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 前回で子供が骨端線や骨端核を損傷しても、後遺障害等級が認められる可能性は極めて低いことを述べました。しかし、他方で、骨端線や骨端核を損傷しているだけではなく、同じ部位で骨折もしている場合があります。

 骨折しているかどうかはレントゲンで確認できる場合もありますが、関節等を骨折している場合がありますので、わかりやすいCT画像での確認も医師にお願いしてみてください。

 子供の場合は大人に比べて骨折後の骨の癒合するスピードが速く、回復が早いです。よって、子供の場合は、大人に比べて骨折でも等級を狙うのが難しくなります。

 ところが、稀に骨折後、骨片が残存する場合があります。痛みが続いており、かつ骨片が残存している箇所と一致している場合には、14級9号、12級13号が認められる可能性があります。

 先程述べたように、子供は大人よりも骨の癒合スピードが速く、回復が早いです。よって、等級を狙うのであれば、事故から半年が経過した場合、すぐに症状固定をする必要があります。

 この点、症状固定せずに、数カ月で完治できるのであれば、医師と相談して検討した方がいい場合があります。骨片の場合ですと、手術する必要性も検討しなければなりません。

 子供にその判断を求めるのは現実的ではありません。

 親や親戚の大人、主治医が、子供にとって何がいいのかを真剣に考える必要があります。

 子供のお怪我には、損傷部位だけではなく、症状固定時期にもご注意を。