最近経験した知覚検査について

 この検査は、皮膚の感覚を検査し、末梢神経疾患、熱傷、術前・術後の神経診断や回復時のリハビリに使用されることが多いようです。全部で20本あり、下の品番から「1.65、2.36、2.44、2.83、3.22、3.61、3.84、4.08、4.17、4.31、4.56、4.74、4.93、5.07、5.18、5.46、5.88、6.10、6.45、6.65」とあり、1.65が一番直径の短いものです。

 検査方法としては、まず患者に目を閉じてもらいます。その後、2.83番のモノフィラメントを使い、どこを刺したか当ててもらいます。このとき、皮膚から2センチ程度離したところから1.5秒かけてフィラメントを垂直に下ろします。フィラメントがたゆむまで力を加え、再度1.5秒かけて皮膚から離します。この刺激を3回まで行い、反応をみます。このモノフィラメントで認識できるようであれば、知覚検査は正常と判断され、検査は終了となります。認識できないようであれば、徐々に直径の大きなモノフィラメントにしていき、どこで認識できるのかみます。 6.65については評価にばらつきがありますが、大体同じ評価となります。

 より細かく領域を区分する場合には、正常域を緑、低下域を青、防御低下域を紫、防御喪失域を赤、深部圧痛のみor測定不能を赤+黒斜線で当該部分を塗ります。その他、異常な応答や3秒以上の反応遅延、皮膚の乾燥、硬化、光沢、色調及び発汗異常など、特記すべきことがあれば記載することとなっています。

 もちろんこの検査も他覚的所見として捉えることは可能ですが、やや自覚症状に重きを置いた検査であるため、審査側はそこまで重要視していないのではないかと考えます。現に6.65でも判別不可の被害者であっても、神経症状は醜状痕に含めての評価に留まっております。とはいえ、「神経症状も評価に含まれる」という文言を付けてもらうことが、示談交渉で役立ってくるのです。残存した症状をあますことなく後遺障害認定に結びつけられた被害者こそが、最後に笑うことができるのです。    おなじみの針とブラシは鞄の中に持っているよ  

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鬱の検査シリーズ    QIDS-Jとは、Quick Inventory of Depressive Symptomatology(※JはJapaneseのことだと思います。)の略で簡易抑うつ症状尺度と呼ばれています。この検査は、16項目の自己記入式の評価尺度で、うつ病の重症度を評価できるほか、アメリカ精神医学会の診断基準DSM-IVの大うつ病性障害(中核的なうつ病)の診断基準に対応しているという特長を持っているようです。世界的に知られた精神科医ジョン ラッシュ先生によって開発され、世界10ヵ国以上で使用されています。尚、日本語版は慶応大学医学部の藤澤大介先生のグループによって作成されました。    それでは、質問について記載していきます。

第1.

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 前回、SDS検査を特集しましたが、うつ病について、簡易検査がいくつかありましたので、シリーズとして少し記載してみます。    PHQ-9とは、Patient Health Questionnaire-9の略で患者の健康状態に関する9つのアンケートという訳になるでしょうか。元々はアメリカの多忙なプライマリ・ケア医(普段から何でも診てくれるような身近な医師のこと)が、短時間で精神疾患を診断・評価するシステムとしてPRIME-MD(Primary Care Evaluation of Mental Disorders)が開発されましたが、実施時間がかかるため、時間短縮のために改良されたのがPHQのようです。そこから更に大うつ病性障害に関わる9つの質問項目のみを抽出したのがPHQ-9だとされています。    この2週間、次のような問題にどのくらい頻繁に悩まされていますか?右の欄の最もよく当てはまる選択肢( 0.

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 五十肩の痛み、私、秋葉も今年経験することになりました。

 持病なく、さしたるケガもなく、今まで病気らしい病気にかかったことが無い健康優良児であっても、寄る年波を感じるところです。    日常において、それほど困る痛みではありませんが、後ろに腕を回す、ふいに斜め方向に腕を伸ばすなどから、それなりの激痛を感じます。最近は和らいできたと思います。仕事上でも、肩の痛みを訴える大勢の被害者さんと接してきました。おかげで、痛みの表現や感じ方の勉強になりました。

 病院に行くほどのことはないのですが、せっかくの機会です。接骨院と整形外科、両者に行ってみました。自ら患者に、これも貴重な体験になります。それぞれレポートします。   1、接骨院

 事務所の金澤(柔道整復師)に近隣の院から厳選してもらいました。その院では女性が担当でした。しっかりとした施術であれば、男女の関係はありません。まぁ院としては、中年のおっさん対策なのかもしれません。問診では、肩関節の痛みを緩和したいとリクエストしました。

 彼ら柔道整復師は、経験と感性、いわゆる「腕」がものをいう世界と思います。触診から、「三角筋の痛みが原因」と判断しました(そうは思いませんが・・)。お馴染みの電気をあて、さらにハイボルトでグリグリ患部にあてました。そして、曲がり辛かった肩の可動域を広げていきました。前後のマッサージは気持ち良かった印象ですが、ハイボルト後、肩の痛みが増しました。これも症状軽快に向けての痛みなら納得できますが・・。

 二回目の施術では、ハイボルト後の痛みを訴えましたが、「それは悪化ではありません」と。そして、またもやハイボルトを・・。「痛い」って言っているのに、何故、ふたたび・・。    私は修行僧ではありません。マゾでもありません。    3度目はありませんでした。   2、整形外科

