骨折シリーズ続けます・・・

(1)骨折の分類   まず学術的な分類から

1、完全骨折   

  完全に連続性が絶たれている。

2、不全骨折   

  骨梁が途絶しているが、骨全体の連続性は維持。若木骨折など。

3、病的骨折   

  骨腫瘍など局所の骨強度の低下による。

4、疲労骨折   

  健常な骨に繰り返し付加が加わり起こる。行軍骨折。 ・・・剣道部時代が懐かしいです。

5、脆弱性骨折 

  骨粗鬆症など脆弱な骨に軽微な外力が加わり生じる。・・・高齢者がリハビリ中に起こす例があります。

6、不顕性骨折 

  X線で検出できない骨折。MRI、骨シンチが有用。 ・・・立証にも力が入ります!

7、骨挫傷

  骨折に至らないが、骨内出血がみられる。MRIが有効。 ・・・器質的損壊と呼ぶには弱いです。

  

 
(2) 種類    絵で見た方が早いです


1、横骨折   ・・・ポキンと折れた。

2、二重骨折  ・・・2か所が。

3、斜骨折   ・・・斜めに。

4、粉砕骨折 ・・・3つ以上に分離すれば。

5、らせん骨折 ・・・ねじれて折れた?
 

 

(3) 治癒形態

1、一次性骨折治癒

 仮骨(かこつ:callus)を形成せずに骨折部が癒合。

2、二次性骨折治癒

 仮骨を形成して癒合。

3、変形治癒

 解剖学的な形状とは異なった変形を残して癒合。変形癒合。・・・医師も主観的に判定しますので、どの程度で変形とするか迷います。

4、遷延治癒

 通常の経過に比して長時間を要して癒合。・・・高齢者は当然ながら可能性大です。

5、偽関節

 骨折部での癒合がない。・・・つまり分離したままで、その部分に新たな関節ができてしまったような状態です。異常可動、動揺性を残す、最悪の結果です。