14級9号の文例を分析します。
 
 調査事務所の調査結果について、自賠責保険窓口会社(名)で文章回答がなされますが、大量処理の為、テンプレート(文章のひな型)を少し改造して作成している様子がわかります。
 

段落 本文 解説


自賠責保険における後遺障害には該当しないものと判断します。 結果は最初に書かれます。



頚部が重だるく、左手先までシビレがある。重い物が左手では持てない等の頚椎捻挫後の症状については、 これは主に後遺障害診断書の自覚症状に書かれていることを抜粋しています。また医師の診断内容を抜粋することもあります。


提出上の頚部画像上、本件事故による骨折等の明らかな外傷性変化は認め難く、その他診断書等からも、症状の裏付けとなる客観的な医学的所見に乏しいことから、他覚的に神経系統の障害が証明されるものとは捉えられません。  ① 画像
 主治医の読影・診断で決定!とはせず、あくまで自賠責側の読影で判断します。
② 他覚的所見
 神経学的所見・検査、医師の所見について・・ここは紋切型の文章となります。14級9号の場合、ほとんどの場合、他覚的所見が乏しいものです。
 逆に①②がばっちりなら12級13号の判定に移ります。


その他症状経過、治療状況等も勘案した結果、将来においても回復が困難と見込まれる障害とは捉え難いことから、 ① 症状の経過
 受傷時から症状固定まで一貫した診断名と症状が続いているか?

② 治療状況
 症状と矛盾しない治療が、主たる治療先として「整形外科で」なされているか、不整合な診断名が挙がったり、関係の乏しい治療が行われていないか、相当期間&日数の治療実績があるか?30日以上通院していない期間があるか?(間隔が空くと「治った」と考えられてしまいます)

この被害者は信用できるか?

 詐病の疑い、以前に14級9号の認定を受けた人が2度目の14級9号を申請する場合、その他、道徳的に問題ありと思われる被害者などが該当するようです。
 事前認定にて任意保険会社の意見書が付される場合、ここに触れています。

 明記されていませんが、「受傷機転」も重要な判定要素です。どのような事故状況で、どの位の衝撃を受けたのか? 追突でも軽微な修理費では、後遺症が残るほどの重傷とはみなされません。どう考えても、衝撃とケガにつり合いが無い場合は、ここで切られます。この点、自賠責保険は、常識判断をしているようです。
 
 最後に結論を繰り返し、で締めます。

 

 

自賠責保険における後遺障害には該当しないものと判断します。

 
 このように12級13号は、<理由>中段①②の判定が決定的なポイントです。さらに下段落①~③判定を加えます。この部分は医療照会という形で、主治医に文章(「頚椎捻挫・腰椎捻挫の症状の推移について」、「神経学的所見の推移について」)にて回答を求めるケースが多いようです。

 頚椎捻挫のほとんどは、画像所見や神経学的所見に乏しいものです。すると、14級9号の判定になりますが、
 
 14級9号の認定を決めるのは、
 
 <理由>下段の「その他症状経過、治療状況等も勘案した結果」です。
 
 この下段①~③の未公表の基準にて判断されます。これを多くの法律家はブラックボックスと呼んでいますが、秋葉事務所では、ほぼ内容を推測・把握しています。
 
 このように大量の認定結果を経験、分析することによって、12級、14級、非該当の予断ができるのです。事故相談の入り口から、この経験則・解析力によって被害者さんを迷わすことなく解決へ先導しています。
 
◆ それでも、どうしても、100%の認定予想とはなりません。

 ①~③については、あくまで自賠責保険・調査事務所の担当者=「人」が判断しますので、同じような条件でも認定・非該当に分かれます。つまり、ブレます。どうも、迷った挙句、とりあえず「非該当」にした印象を受ける件もあります。その場合は、再請求(異議申立)で認定を得ています。

 申請時に認定・非該当の予想をしますと、弊所で的中の確率がもっとも低いものこそ、むち打ち14級9号なのです。およそ75%程度の的中率です。他部位は90~100%的中の精度ですから、むち打ち認定は、最も審査員の印象に左右されやすく、エビデンス(医学的な証拠)から離れたものと思っています。