 やっぱり医者じゃないと信用できません。接骨院・整骨院では、レントゲンなど画像を観ずに経験と感性で施術をするものです。触診と勘で判断?とも言えますが、当たればすばらしい治療者となります。しかし、的外れでは無意味な施術、いえ、むしろ悪化します。痛みの増した肩をさすりつつ、近隣の整形外科に行きました。

 診察で症状を説明したところ、冷たく「単なる五十肩だね」と切り捨てセリフ。(五十肩程度で病院に行くまでもないのか?)なんか、医師の姿勢が高圧的に感じられました。さらに、いきなり腕を掴んで、後ろにぐいっと捻りました。「ギャーッ!」と悲鳴を上げそうでした。最初に言いますと、私はわりと痛みを耐える方です。若い頃ですが、旅行先で脚に切創を負った時は、お酒で消毒しながら、自分で5針縫いました。

 しばし悶絶・・。なんで急に曲げるかなぁ。普通、「後ろに曲げますね」とか言わないものか。もっとゆっくり曲げられないのか。正直、医師に対して殺意がわきました。

 以前に肩を痛めた依頼者さんを思い出しました。その患者さんも医師にいきなり腕を曲げられ、却って痛めてしまったそうです。お年寄りだったら、肩関節脱臼や棘上筋断裂の危険性だってあります。親の仇のように、なんで急に強引に曲げるのかなぁ。このようは話は被害者さんからよく聞きます。乱雑な医師が多いこと。もっとも、急に曲げる医師は、仕事柄もあるのでしょうが、圧倒的に整形外科医です。おおむね他科のお医者さんは説明も丁寧で、触診の際に気遣いを感じます。このような話はまったく聞きません。

 最後に整骨院でもできる電気とホットパットを指示、リハビリに通うよう言われました。正直、こんな気休めの理学療法で良くなるとは思えません。また、痛み止め薬の処方箋も持たされました。薬を飲む程の痛みではありません。この医師に腕をひねられさえしなければ・・。    理学療法の予約をせず、処方箋を破り捨て、この院への2度目はありませんでした。

 

 

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鬱の検査です    交通事故では、精神面にも影響が出てしまうことがあります。後遺障害申請の場面で必要とすることはあまりないかもしれませんが、精神科の病院などを受診すると、入口としてこの検査を実施することがあるようです。

 SDSとはSelf-rating Depression Scaleの略で自己評価式抑うつ性尺度と呼ばれています。この検査では患者さんが20の質問に答えていく心理検査で、うつの程度を客観的に数値化することができるようです。主観的な心理検査なので、SDSの結果でうつ病が診断できるわけではないようですが、症状の程度を推測することで、治療方針や治療効果の判定に生かすなどを目的として用いられているようです。この検査の原案を作ったのは、デューク大学のツアン教授ですが、日本においては1965年に福田一彦さん、小林重雄さんらで日本語版の作成に至りました。作成時から大幅な改定もありませんが、古くなるということもなく妥当性を得られている検査なので、未だに多くの医療機関の心理検査として実施されています。    SDSはうつ症状による心身両面の特徴的な症状を質問(下記の表)し、点数の高さである程度の状態判断をします。

   次の表がその質問に対応する評価です。

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 最近、久々に真正が疑われる相談が入りました。異常な神経性疼痛、およそ年に一件程度、相談が入ります。いずれも真正の症状は少なく、CRPSの兆候を示している、または回復傾向など、弊所が受任した案件では、CRPSの診断名で等級が付くことはありませんでした。やはり、珍しい症例であることは変わりません。

 骨折や打撲から数か月を経て、大分痛みは和らいでいるはずなのに、とにかくひどい痛みが収まりません。軽く触れただけでも激痛で飛び上がります。また、患部の発汗や変色が見られ、明らかに異常です。それでも、整形外科などでは、「様子をみましょう」とロキソニンと湿布だけで対処、気付かない医師もおります。それですから、相手の保険会社などは”大げさにいつまでも通院を続ける面倒な被害者”扱い、治療費の打ち切りを迫ってきます。

 ご無沙汰していますので、復習しましょう。    CRPS (Complex regional pain syndrome=複合性局所疼痛症候群)   ○ Type I  RSD (reflex sympathetic dystrophy=反射性交感神経性ジストロフィー)   ○ Type II カウザルギー  (Causalgia)   <外見> ・アロデニア・・・異常疼痛(※) 続きを読む »

 セカンドシーズンの放送が始まりました。遅ればせながら、録画にて視聴しました。第1回は主人公の五十嵐放射線技師がアメリから帰り、甘春病院に復院から始まります。しかし、病院の院長は灰島院長に代わっており、その経営合理化路線から、遠隔読影(※)に切り替えた為、放射線科医の甘春先生はじめ、かつての技師チームのほとんどが他院へ異動していた状態でした。

※ 遠隔読影・・・CTやMRIなどの医療画像を、通信ネットワークを利用して専門医がいる施設へ送信し、読影・画像診断を行うシステムです。 遠隔読影の導入により、放射線科常勤医がいない病院に、専門医による精度の高い検査結果を迅速に取得できます。アメリカではかなり一般的で、日本では医療過疎地域で拡大しています。

 前院長の大森先生も甘春病院に医師として復帰、その圧力(何故か灰島院長は大森先生に弱い)?により、かつてのチームが再結集することで1話が終了しました。注目は2話です。

 今回の患者はてんかんで苦しむ陸上選手の少年(走太)です。投薬でてんかん発作に対処していましたが、発作の頻度増加から、例によって五十嵐技師が検査を強く訴えます。そこで、2つの検査が実施されます。SPECT検査とファンクショナルMRI(fMRI)です。   スペクト・・・高次脳機能障害の立証 10 ~ 画像:スペクト

