害、脳由来の神経症状から軽度の言語障害と易疲労性、体感バランス・筋力の低下、4肢の軽度麻痺、さらに、胸腹部・背部・臀部の広範囲に瘢痕・手術痕を残した。

【問題点】

非常に多くの障害を残したことから、検査、診断書記載について、それぞれ担当した専門科の医師の協力を取り付ける必要があった。

自賠責保険が規定する障害の系列について、立証作業を整理・構築でき、必要な検査を熟知している事務所に依頼できるか否か・・本件事故の解決の第一歩を誤ってはいけない。

【立証ポイント】

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 足指はまだ、審査中の1件が残っていますが、シリーズはここまでにしましょう。本件も自賠責の併合・相当の判定ルール上、大変に勉強になるケースです。

 指シリーズは全般的に内容が地味です。ところが、実はメディカルコーディネーターの実力が試される部位なのです。肩や膝の関節と違い、指は関節が多く、計測に大変な時間と手間がかかります。医師も一番、計測が嫌だと思います。もっとも少なからず、計測は理学療法士に一任することになりますが、理学療法士さんにとっても、指の計測の頻度は少なく、面倒な作業でしょう。一方、診断側だけではなく、審査側である自賠責・調査事務所も、毎度、診断書の記載不足=「計測が不足していますので追加計測を!」にうんざりだと思います。

 ここでのポイントは、「全て計測する必要はない」と言うことです。無駄な計測作業を割愛する、しかし、自賠責が要求する計測は漏らさない・・・これこそ、私達の経験と技術が集約される場面なのです。双方の負担を減らし、間違いの無い等級認定に導くには、知識はもちろん、医師と円滑に折衝できる人間力も必要です。これができる事務所は極めて少ないと思います。

もう、指はすべてうちに任せて!

9級相当:足指欠損・機能障害(40代男性・東京都)

【事案】

バイク運転中、交差点で自動車と出会い頭衝突、足を受傷。足関節開放骨折に加え、足指すべての指がやられた。それぞれの症状は以下の通り。

・母指(親指)→ 硬直、可動域制限

・示指(人さし指)→ 硬直、可動域制限

・中指 → 壊死、欠損

・環指(薬指)→ 壊死、欠損

・小指 → 変形、可動域制限 続きを読む »

最新の認定結果が届きましたので、実績投稿:指シリーズ を再開します。

3本目は、骨折・脱臼に伸筋腱断裂が加わり、小指を除いた4本に障害が残ったケースです。比較的、手指の障害は少ないもので、前任の弁護士も手をこまねいていた様子。何度も言いますが、後遺障害申請を医師任せ、自賠責任せ・・つまり、他人任せ、運任せにしては危険です。事前に障害等級を設計して、計画的に検査・診断書作成を進め、審査側に遺漏なく症状を伝えなければなりません。これをサボると、「何級になるのかな?取りあえず申請してみよう」・・まるでくじ引きになってしまいます。認定漏れがあっても文句言えませんよ。 後遺障害を設計する気概が必要です!

10級7号:手指の骨折・脱臼、伸筋腱断裂(50代女性・神奈川県)

【事案】

バイク運転中、対向車線からの右折自動車の衝突を受ける。手指を損傷、診断名は以下の通り。

・母指(親指)→ 伸筋腱断裂

・示指(人さし指)→ 中手骨開放骨折、伸筋腱断裂

・中指 → 伸筋腱断裂

・環指(薬指)→ DIP関節脱臼

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 暖かい日に海辺で昼寝、少しお休みを頂きました。

 ややうねりがあり、魚の接岸はまだ早いようでした。

 それでも、誰もいない海、空はとんびの旋回を見上げるのみでした。    

 今は静かな海ですが、GWになると喧騒に包まれます。  

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【事案】

バイク運転中、交差点で自動車と出会い頭衝突、足を受傷。足関節開放骨折に加え、足指すべての指がやられた。それぞれの症状は以下の通り。

・母指(親指)→ 硬直、可動域制限

・示指(人さし指)→ 硬直、可動域制限

・中指 → 壊死、欠損

・環指(薬指)→ 壊死、欠損

・小指 → 変形、可動域制限 【問題点】

長期のリハビリも機能回復が進まず、数年が経っていた。自賠責の申請をしていないことに気付き、相談会に参加された。足指の申請はマニアックな分野であり、欠損は見た通りで問題ないが、機能障害については正確な計測が必要である。専門性を評価いただき、ご依頼となった。

