さて、先週末は月例の東京相談会でした。私が参加する前も含めれば、夏休みの8月を除いて実に14年間も毎月開催しています。今回は、相談者様がやや少なく5名、平均参加者の14枠が埋まりませんでした。「プライドが許さないので、中止にするか・・」とは、もちろん考えません。

 たった一人の相談者でも全力で対応することになります。主催者の宮尾氏は毎回前日入りしますが、今回は鉄道事故の影響で新幹線内に5時間缶詰、深夜に東京駅到着となりました。私達も含め、相談員は手弁当での参加ですが、告知した以上は万難を排して実施しています。ジュリーの件では、チケットを買った観客以外(つまり、被害者でもなく関係のない人達)から様々な意見が噴出、侃々諤々の様相です。しかし、人によって、ましてアーチストであれば、とりわけプライドの持ちようは違うと思います。文句が許されるのは、さいたまアリーナの観客のみです。ただ、ビックスターでもこの場合、ポ-ル・マッカートニーやミック・ジャガーだったら・・と思ってしまうのです。

 首都圏相談会はNPO法人の主催でスタートしました。過去、たったの一度も中止はありません。回を重ねるごとに、弁護士、医師、行政書士等のボランティア参加が続き、国内最高峰の相談会を目指して継続してきました。弊所も9年間欠かさず毎月参加してきました(秋葉はインフルエンザ罹患で1回だけ休みましたが)。相談会は最高の経験則の場、おかげさまで私達は多くの相談者さまから鍛えられているのです。

 何事も「継続」こそ最強、最も誇るべきもの=プライドではないでしょうか。

 今回の相談会の内容ですが、実に半数は既に弁護士に依頼していた被害者さんでした。受任者は受任したものの無策が続き、依頼者の不安を拭うことが出来ませんでした。この業界の難解さは、スマホの購入のように商品の比較ができないことに尽きます。生まれて初めて交通事故にあい、ネットで専門家を検索、わらをも掴む思いで依頼したが・・どうも宣伝と違う。これが、「次回は他メーカーにしよう」で済まないのが交通事故です。「解決方針を示さない」「対応が遅い」「連絡がつかない」「専門家ではないかも?」「宣伝と違う?」・・疑いを持ったら、交代も視野に入れるべきです。その判断が遅れると取り返しがつかないことになります。被害者さんにとって、依頼者を選任することは自己責任なのです。