昨夜は全国のMCとスカイプ会議でした。集合せずとも、様々な議案について同時に意見交換ができるので便利です。
 それぞれ地域、環境が違う中、抱えている問題にも若干の温度差を感じました。その中で各地の行政書士会が推進するADRに話題が及びました。

 ADRとは「裁判外紛争解決手続」の略で、訴訟社会のアメリカでは広く知られています。アメリカは桁違いに訴訟が多く、裁判所の渋滞を防ぐため、軽微な紛争はこのような斡旋・仲裁機関での解決が必要とされています。これの日本版を行政書士会が認証機関となり主宰するのです。つまりもめごとの解決を当事者がADRに申し込み、そこで話し合いがなされ、合意された内容を公に認めるものとする働きをもちます。

 司法制度改革の一貫でADR法が制定されて以来、各地の行政書士会が続々と組織を立ち上げています。私の所属する埼玉会でも「行政書士ADRセンター埼玉」がこの夏、発足しました。奔走された諸先輩方には頭の下がる思いです。

 内容は民事部門で4つに整理されています。早速みてみましょう。

離婚

・離婚時の離婚給付(財産分与、慰謝料)に関する紛争

・離婚後に生じた離婚給付(財産分与、慰謝料)に関する紛争

※ 未成年の子供がいる夫婦の離婚は除く

※ 当事者のどちらかが埼玉県に居住している場合に限る

相続

・遺産分割協議に関する紛争

※ 相続人が埼玉県に居住している場合、又は被相続人の最終住所地埼玉県内の場合

※ 被相続財産が埼玉県内に存在する場合に限る

賃貸借契約

・居住用賃貸借建物の敷金の返還に関する紛争

・居住用賃貸借建物の現状回復に関する紛争

※ 埼玉県内に所在する居住用建物の場合に限る

交通事故

・物の損壊に関する紛争

・自転車事故による紛争

・自賠責保険対象外車両の事故に関する紛争

※ 埼玉県内において発生した交通事故に限る
 
 明日からそれぞれの項目について、私なりの感想を書かせていただきたいと思います。