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   難聴には「感音性」、「伝音性」、「混合性」、「機能性」があり、後遺障害診断書では、「機能性」以外の3つしか記載がありません。機能性は心因性とも呼ばれ、詐病も疑われます。

 

1,感音性難聴とは、内耳やそれよりも奥の中枢神経に障害がある場合に起こるとされています。特徴としては、高音域の音が聞こえにくくなったり、複数の音を一度に聞いたときに特定の音を聞き分けることが困難になります。主な原因としては先天性や老化、騒音によるもの、薬の副作用、頭部外傷、メニエール病などが考えられます。感音性難聴は治療によって回復することがあまりなく、補聴器を使用しても聴力を補うことは難しいとされています。   2,伝音性難聴とは、外耳や内耳が正常に機能しなくなり音が伝わりにくくなるものをいいます。中耳炎など主に内耳の疾患が原因とされていますが、耳小骨の奇形など先天的な原因も挙げられます。特徴としては、耳の閉塞感や通常の音が聞こえにくくなる(ただし、大きな音は聞こえることが多い)といった症状があります。伝音性難聴は手術や治療によって回復する可能性がありますし、補聴器などを使用すれば問題なく生活できる方もいらっしゃるようです。   3,この感音性と伝音性の要素を持ち合わせているのが混合性難聴です。    4,機能性難聴とは、器官に障害がないにもかかわらず、聞こえが悪くなるものをいいます。不安やストレス、自律神経の乱れなどが原因とされていますが、よく分かっていないのが現状です。一過性のものが多いですが、投薬などで経過をみるしかないといったところでしょうか。    頭部外傷や側頭骨骨折等による難聴はありますが、頚椎捻挫で発症したというご相談も稀にいただきます。立証は非常に厳しいですが、初期から一貫していることや数値、事故態様により認定される可能性を秘めておりますので、諦めずに耳鼻科の受診をお勧めします。

 

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 最終回にして、この傷病名がでてくるとは・・・    最終話で、うつ病で現場を退いた院長先生(ヒロイン甘春先生の父)が久々に病院にやってきました。元気がないのは当然ですが、めまいで倒れました(正確には起立性頭痛かな)。その症状を診て、主人公の五十嵐放射線技師(実は医師免許を持つ)は、アメリカで類似の患者を診た経験から、「低髄液圧症候群」を疑います。簡単に説明しますと、外傷性のショックなどで後頭部の硬膜から脳脊髄液が漏れ出して、様々な症状が起きる症例と説明されています。ドラマ同様、うつ病と誤診されやすいようです。ただし、実際にそんな症状が起きるのか懐疑的な医師も多いようです。

 その後、MRI、脳シンチ検査を実施して確定診断となります。そこまでは良かったのですが、急遽、手術となり、なんと執刀を買って出たのは娘の甘春先生です。術式はブラッドパッチ(※)、甘春先生は放射線科医です。普通、放射線科医は手術をしません。まして、やったこともないブラッドパッチを行うなどありえません。さらに、あろうことか、助手に付いた五十嵐技師が手術を行いました。それが医師法違反と大騒ぎになる展開です。まぁドラマなので突っ込みを入れても詮無きことですが・・。   ※ ブラッドパッチ療法=硬膜外自家血注入療法。・・・脊椎の硬膜外腔に患者さんの血液を注入して、硬膜外腔組織の癒着・器質化(要するに血が固まる)によって穴をふさぐ療法です。これで、脳脊髄液の漏出を止めるのです。血液は20~30cc採血し、造影剤を加えてレントゲン透視下で硬膜外に注入します。都内では山王病院が有名ですが、実施できる病院は増えて、全国的に伝搬した感があります。    注目は、何と言っても最後の傷病名「低髄液圧症候群」です。ラスボスはこれか・・。数年前、この傷病名は「脳脊髄液減少症(CSFH)」でした。交通事故の相談会にやってくる被害者さんの10人に1人が、この傷病名を名乗ったものです。それが、ここ数年ピタッといなくなりました。不思議です。傷病名にも流行りすたりがあるのでしょうか。

 むち打ち、頚椎捻挫から、頚部に神経症状が発症した場合、単なる捻挫では済まず、治療が長引きます。症状として、頚部痛や肩~手指にかけてのしびれ以外に、頭痛、めまい、ふらつき、耳鳴り、不眠、疲労感、睡眠障害、生理不順、なんだか調子が悪い・・状態が続きます。これらを総称して「不定愁訴」と言います。不定愁訴が続くと、患者さんは長引く症状に、自身の症状は何か別の傷病なのでは?と不安に陥ります。そこに登場するのが、「脳脊髄液減少症」です。  

脳髄液の漏れ? かつて、お話を聞いた脊椎の専門医や脳神経外科医は懐疑的でした

   しかしながら、まだ完全に解明しきれていない謎の症例でもあります。現状、以下の通り診断基準が固まっています。それなりに珍しい症例であるはずです。数十名の「脳脊髄液減少症」とされた被害者さんを見てきましたが、1人もこの基準を満たす人がいませんでした。ですから、「脳脊髄液減少症の疑い」が正しい診断になります。それでも、一部の病院が、疑いだけで診断書を乱発したと思っています。   詳しくは ⇒ 脳脊髄液減少症(CSFH) の診断基準    この傷病名は、健保適用と自由診療扱いを繰り替し、その度に名前も変えてきました。どうも、一部の団体の利益、はたまた政治の匂いがするのです。それが、交通事故被害者の賠償意識とぴったり寄り添うのです。実際、先の基準を満たさない患者さんでも、ブラッドパッチを施行した方が多いようです。それで、「良くなったの?」と聞くと、その時は良くなったような感じをもつようですが、決まって「今もしんどいので、後遺症(後遺障害)を申請したいです」と相談に来るのです。

