事前認定を是とする弁護士から、被害者請求を原則とする秋葉にチェンジし、救われた被害者の例を披露します。

 タイトルを正確に言えば、「何の検討・戦略もなく、障害の立証に関心なく、漫然と事前認定を勧める弁護士には注意」でしょうか。
 

【事案】

 バイク2人乗りで左車線を直進中、右隣車線の自動車が急に車線変更、割り込んで来たため、自動車と衝突、転倒したもの。その際、二人とも右下肢がバイクの下敷きとなった。運転の主人は膝関節を捻挫、後部搭乗の奥さんは腓骨を骨折した。
 

【問題点】

 共に膝の痛みひどく、膝の靭帯、半月板損傷が疑われた。すでに弁護士に依頼していたが、その弁護士は症状固定するまで動かず、また事前認定(相手保険会社に後遺障害審査を任す)で十分との判断のまま、「等級が出るまで待っています」との対応。症状固定日が近づく中、不安になり当方へ相談に訪れる。

 やはりというか、膝の診断名について、主人「捻挫」、奥さん「腓骨骨折」のままで、必要な検査等、精査されていない状態。
 

【立証ポイント】

 すでに委任している弁護士には退場いただき、被害者請求に切り替える。まずはリハビリ先の整形外科に同行、膝の専門医への紹介状を記載いただく。そして専門医にMRI検査をしていただき、膝の損傷について改めて診断を乞う。
mri 案の定、夫婦共々、内側半月板損傷が判明した。それぞれ損傷程度に差があり、夫は14級9号、奥さんは12級13号を予断する。そして専門医の診断結果とMRI画像を主治医に戻して、後遺障害診断書を完成させた。

 結果は狙い通り、夫婦で14級と12級。その後、連携弁護士に引き継ぎ、過失割合は0、赤本基準満額の賠償金を交渉だけで勝ち取る。夫婦で約1600万円。元の弁護士であれば捻挫のまま、夫は非該当、奥さんは腓骨の癒合良好で14級が関の山、併せて500万程度しか取れなかったでしょう。

 賠償交渉の前に必要な検査・診断を仰ぎ、診断名を確定させること、そして確実に等級を抑え込むことが重要なのです。誰に解決を委ねるかで1000万円も差が出ることがあるのです。

 
 確かに被害者請求は手間がかかります。提出書類が同一ならどちらでも結果が変わりません。しかし、提出方法はともかく、頼りにしている弁護士が障害の立証作業を放棄してしまったらどうなるでしょうか?

 相手の保険会社が審査の前に「MRI検査をしなければだめですよ」、「半月板損傷が疑われますから専門医を受診して下さい」など弁護士に代わって親切にアドバイスしてくれると思いますか?

 保険会社担当者の使命はできるだけ早く、できれば少ない金額で事件処理をすることです。時間をかけて、被害者に保険金をたくさん払えるようにしてくれる、そんなおめでたい損保担当者がいるはずがないと思いませんか?