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 また新しい保険が開発されました。<朝日新聞4月の記事より>    独り暮らしの高齢者が誰にもみとられず自宅で亡くなる「孤独死」。賃貸住宅で亡くなった場合、大家がスムーズに対応できるよう必要な費用を補償する保険商品が増えてきた。超高齢化社会で家を貸す側も居住者の「もしも」に備える必要が高まっているようだ。

 損保ジャパン日本興亜は6月から、火災保険とセットで「孤独死」に対応した保険を売り出す。居住者が亡くなった後の部屋の清掃や修復、遺品整理や見舞金など、オーナーに必要になる費用を補填する。その後、空室が続いた場合の家賃も1年間まで補償する。出費や損失補償額を各100万円までとした場合、保険料は年2万5000円。

 三井住友海上火災保険とあいおいニッセイ同和損害保険は、同様の商品を共同開発し2015年10月に発売。今年2月末時点で、両社で計1万2千件の契約があった。「高齢化の伴う突発的な事態に備えたいとのオーナーのニーズは高まっている(三井住友海上)。こうした保険が広がることで、独り暮らしの高齢者が賃貸住宅に入居しやすくなることも期待される。

 東京都監察医務院によると、東京23区内の65歳以上の単身世帯の人が自宅で亡くなり、死因がはっきりしない孤独死は2016年で3175人。10年前より焼く1300人増えた。

 以前から「家賃補償保険」がありました。これは、空き室の家賃収入減のリスクを回避するため、アパートオーナーに勧める商品でした。しかし、掛金が高いのか、あまり売れた印象を持っていません。社会的なニーズに今ひとつ・・だったのかも知れません。この保険が、現在の社会問題に即応した特約をつけて新しく生まれ変わった印象です。

 現在、高齢者社会の進行と共に、若い人の自動車保険や働き盛りの医療・傷害保険などは当然に契約数が減少しています。逆に、新しいニーズとして高齢化のリスクに対応する商品が続々と開発されています。この保険も、「高齢独居者の入居増加に対する貸主のニーズ」から生まれたものです。オーナーは若い人ならともかく、独り暮らしの高齢者の入居は、病気や孤独死の問題が想定され、敬遠したいものです。この保険の普及によって、「高齢独居者の入居問題」の緩和に期待がかかります。  

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 以前も指摘しましたが、頚椎捻挫で14級が認定される場合、診断名に腰椎捻挫があれば、高い確率で腰も認められます。例え、症状が重くなく、MRIも撮っていなくても容易に認定されます。弊所では、これを「ついで認定」と呼んでいます。

 14級は何個ついても併合で等級が上がる訳ではなく、保険金も同じです。後の賠償交渉において、たくさん14級をとることで、障害の困窮をより主張はできますが、劇的な増額効果は望めません。14級同士の併合はそれほどうれしい成果にはならないのです。

 頚部や腰部の神経症状は、治りづらく、再発を繰り返す傾向です。また、頚椎を傷めやすい人は、同じ脊椎である腰も同様の傾向です。自賠責は、既に14級認定者が2度目のむち打ち事故で申請してきた場合、「加重障害」扱いが可能です。加重とは「既に14級の障害者だから、同部位に同じ程度の障害が重なっても0円ね」とのルールです。ならば、既に頚で14級をとった被害者さんは、二度目は別部位の腰で申請を試みます。これに対して、自賠責は「先の14級認定で味をしめたな?」と考えます。したがって、このような申請者に備えて、腰も加重障害とすべく、(障害程度としては弱く、単独の申請では非該当かもしれないが)前もって14級にしておくのかもしれません。

 どうも、自賠責が併合認定を推奨、「14級認定なら両方つけとこう!」、このような運用しているように見えます。

ゲスの勘ぐりでしょうか?