 素人診断は厳に慎みますが、「能脊髄液減少症」を名乗る患者の多くは頚部神経症状(TCS)の類で、頚部交感神経の暴走によるバレリュー症候群が近いように思います。中高年の場合、更年期障害と重なったとしか思えない方もおりました。なんでもかんでも不定愁訴をこの傷病名にあてはめていないか?疑念を持つようになりました。幸いなことは、ここ数年はすっかり居なくなったことです。途中からMTBI(これまた、完全に解明されていない脳障害)に転向した患者さんもおりました。また、新しい傷病名が出来ると、そっちに飛びつくと思います。繰り返しますが、傷病名に流行りすたりがあるなんて、おかしな現象ですよね。    旧作はこれまで。これから、新番組「ラジエーションハウスⅡ」を観ます。  つづく  

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第9話:「肩関節亜脱臼による肩関節の動揺性をストレスXPで立証?」(秋葉が勝手につけかえたタイトル)  

 第9話も秋葉事務所の仕事と丸被りでした。前話で、転倒した甘春先生(本田つばさ さん)に対して、レントゲンに加え、頭部はCT検査、痛めた肩関節はMRI検査を行いました。その画像うを観た辻村先生(同僚の甘春先生に💗)は、MRIの矢状断から肩関節の亜脱臼と診断し、保存的治療で対処することを決めました。しかし、毎度のお約束で、五十嵐技師(子供の頃から甘春先生に💗)は、MRI画像からバンカート病変(※1)を疑い、ストレスXP(関節を引っ張って伸びた状態をレントゲンで撮る)もすべきではないか、その結果、損傷があれば(関節唇損傷・スラップ損傷※2)、肩関節の動揺性(関節が緩んでぐらぐらになってしまう)が後遺症として残らないよう、鏡視下手術をすべきと意見しました。それに対して辻村先生は、「技師が思いつきで言うな!(怒)」と拒否、読影判断をめぐる恋敵の対立となります(ヒロインの宿命ながら患者にとって迷惑な話)。   ※1 バンカート病変 ⇒ 肩関節 脱臼   ※2 関節唇損傷・スラップ損傷 ⇒ スラップとは関節唇の上部ことで、上腕骨が肩関節内で円滑に動くよう作用する軟骨です。これが、スポーツや事故での外力で、裂ける、剥がれる、あるいは骨ごと剥がれる(骨性バンカート病変)ことがあります。これらを総称してスラップ損傷と言います。肩関節脱臼の多くはバンカート脱臼かヒルサックス脱臼です。   ←関節唇(MRI・T1冠状断)

 結局、辻村先生はストレスXPをオーダー(撮影場面はなかったですが)、結果としてバンカート病変の診断から、関節鏡下手術(詳しく語られませんでしたが、手術場面から剥離した関節唇の縫合をしたと思われる)となりました。

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第8話:「医師のメンツと医師法第17条」(秋葉が勝手につけかえたタイトル)    第8話のエピソードですが、毎回のように放射線技師である五十嵐技師が、医師に「MRI検査をして下さい」と意見具申も、医師から「必要ありません(技師の分際で医師に口出しするな #)」と一蹴されます。その傷病名と処置ですが、鏑木医師(放射線科医)は、単なる虫垂炎(いわゆる盲腸)で経過観察と読影判断しました。対して、五十嵐技師(実は医師免許を持っており、アメリカの第一人者と権威される医師からも認められているほどの実力)は、造影剤CTの画面に虫垂炎にしては不自然な「濁り」を指摘して、医師を怒らせました。その時の鏑木先生の怒りを要約すると、「判断をするのは医師の専権であり、技師が検査を主張するなど医師法17条違反だ」となるわけです。

 結局、ヒロインの甘春 杏先生(放射線科医)も五十嵐技師と同じ疑念から、MRI検査を実施し、その結果は虫垂腫瘍でした。五十嵐技師の読影が正しかったことになり、鏑木先生はメンツ丸つぶれです。    この毎度のエピソードから、医師法の根本原則とも言える、17条を読んでみましょう。   ○ 医師法(昭和23年法律第201号)

第17条 医師でなければ、医業をなしてはならない。

第31条 次の各号のいずれかに該当する者は、3年以下の懲役若しくは100万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。  一 第17条の規定に違反した者   【解釈】

 医師法第17条に規定する「医業」とは、当該行為を行うに当たり、医師の医学的判断及び技術をもってするのでなければ人体に危害を及ぼし、又は危害を及ぼすおそれのある行為(「医行為」)を、反復継続する意思をもって行うことであると解している。

   このように、医師でなければ医療行為をしてはならないと規定しています。条文の赤字、青字の部分がキーワードです。赤字について、ドラマでは医師以外が治療行為に含む「検査の判断」はできないとして、医師以外からの意見を問題視しています。もちろん、五十嵐医師は患者の事を思っての発言です。対する鏑木先生の態度は、患者第一ではなく、単なる権威主義ですね。別に看護師や理学療法士など、医療従事者から医師に意見具申することは、患者第一が浸透している病院では普通のことです。つまり、風通しの良い環境です。逆に、資格・立場上のプライドや上下関係を重んじる医師や病院もドラマ同様、普通に存在するのでしょう。そのような病院は、およそ院長が威張っており、厳しいヒエラエルキーの下、医療従事者の皆さんは委縮して仕事をしています。そんな病院を規模の大小関係なく、いくつも見てきました。

