今もって事務所移転の余韻は収まらず、連日、オフィス家具・什器の設置や片付け・掃除が続いています。通常業務の傍らとは言え、一体いつになったら引越しが終わるのだろう・・と。また、銀座オフィスでの6年間、この総括も頭をよぎります。

 日々の仕事に変化をもたらす事は重要と思います。サラリーマンは転勤がつきものですが、とくに保険会社の社員などは、ほぼ3年毎に移動の辞令がだされます。代理店を経営していた頃も、何人もの担当者が入れ替わったものです。金融系の会社は、そもそも社員と地域の不健全な癒着を恐れてか、長く同じ支社に置きません。もっとも、癒着を回避する目的より、常に環境変化と緊張感を求めて人事転換を図っているのだと思います。

 子供の頃は2・6・3・3・4制とでも言いましょうか、幼稚園→小学校→中学校→高校→大学と、入学・卒業の区切りがはっきりと定められていました。4の部分は浪人や留年などで若干ロスが生じる人もおりますが、私は波風無く2・6・3・3・4でした。高校を卒業すれば(法律的には中学校を卒業すれば、ですが)、割と自由度は高くなりますが、子供の頃は大人がきっちりレールを敷いていたのです。その区切りの一つ一つが人生の局面であり、入学と卒業を繰り返して人は成長します。卒業がある種の痛みや感傷を伴うものだからでしょうか。

 さて、社会人になってからの入学・卒業とは・・単に転職を繰り返すことに置き換えるだけではなく、それが、人によっては異動・転勤であったり、独立や昇進であったり、また、結婚・離婚や出産も人生の局面には違いありません。その点、私は波風無く平々凡々と月日を重ねているように思います。だからこそ、自らアクションを起こす必要に駆られたのかも知れません。それが、25歳での独立であり、事務所開設、法人設立、そして、今回の移転と思っております。

 人間の脳は、同じ事の繰り返しによって老化・退化すると言われています。変化や刺激こそ、脳を活性化するそうです。ビジネスの世界でも、常に革新、作新、創造などが叫ばれている理由かと思います。まとめますが、大人になったら、「変化」は自分で起こす必要があると言う事です。同じ事の繰り返しでは、それがいかに強固なものであっても、金属疲労を起こすかもしれません。もちろん、地味な作業を繰り返すルーチン化もビジネスでは大事な要素です。意識的に変えていくこと、変えずにコツコツ積み重ねること・・いずれかをビジネスでは適時、選択する必要があります。

 私達は変化を選択しました。6年間の前事務所を卒業し、新たなキャンパスで再スタートしたと思っています。


顧問の社労士先生から時計が贈られました