おはようございます。この1週間世界で一番美しい日本を満喫しました。どこの病院へ行っても桜が満開でしたので。 
 むち打ちシリーズも本日記事で最終回にします。もちろん新しい情報や経験則が得られれば今後も記事にしたいと思います。交通事故外傷で半分以上を占める症状です。まだまだ語りつくせない分野です。
 

6.脳脊髄液減少症(低髄液圧症候群)型

(症状)
 脳脊髄液腔から脳脊髄液(髄液)が持続的もしくは断続的に漏出することによって脳脊髄液が減少し、頭痛、頚部痛、めまい、耳鳴り、視聴覚機能障害、倦怠などが生じます。
 横になっているときは症状は軽減していますが座位、立位で苦痛が顕著になります。一連の神経症状はバレ・リュー症候群型とよく似ています。
 画像診断についてはMRI、ミエログラフィーなどは参考的所見に留まります。RI脳槽・脊髄液腔シンチグラムのような専門的な手法がとられるため確定診断も非常に稀な病態です。

(治療)
 まず保存療法、そして輸液(生理的食塩水/血液)を行います。食塩水や血液を使い硬膜に外側から圧力をかけ髄液の漏出を抑えます。とくに血液の場合、硬膜外パッチ(ブラッドパッチ)とよばれ漏出部分を血液で糊づけしてふさぐ効果をもたらします。しかしそれはつまり硬膜外血腫となるので危険性を指摘されています。
 
(後遺障害認定)
 そもそも医学的に研究年月も症例も少なく、不明な点も多く、そもそも存在自体の疑問視もあります。一部の医師が積極的に臨床先行で治療・研究を推進していますが、診断基準も確定されたものではないため、当然自賠責保険の判断基準から外れます。神経症状の一環として12級、14級の判断でお茶を濁します。
 後遺障害認定のため活動する団体も存在しますが、今のところ裁判での判断となっています。認定された判例はまだ少なく賠償金も5割減額など灰色解決的なものが多くを占めています。
 ・・・医者がわからないのだから裁判官もわかるはずないですよね。
 

 むち打ちの病態は他にも細かいものがありますが、胸郭出口症候群型のように診断上認められてきたもの、この脳脊髄液減少症のように医学的に存在自体を疑問視するもの、いろいろと混乱が続いています。今後医学の進歩とともに解明が進めば労災・自賠責の基準も設定されると思います。しかし基準のないものや存在の疑われる病態を相手に一人相撲はできません。それらへの対処が私たち交通事故外傷を扱う者の課題となっています。

 交通事故相談の現場ではこういった病名が独り歩きして、「私はMTBIです」「RSDかも?」と自己診断する方が後を絶ちません。やはり心身症っぽい?と思われる方もちらほら。その場合私の仕事はカウンセラーになってしまいます。とにかく話を聞いてあげなければなりません。それで(心の)症状が改善されれば良いと思いますので。

 さぁ今週も頑張りましょう!

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