 青字の部分もポイントです。例えば、路で倒れている人を介抱したとして、その人が医師資格を持たないからと言って、直ちに違法にはならないことになります。反復継続とは、「業として≒毎度お金をもらって」治療行為を行うことを含みますが、「意思をもって」いれば足りて、「業として」とうたっていません。この解釈から、お金をもらわなければOKとはならず、無償であっても医療行為を厳しく制限していると言えます。

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 来月からパートⅡの放送が決まったこのドラマ、現在、昼の時間帯に旧シリーズが再放送中です。遅れませながら、録画してチェック中です。

   窪田 正孝さん主演ですが、放射線技師を主人公にしたドラマは初かと思います(実は放射線科医らしい。つまり医師免許を持ちながら、わざわざ放射線技師をやっている)。医師以外の医療従事者のドラマと言えば、何といっても看護師、ナースの話しかなかったと思います。その他、歯科医はあったと思いますが、理学療法士や柔道整復師のドラマは知りません。このドラマは医療関係者の注目はもちろん、私達にとっても興味深い場面ばかりです。普段接する整形外科医に次いで、放射線科医や放射線技師とも打ち合わせすることが多いのです。

 以前もドラマ「コードブルー」からいくつか話題としましたが、私達の経験になぞらえて続けてみましょう。   第2話:「成長痛ではなく、MRI撮ったら骨肉腫だった・・」(秋葉のつけたタイトル)

 小学生の男の子が膝の痛みを訴えています。レントゲンで問題なし、単なる成長痛と診断されました。

※ 成長痛…幼児から中学高校までの成長期の脚に多く起こる痛みの総称です。子どもが夕方から朝方にかけて膝のまわり・足の甲部分・かかと・股関節や足の付け根部分に痛みを訴えるものの、朝になると痛みは消え、検査をしても原因が見つからないことになります。このような場合は「成長痛」と診断、成長期の急激な骨の伸長による痛みが原因とされています。

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どうも、金澤です。

 

日々、被害者の方に同行し、病院へ行くと、

勿論対応の良い病院・悪い病院。

明るい病院・暗い病院と色々な病院を目にします。

 

その中で、殆どの割合で当たるのは、

受付けの対応が良ければ、お医者さんは優しい!

 

鏡の法則とはまさにこの事、受付がハキハキと明るく感じが良ければ、お医者さんも高確率で人間ができたお医者さんです。

逆に、覚悟を決める時は、病院入った瞬間の空気が悪く、受付スタッフの対応が悪い時。これは覚悟を決める瞬間です。

 

 

しかし先日、とある病院で珍しい経験をしました。

 

病院に入り、受付で挨拶をしようと名刺を用意しておりました。

しかし受付は、しばらく私を無視。「業者が来やがった」位に思っているんでしょう。

目も絶対にあわせず徹底的に無視を食らいます。

様子を見て、隙を探します。待つ事1分…

 

挨拶をする為に名刺を手に取り、今か今かと相手のタイミングを計るも無視され待つ1分は、非常に長いですよ・・・

 

気まずい時間に耐えながらようやく見つけた隙の糸

見えた!!!隙の糸!!!!!!! ヒステリックを起こす直前の形相で対応されましたが、何とか医師面談を取り付ける事に成功。

 

とまあ、ここまではよくある事なのでどうってことは無いのですが、

このような受付は対応が悪く、こちらが笑顔で挨拶をしても、凄く高圧的な挨拶を返してきます。なんでかなー?

そんな受付の時は、先生もたいがい変わっているので、覚悟を決めます。

 

 

しかし今回は逆。

診察室に呼ばれてビックリ、とっても優しい先生なのです。

診断書の内容も打合せができて、こちらの要望を殆ど聞いてくれて、診断書に鉛筆で記載してくれました。

なんと、拍子抜けする位あっさりと終わったのです。こんなことはなかなかないが、ラッキーだなーと気分よくお会計を待っていました。

 

しかし、嵐は突然やってきます。

先程の無視するやや高圧的な受付はまだ序の口でした。奥の方から、ズシズシと、なにやらただならぬオーラをまとったボスがやってきました。

(勤務歴20年お局!病院のルールは私が作成!あなた、休み希望、連休取りすぎ。が口癖!)

このようなオーラ。まさにボスのような形相です。

 

あろうことかそのボスは、診断書の無いように口出しをしてくる始末。

先生と打合せをして書いて貰った内容に、これは書けない等と突っぱねてきます。

さすがのこれには金澤も怒りをこらえるのに必死です。

苦労に苦労を重ね、なんとか譲歩を引き出し、後遺症認定に必要な最低限の記載をしてもらうことにして事なきを得ましたが・・・

 

受付けは医者じゃありませんよ^^;

 

稀にこのような、鏡の法則が成り立たない病院もあると言う事です。

 

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 昨日の内容を踏まえ、画像を観るに際して、「脳血管障害におけるMRIとCTの適用(以下の表)」がよく整理されています。おそらく、自賠責の高次脳審査会でも、顧問医は以下の原則から画像所見を確認しているはずです。