併合14級:頚椎・腰椎捻挫(70代女性・山梨県)

【事案】

自動車運転中、飲酒運転の自動車に正面衝突される。頚部痛のみならず、手のしびれ、頭痛等、強烈な神経症状に悩まされる。 【問題点】

事故当日は独歩で帰宅したが、あとから症状がひどくなり3日後には入院してしまった。また、車がなくては不便な場所の為、ある程度回復するまでは一人で病院に通院することが出来ないことが懸念された。

【立証ポイント】

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【事案】

バイク運転中、対向車線からの右折自動車の衝突を受ける。手指を損傷、診断名は以下の通り。

・母指(親指)→ 伸筋腱断裂

・示指(人さし指)→ 中手骨開放骨折、伸筋腱断裂

・中指 → 伸筋腱断裂

・環指(薬指)→ DIP関節脱臼

・小指 → 伸筋腱断裂 【問題点】

症状固定時期には、人さし指のMP関節とPIP関節の可動域が2分の1制限、中指のPIP関節も可動域が2分の1制限、それぞれギリギリであったため、症状固定を急いだ。さらに、薬指のDIP関節も関節可動域に制限を残した。このDIP関節はどのように等級判断されるかを注目した。

前任弁護士は手指の障害をあまり理解していない様子で、事故から1年たっても具体的な方策なく、症状固定に踏み込めずにいた。

【立証ポイント】

漫然と医師の診断を待っているわけにはいかない。依頼者の理解を促して、弁護士を交代して進めることになった。

主治医のいる病院と手術を実施した病院の医師とが分かれており、それぞれに検査、診断書の依頼で往復が続いた。一番の問題は、伸筋腱断裂とあったにもかかわらず、MRIは一度も撮影していなかったことである。急いで検査を実施し、可動域もしっかり計測を行い、専用用紙にまとめた。最後に、すべての画像、前任弁護士が集めきれていなかった診断書、レセプトを集積して被害者請求へ。

約3ヶ月も審査を経て、認定等級は以下の通り。

① 親指は可動域制限等なく、痛み・しびれ等の症状から、お馴染みの14級9号に。

② 人さし指のMP関節とPIP関節の可動域2分の1制限、及び、中指のPIP関節可動域2分の1制限から、「親指以外の2の手指の用を廃したもの」として、問題なく10級7号が認定。

③ 薬指のDIP関節は、「1手の親指以外の手指の遠位指節間関節を屈伸することができなくなったもの」として、14級7号という、事務所初の認定が加わった。

尚、②と③の障害は同一系統(機能障害)の障害であったため、併合ではなく、10級相当と認定された。ただし、① 別系統(神経症状)の認定等級が加わり、最終的には併合10級に。

※ 併合の為、分離しています。

(平成30年4月)

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 自賠責が通院日数○日以上で14級、○日以下では非該当と、明確な基準でジャッジしていないことはわかっています。

 しかし、当然に目安のような基準は設けていると思います。さらに、14級認定は通院回数だけではなく、受傷機転や症状の一貫性を加味して判断します。補強的な所見として、神経学的所見やMRI画像などもあります。何より、訴えの信憑性が問われます。これらの要素を総合的に検討しているので、認定・非該当の明確な基準を求めてもはかなく、予想がしづらいのです。

 それでも、本件は通院日数を重視しました。通院実績を積み重ね、認定に漕ぎ着けたといえます。繰り返しますが、通院○日だったから認定と、単純に思わないで下さい。

継続的なリハビリ通院が重要です

併合14級:頚椎・腰椎捻挫(40代男性・静岡県)

事案】

自動車運転中、交差点で左方から相手方自動車が進入し衝突、受傷した。直後から頚部痛、腰痛のみならず、手のしびれ等、神経症状に悩まされる。

【問題点】

面談時では、通院回数が少なく、事故から半年経過しても少なすぎる懸念があった。 【立証ポイント】

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