【事案】

バイクで交差点を横断中、対抗右折自動車と衝突。右股関節の寛骨臼、右足の踵骨を骨折した。
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【問題点】

受傷初期、手術後のレントゲン画像を観ると水平に亀裂が走り、それを斜め上からスクリュー2本で固定していた。最新の画像を観ると骨癒合を果たすも、やや変形が残っていた。しかし、関節面の不整とまでは言えず、事実、底屈・背屈の可動域には問題は残らなかった。医師も外反・内反のみ問題があるとのこと。自賠の審査基準では外反・内反の制限は評価外である。
 【立証ポイント】

そこで、CT画像をもう一度見直した。踵骨の裏面に骨棘(骨が癒合する際に残った余分な出っ張り)があることを、転勤で代わった新しい主治医と一緒に発見した。骨棘について、外反・内反の直接原因ではないが、歩行痛や可動痛の原因となることを記載いただき、12級13号の認定に導いた。

13号は神経症状なので逸失利益は10年が相場である。しかし、股関節で機能障害の7号を確保できることから、「逸失利益は67歳まで!」と強交渉ができる。想定通りの併合9級として弁護士に引き継いだ。

※ 併合の為分離しています。

(平成28年6月)