週4回以上病院同行がありますと、事務が堆積していきます。この時期、雨で電車のダイヤも遅れ勝ちなので、余裕を持った行動が望まれます。

 5月、6月は事務所全体で、両月それぞれ30回オーバーの病院同行がありました。

 ボス自らも担当をお預かりしています。病院同行の前後に書類作成をこなし、相談会の手配や研修会の準備、社員管理や税金・労災の手間・・1人3役位の活動量となります。小事務所のボス、中小企業の社長は皆大変なのです。

 ある程度の分業は促進すべきと思います。しかし、私達の業務である、交通事故の医療調査や書類作成は、チームでの分業にそぐわないものです。病院同行のスケジュールや書類作成を、担当者一人が所管して進めなければ、一貫した立証作業が滞ります。チームだからと言って、すべてに効率的に業務を構築できるわけではありません。
 また、依頼者様もご自身の担当者がはっきりしていなければ、なにかと不安であると思います。大型事務所の欠点と言えば、まさにここ、電話をしても担当者が捕まらないことに尽きます。

 仮に事務員が窓口となっても、その事務員は取り次ぎ役に終始して、依頼者様にスピーディーな回答は出来ないのです。業務効率からある程度の分業は避けられないものですが、自身の担当者と疎遠になってしまうことは避けられません。
 弊事務所は、担当者が依頼者様と土日・夜間問わず携帯電話で連絡を取り合っています。普通の事務所では有り得ない光景です。ほとんどの弁護士は顧問先のような太い関係のない、一般の依頼者に自らの携帯電話の番号を教えることはありません。また、完全に土日祝日、平日も9-5時以外は電話がストップします。

 決して休日や時間外の仕事を奨励するわけではありません。士業者も仕事と日常を切り離す権利はありますし、急な電話に対して安易な回答・対応は出来ないものです。しかし、依頼者は常に連絡体制にストレスを感じるようになるのです。ひどい例ですと、一度も担当弁護士に会ったことがない、電話も最初と最後だけ、という被害者さんもおりました。

 依頼先の事務所を選別する際、担当者と「すぐ連絡が取れるのか?」「レスポンスが早いか」「チームで対応します!と言いながら、質問がたらい回しとなるのか?」など、連絡体制も重視した方がよいと思います。

 それだけ「担当」を名乗ることは、事務所にとって大変な覚悟がいるのです。
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