 救急搬送後の急性期、手術や緊急処置後の1週間後~3か月の亜急性期、その後の安定期(慢性期)と、経過から画像を追うと、選択された画像検査は以下のように、目的をもったものであることがわかります。  

(井田 正博 先生 他:脳血管障害 日本医師会雑誌2018:137(5)957-962より改変)

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 たくさんのご相談を頂く中、一定数、「検査のできる病院を教えて下さい」があります。    私共のホームページ、とくに実績ページを検索された被害者さんは、自身の後遺症を検査、診断してくれる病院や医師を探しています。秋葉事務所にご依頼となれば、既存の治療先ではできない検査や専門医への誘致を含め、障害の立証をお助けします。しかし、しかしなのですが、無制限に病院や専門医を紹介するわけにはいかないのです。    その理由ですが、医師への配慮が優先されるからです。専門医は本来、治療のために検査や診断を行うのであって、障害の立証の為にそれらを行うわけではありません。あくまで、症状改善の為、治療の一環としてお願いしています。専門的な検査や診断書の記載は、その過程の一作業なのです。これが、絶対的な目的です。酷な言い方ですが、交通事故被害者の障害を立証する為の医療ではないのです。

 仮に、有償で御依頼頂ければ、私共と依頼者さんは、解決まで一定の信頼関係を造成できます。その信頼を基に、要望にお応えすることは可能です。それでも、明らかに無駄な検査や診断であれば、ご遠慮頂き、別の方策を練ることになります。それだけ、協力くださる医師を大切にしているのです。したがって、どこの誰かもわからない方に、まして名前を名乗らずにいきなり電話で「病院を教えて」、「医師を紹介して」と言われても、お断りするしかないのです。商売上の秘匿事項として、意地悪な対応をしているわけではありません。察して頂きたいと思います。    お気の毒な被害者さんを助けることこそ、事務所の原点です。しかし、思わぬトラブルもありました。相談中に聞き出した病院へ勝手に受診、「秋葉や交通事故110番から紹介された」と言って、医師の不興を買いました。その医師は、もう二度と協力頂けなくなります。つまり、以後続くであろう被害者さん達にとって、その救済の道を閉ざすことになるのです。

 最近もそのような相談が重なり・・丁重にお断りしました。理由は上記の通りですが、さすがに図々しい相談と自覚して頂きたいとも思っています。

 

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 病院との違いや、そもそも接骨院・整骨院(以後、接骨院とだけ表記)のかかり方について、誤解しがちと言うか、正しい知識が周知されていないように感じます。また、同じ治療機関でありながら、病院と仲が悪いように思います。双方の意見が耳に入ります。   病院「接骨院は画像を観ずに、施術するから・・どうかと思う」   接骨院「病院はレントゲン撮って、薬をだすだけ、これでは良くならない」    それぞれ、ごもっともな意見と思います。では、患者を前に双方敵対するだけ・・で良いのでしょうか。私は常々、こう考えています。    「連携治療」    やはり、症状の初期的な診断は医師がするべきです。長年の経験や勘で施術にあたる柔道整復師が多い中、それが正しいとしても、まずは、医師の診断を基に治療方針を検討すべきと思います。そして、徒手による筋肉の整復、過緊張の緩和などが効果的であると判断すれば、医師が接骨院・整骨院にコンサル(紹介)する流れこそ自然で、多くの患者にとって安心かと思います。実際、少ないながらそのように連携治療をしている病院⇔接骨院も存在します。また、整形外科内に、理学療法士だけではなく、柔道整復師を配置している院もあるのです。

 接骨院の健保治療については明示されています。以下、協会けんぽのパンフレットから抜粋、「接骨院・整骨院のかかり方」について復習しましょう。赤字で私達の立場からコメントしました。

 結局、患者第一ではない「大人の事情」が連携治療を阻んでいるのだと思います。どの業界も一緒ですね。

 

【1】健康保険の対象となる場合    急性などの外傷性の骨折・脱臼・打撲及び捻挫

 ※ 骨折、脱臼は応急処置を除き、医師の同意を得ることが必要です。   1、負傷の原因を正しく伝えましょう。

 何が原因で負傷したのかをきちんと話しましょう。負傷が原因が明らかではない場合は健康保険の対象とはならない場合があります。

 この書き方一つで、健保利用の可否が決まります。例えば、腰が長年痛い状態=慢性疼痛の治療はダメです。転んで痛めた場合はOKです。説明一つでどちらにでもできそうです。ちょっとグレーな部分ですが、明らかな虚偽説明を勧める柔道整復師がそこそこ存在しますので注意が必要です。本当は、五十肩(慢性です)なのに、「転んでぶつけた」ことにして健保治療すれば、その肩に保険金詐欺の片棒を担がされますよ。   2、療養費支給申請書の記載内容をよく確認しましょう

 柔道整復師による施術(治療)を受けた際の費用について、健康保険への請求を柔道整復師へ委任する場合、療養費支給申請書の委任欄への署名が必要です。署名する際には、申請書に記載された負傷原因、負傷名、日数、金額をよく確認しましょう。

 この申請書が健保の不正請求の温床になりえます。最近は減りましたが、チョイ悪感覚で、盛り盛りに部位を重ねた請求書を健保に提出する柔道整復師があまりにも多かったのです。健保や労災は厳しい目で監視するようになり、この数年、毎月多くの院の不正を摘発・処分しました。業界は体の不整を整復ではなく、請求の不正を整復したかのようです。   3、領収書をもらいましょう

