残念ながらすべてのお医者さんが優れているわけではありません。

 公務員、警察官、営業マン、社長さん、弁護士、運転手、職人さん、世にあるすべての職業に言えますが、優秀な者とダメな者、普通の者、つまりレベルの差があるのです。私の仕事は病院、弁護士、警察官、保険会社、市町村職員はもちろん、あらゆる職業の被害者さん・・・たくさんの職業の方と接します。その経験から切にそう感じます。

 交通事故で被害者となった方は病院との関係では患者です。日々の病院同行の中で治療やリハビリにおいて適切な判断、処置がなされているとは言い難いケースに出くわします。「レントゲン検査するも骨折を見逃している」、「靭帯断裂なのに捻挫でしょうと湿布だけだされた」、「神経症状が顕著なのに的外れな薬が出された」・・・整形外科でもこのような誤診?的外れな対応を多く目にします。医師と言えども人間、間違いは(あってはならない!のですが)あります。問題はその後の対処です。即治療内容を修正するか、検査を実施するか、場合によっては他院での検査や治療の紹介を進めるか、このような医師の対応が望まれます。
  しかし頑固な先生もいるもので、「俺の診断に間違いはない!」、「検査の必要などない」、「他院へ紹介?俺の診断が気に入らないのか!」、このように感情的になる先生がいるのです。(年間数人ですが実在します。)

 断言します、診てもらってはいけない医師が存在します。症状によっては専門医の受診に切り替える必要があります。そして医師との人間関係も重要です。気の合う医師、どうも関係が悪くなりそうな医師・・・やはりこの部分も大事です。
 そうなると患者は自身の治療のために医師を選ぶ必要があります。危険を感じたらなるべく早く見切りをつけるべきです。「お医者様なのだから」→「間違いはないはず」と甘い認識のまま漫然と通院を続けた結果、回復状態も悪く、また補償問題でも協力が得られずに立ち往生してしまうことになります。早期に転院し、事なきを得た患者はきちんと見極めをしています。

 いつも言っていますが治すのは患者自身の自己責任です。病院との関係は治療のみならず、後の損害立証、賠償交渉までずっとついて回りますよ。