こんにちは、金澤です。

今日の内容は、

・どのような原理で筋肉が膝関節を守っているか?

・階段・坂道の上りより下りが膝を痛める理由

を主に書いていきます。最初は小難しいお話です、面倒な方は赤字だけ適当にみて頂けると嬉しいです。

まずは、筋肉が力を発揮するためには収縮をします。そして実は筋肉の収縮にはいくつか種類があり、それぞれ強い収縮、弱い収縮があります。

今回は2つ紹介。

①:短縮性収縮(コンセントリック):強い力を発揮する収縮

→ 筋肉はぎゅっと縮み、短くなりながら力を出す収縮です。

ダンベルを持ち上げると力こぶができますよね。筋肉が縮んだ分、膨らんでます。あれがコンセントリックです。上腕二頭筋のコンセントリックは、肘を屈曲する時、大腿四頭筋(太ももの前)のコンセントリックは膝を伸ばす時です。

②:伸張性収縮(エキセントリック):力は弱い収縮

→ 筋肉が伸びながら力を出す時の収縮。

つまり縮まずに長くなりながら力を出すのです。上腕二頭筋のエキセントリックは曲げた肘を伸ばす時、大腿四頭筋のエキセントリックは膝を曲げる時の収縮です。

強さの比較としては圧倒的に求心性収縮が強く、強力です。後ポイントとして、筋肉は伸張性収縮(エキセントリック)時に痛めることが多いです。筋肉が伸びながら収縮するので筋肉が切れてしまいやすい為です。故に、伸びながら力を出す「伸張性収縮」に耐えうる筋肉を作るのは、少し難しいです。つまり、上り坂より下り坂で膝を痛めるのはこのような理由です。

上り坂:膝は曲げた状態から伸ばしながら力を入れ坂を上る。

    → 求心性収縮(筋肉は強く働く)負荷は筋肉が吸収し、関節にはいかない。

下り坂:膝は伸びた状態から曲げながら力を入れ、体重を支えながら下る。

    → 伸張性収縮(筋肉の働きは弱い)筋肉が負荷を吸収しきれず、関節にガンガン体重+下る時の重力がかかる。

☆  下るとき、筋肉がなければ体重分の負荷+重力が膝関節にガンガンぶつかるのですが、伸張性収縮は筋肉が伸びながら収縮するので、関節に隙間を作り、骨と骨がぶつからないようにクッションの役割をしているイメージでよろしいかと思います。

このような理由で、下りの方が膝を痛めやすいと言えます。上手に、重力がかかる時は筋肉が伸びて関節に隙間を空けたり、また、大腿四頭筋・ハムストリングは互いに大腿骨に対して脛骨の前方引き出し作用、後方引き込み作用が働いていて、これは本来、前十字靭帯・後十字靭帯の役割ですが、これを補助している筋肉でもあります。

つまり筋肉が弱ると関節の動揺性、膝崩れが起きますし、負担がかかります。膝崩れや動揺が続くと、もちろん軟骨に傷もつきますし、靭帯が伸び水がたまります。このあたりから徐々に注射器になるようになってきます・・・・

このあたりで注射器に頼らず、良いお医者さん・良い整骨院と出会えたらいいのですが・・・なかなか難しいですね~。

次回で膝の治療についてお話ししようと思います。

今日は少し長くなってしまいましたし、マニアックな内容でしたが、ここまでみて頂きありがとうございます。