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   過(あやま)ちて改(あらた)めざる是(これ)を過(あやま)ちという    ・・・過ちはだれでも犯すが、本当の過ちは、過ちと知っていながら悔い改めないことである。    誰だって間違えることがあります。プロ、すなわち専門知識や技術で飯を食っている者は、その仕事で間違いがあってはいけません。しかし、それでも間違いを起こすことがあります。そんな時こそ、素直に過ちを認めて、善処する姿勢が大事です。孔子さまは2600年も前にこの姿勢を、冒頭の言葉に残しました。誰にとっても自らを戒める格言ですが、そうもいかないのが人間です。むしろ、格言通りにする人の方が少ないのではないかと思います。もちろん、改めてくれたケースもあります。両方の事例を紹介します。    一つは医療過誤事件です。昨年から2件程受任がありましたが、いずれも、医師がミスを認めて謝罪、治療を継続したことにより、後の賠償問題は比較的容易に解決へ進みました。「過ちを改めた」のです。医療過誤事件は、常にミスの証拠を握っている病院側がミスを認めない、隠す、危険をはらんでいます。その点、この主治医は潔かった。対して、その賠償金を支払う立場の保険会社と弁護士が、調査と称してだらだら無駄に時間をかけてきた印象でした。    また、これも少なからず遭遇するのですが・・医師がレントゲン診断において、「(骨折はどこか不明ながら)骨折と診断する」、逆に「骨折を見逃す」件です。整形外科医の最初で最大の責務は、レントゲンで骨折を見つけ、診断名を付けることではないでしょうか。ここで、的確に人体の破壊を確認、治療方法を選択しなければなりません。町医者の場合、観血的手術が必要であれば、設備のある病院へコンサル(紹介)します。ここでの診断ミスは許されません。整形外科医にとって骨折の判断は大変に重要で、むしろ基本的診断力の絶対条件でもあるそうです。

 私達は医療調査を通じて、そこそこ骨折の誤診を目にしてきました。それらは、専門医でなければ確定的な判断ができない、決して難しい部位ではありませんでした。かつて、自賠責保険・調査事務所から「○○骨折とありますが、どこが折れているのでしょうか?」と、後遺障害の提出後に質問されたことが2度ありました。そのような質問は既に予想していたもので、私もレントゲンを観て、どこが折れているかわかりません。むしろ、「どこも折れてないよな・・」、あるいは「ここ折れているけど、見逃したな」と思うこともあります。つまり、主治医は間違えたのだと思います。

 そこで、その主治医に「保険会社からの質問なのですが、どこが折れているのかご指摘お願いします」と、該当部位のレントゲン写真を示します。すると、「わかりづらいけど、ここかな、多分・・」と実に頼りない回答です。その部分にマジックで〇をつけてもらい、自賠責に再提出したことがありました。私から観ても、せいぜい骨挫傷の類、あるいは陳旧性の骨折線?程度です(素人診断は厳に慎みますが)。自賠責の担当者に「主治医がここだと言っていますので・・」と補足、再提出しました。担当者も(ため息混じりに)「わかりました」と・・。  その逆となりますが、見落としていた骨折の指摘には、医師は割と素直に診断書の追記・修正に応じる傾向でした。    専門家であり、人の命を左右する医師こそ、基本的なことで間違ってはいけない仕事です。しかし、その誤りに直面した時、その人間性が明らかになります。確かに、診断力乏しく、人間性を伴わない、いい加減な医師は存在します。そのような時こそ私達は、「善処さえしてくれれば良いのになぁ」、と思う次第です。

 

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 先日、顔面麻痺の被害者がいらっしゃったのですが、顔面麻痺の検査方法がありましたので、記載してみます。    柳原40点法とは、1976年に柳原尚明先生をはじめとする顔面神経麻痺の臨床研究に携わるグループにより作成され、1976年および1984年の国際顔面神経シンポジウムで報告されたものです。柳原40点法は、※「安静時の左右対称性と9項目の表情運動」を4点(ほぼ正常)、2点(部分麻痺)、0点(高度麻痺)の3段階で評価されます。微妙な場合は、中間の3点、1点を採用する場合もありますが、合計点数を計算するには偶数の方が簡便で検者間の誤差が少なくなるため、より妥当な偶数点に変更し、2進法で評価します。柳原40点法は、顔面表情の主要な部位の動きを個別に評価することで、検者の主観をおさえて再現性を高めるとともに、経時的な部位別評価をすることができます。40点満点で10点以上を不全麻痺、8点以下を完全麻痺、あるいは20点以上を軽症、18~10点を中等症、8点以下を重症とします。また、36点以上で中等度以上の病的共同運動(口を動かすと、一緒に目が閉じてしまうなどの症状)のないものを治癒と判定するようです。

 柳原40点法を使用することにより、顔面神経麻痺発症初期に麻痺程度を診断することで予後評価が可能であり、的確な治療法の選択にも有用であることが報告されているようです。発症から1~2ヶ月の経過観察で機能予後をある程度判定できるため、術前評価法として神経再建をすべきか否かの判断の一助となっているようです。しかし、評価基準が3段階のため、術後評価としては実際には大雑把すぎるというのが問題であり、今後の課題でもあるようです。   ※ 10項目としては、「安静時の左右対称性」、「額のしわ寄せ」、「軽い閉眼」、「強い閉眼」、「片目つぶり」、「鼻翼を動かす」、「頬をふくらます」、「口笛」、「イーと歯を見せる」、「口をへの字に曲げる」があります。    後遺障害認定においては、この柳原40点法は参考程度にしか捉えられず、診断名、画像所見によって主に判断されていることが予想されます。「現場で使用する検査」と「立証で使用する検査」に乖離があるのは仕方のないことですが、問題はこの乖離を現場の医師が知らないという点です。交通事故(労災事故もですが)において、この問題が解決する日は来るのでしょうか。まだまだ秋葉事務所の活躍の場がありそうです。

