本日の病院同行は、朝・夕のダブルヘッダー、一日に2院は久々です。埼玉と神奈川で、それ程遠方ではなく、難なくこなしました。東京の中心に事務所を置いたメリットを活かしています。

 とくに午後の整形外科は、今まで私が同行した数百軒に及ぶ整形外科の中でも高評価でした。まず、交通事故治療に慣れていらっしゃるよう、患者へ治療はもちろん、的確な対応をしてきたようです。そして、症状固定の診察でも、神経学的所見をしっかりとって、的確に診断書に落とし込んでいます。

 一方、多くの医師は、自賠責の後遺障害の認定基準が知らされていないことから、独自の診断になりがちです。それは、臨床上の判断ですから間違いではありませんが、賠償上の見地とは微妙にズレます。つまり、必要な所見が漏れる、無駄な記述、的外れな観察などです。そして、スカスカな記載はまだましな方で、余計なことを延々と書き込む傾向です。

 何故、私共が病院同行を行い、診断書の記載に立ち会い、医師と折衝するのか・・・それは、不正確、不完全、不明瞭な診断書を排する努力の一環なのです。的確な診断書こそ、審査側が欲する情報と思います。無駄なく正確が一番、そこに、誇張や患者が有利になる誘導などの余地はありません。

 診断書は交通事故被害者の運命を左右する、最初の証明書なのです。だからこそ、積極的に介入する必要があるのです。それを保険会社任せにすれば、右から左へ、何ら内容を精査することなく、事務的に審査に回されます。これが、後に再請求(実態より低い等級が認定されて、異議申立)が必要となる理由の一位です。

 また、弁護士や業者に任せても、その経験や力量の差がもろに出ます。知識や経験が乏しければ、何級を想定して、どの検査を追加し、どのような記載が望まれるか、これらが分からないと思います。多くは書かれてから内容を精査しているようですが、一旦書かれた内容を医師に修正させることはかなりの難行です。できれば、書かれる前に手を打つべきです。しかし、病院同行・医師面談は簡単ではありません。知識と実践の積み重ねにより身に付ける特殊技術です。そのような技術の研鑽が、つい数年前から交通事故に取り掛かった弁護士・行政書士にあるか疑問です。
 
 業者選びの問題はさて置き、まずは、医師の交通事故外傷への理解と知見が問われます。今回の医師は★★★でした。実は、秋葉事務所では、首都圏を中心に全国の個人開業医・整形外科、数千軒の情報・評価リストを、12年以上記録し続けています。このデータは、新たな被害者さんの病院選びに大きく寄与しています。これこそ、他者に抜きんでる実力と自負しています。