 

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 今週、眼医者さんで眼底検査の予定です。健康診断の高血糖の結果から、医師の勧めがありました。恐ろしいのは糖尿病による網膜症で、自戒の為にも説明をUPしました。

 一度も経験のない眼底検査、この際何でも経験してみたいと思います。  

【1】眼底検査とは  <日本予防医学学会様HPより引用>    眼底検査とは、瞳孔の奥にある眼底を眼底カメラで撮影し、眼底の血管、網膜、視神経等を調べる検査です。眼底とは眼球の後内壁面を覆う網膜のことで、瞳孔を通して観察し写真撮影することができます。私たちは網膜の働きでものを見ますので、その出血や変性などは重大な所見です。また、糖尿病性網膜症(※)や緑内障などの失明に至る恐れのある病気を早期に発見できます。さらに、眼底にある動脈を観察して、高血圧性変化や動脈硬化の程度を調べます。

  ※ 糖尿病網膜症(糖尿病性網膜症)とは <メディカルノートさまHPより引用>

 糖尿病の合併症として発症する疾患です。腎症や神経障害とともに糖尿病の三大合併症のひとつとして知られています。糖尿病では血管障害が引き起こされますが、これに関連した網膜病変です。最近の厚生労働省の調査では、国内の糖尿病が強く疑われる方は1000万人を越えていると推定されます。糖尿病の患者さんのうちのおよそ3分の1、約300万人が糖尿病網膜症に罹患していると推計されており 、非常にありふれた合併症であるともいえます。糖尿病網膜症は無症状で進行することも多く、最悪の場合には失明にも至ることがあります。患者さんのうち、およそ100万人に実際に視力低下や失明が起きていると考えられます。つまり、糖尿病患者さんの約10人に1人に、糖尿病網膜症による視力障害が出ているということになります。糖尿病自体の治療や糖尿病網膜症に対しての手術療法等の治療はそれぞれ存在しますが、何よりも早期発見・早期治療が大切です。こうした観点から、定期的な眼科受診が重要な疾患であるといえます。    交通事故を含む外傷で、直接に眼底検査が必要となったケースは未経験です。外傷性の網膜剥離など、眼底部の網膜・血管に破壊があった場合、眼底検査はその治療に必須で、後の後遺障害の立証に有効と思います。

  【2】交通事故外傷で、瞳孔にまつわる障害の立証 ...

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 先日、SDSAというものを受けた方がいらっしゃったのですが、高次脳機能障害の評価として審査会が判断するのか、今後どのように扱われていくのか興味がありましたので、まとめてみます。    SDSAとは、Stroke Driver’s Screening Assessmentの略で、脳卒中ドライバーのスクリーニング評価は直訳です。イギリスのNouri&Lincoln博士らによって開発され、脳卒中患者が安全に運転できるかどうかを予測するための検査です。これまでイギリスやアメリカ、オーストラリア、北欧で行われた研究により、運転技能予測に有効な検査であることが多数報告されており、4種類の検査から注意機能、空間認知機能、非言語性推測力等を評価し、脳卒中ドライバーの運転適性を見極めるようです。

 検査の内容は、①ドット抹消検査 ②方向スクエアマトリックス ③コンパススクエアマトリックス ④道路標識 の4種類です。   ① ドット抹消検査とは、25行×25列に印字された記号(ドットで構成された何種類もの図形)の中から検査者に指定された記号を選び、印を付けていくものです。所要時間と正誤数等にて判断しますが、注意機能や情報処理速度等を評価します。   ② 方向スクエアマトリックスとは、4×4方眼紙の外側に2種類の矢印が記載されており、大きい矢印がトラック、小さい矢印が乗用車の方向を指しています。手元には16枚のカードがあります。カードには上にトラック、下に乗用車のイラストが描かれており、進行方向が上下左右ランダムになっています。その組み合わせとして正しい枠にカードを入れるテストです。   ③ コンパススクエアマトリックスとは、4×4方眼紙の外側に8種類のコンパスが記載されており、車の進行方向を意味します。カードにはロータリーに2台の車が進入しているイラストが描かれているため、それぞれの進行方向に対応するカードを正しい枠に入れるテストです。尚、このテストでは、対応していないイラストも入っており、その場合には、枠に入れずに除くと作業も含まれております。   ④ 道路標識とは、様々な道路状況を表したイラストが描かれた用紙があります。手元には道路標識のカードがあり、使わないものも出てきます。それぞれのイラストに対応する正しい道路標識のカードを用紙の上に乗せるテストです。  

 私も動画を見てやってみましたが、①はただただ疲れる、②と③は結構難しいです。④は割と簡単かもしれません。但し、高次脳機能障害の立証という点においては、わざわざこの検査を実施しなくてもいいのではないかという気がします。補足資料として添付する分はいいかもしれませんが、運転ができるレベルの方であれば、好成績になる可能性が高いので、後遺障害申請という意味では不利に働くことの方が多いのではないかなと思います。

 特に地方では、車がなくては生活ができないといった側面があると思います。脳卒中患者のためだけではなく、高齢者ドライバーの適性についてもこのような検査を実施し、免許返納等、事故抑制の足掛かりになればと思います。  

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