道路交通法改正!    自転車による交通違反への反則金制度(青切符)の導入を柱とする道路交通法改正案が3月5日に閣議決定されました。成立すれば、青切符の反則金制度は公布から2年以内に施行され、今までくすぶっていた自転車の交通違反取締りが大きく変わると思います。

 今回提出された改正案では、青切符による自転車の取締りは16歳以上に適用され、112の違反行為が対象ですが、このうち重大な事故につながるおそれのある違反を重点的に取り締まることになるようです。尚、反則金の額は今後、政令で決まりますが、原付バイクと同等にする方針のようです。    具体的には、   ・信号無視(6,000円)   ・一時不停止(5,000円)   ・右側通行などの通行区分違反(6,000円)   ・自転車の通行が禁止されている場所を通ること(6,000円)   ・遮断機が下りている踏切に立ち入ること(7,000円)   続きを読む »

 ご存知と思いますが、ニュースで勝手に婚姻届けを出された男性の事件が流れました。なんとも珍妙な事件ですが、詳しい弁護士先生に聞くと、そこそこ起きる事件のようです。

 何故このようなことが起こるのか・・・役所が「届出主義」と言って、法律の要件を満たす文章を提出された場合、必ず受理をしなければならない決まりとなっているからです。役所にしてみれば、不法に作成された婚姻届けを見抜くのは難しく、一々、窓口審査などしていられない事情もあります。そもそも、法は、故意に不実の婚姻届けをする悪意者など、想定できていないと思います。   (テレビ朝日Newsさまより)

被害者男性:「(婚姻の事実を)全く知らなくて。Xで(夫婦の記載が)見える戸籍情報を公開していて。本当にそうならヤバいと思って」、それで市役所に戸籍を取りに行くと、婚姻関係にされたことが事実だと判明。実際に提出された婚姻届を見せてもらいました。   被害者:「完璧に書かれた婚姻届ではなかったので、対策できなかったのかって、役所に怒りをぶつけてしまった」    当然、取り消してもらえるだろうと考えた男性。しかし、男性は思わぬ事態につきあたります。   被害者:「婚姻届で、僕が被害者じゃない扱いになる」    警察に相談すると、届け出が偽造されたとしても、被害者は市役所で、男性が被害届を出すことはできないというのです。    市役所に取り消しを申し入れると、家庭裁判所で夫婦関係にない証明をする必要があると言われてしまいました。   被害者:「家庭裁判で婚姻無効になるまで半年はかかる。だいたい1年は覚悟してと、弁護士に言われた・・・」

 

 結婚するには、戸籍法で定める婚姻届を役所に提出しなければなりません(民法739条1項)。民法は「届出なければ結婚なし」という届出婚主義を採用しています。

 法律では、「結婚」のことを「婚姻」といいます。届出がなければ、いくら事実上の夫婦生活が続いていても、法的な婚姻にはなりません。法律の根拠がない=「事実婚」と区別します。

 また、届出は、当事者双方および成年の証人2人以上から、口頭または署名した書面でしなければなりません(民法739条2項)。 条文は以下の通りです。    民法739条(婚姻の届出)

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2016073010060000    下肢シリーズ、最後に足指を解説します。骨折や脱臼、指の腱の断裂から物理的に指が曲がらなくなることもあれば、脛の神経(腓骨神経、脛骨神経)の断裂や麻痺から、自らの意思で動かなくなります。まれに、骨盤部の坐骨神経や、腰椎の神経根症状から、麻痺が足趾に及ぶこともあります。その可動域制限は以下の表にまとめてあります。

 機能障害以外の後遺障害は「欠損」でしょうか。最後には、しびれや痛み等の神経症状、お馴染みの12級13号か14級9号で評価されます。今回は後遺障害だけ解説すれば十分でしょう。何より、実例を参考にして下さい。   (1)計測

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 皆さんは、新幹線などで座席の背もたれを倒す際、後ろの方に声を掛けますか?    これって、結構、常識のばらつきを感じます。つまらない話題と言わず、少しお付き合い下さい。普段から気になっていますので。

 まず、大きく5つの流派に分かれると思います。   1.

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 ここ10年の自賠責保険の認定数の推移をみると、確かに認定率は低下の傾向です。理由は分母、そもそも申請数が増加しているからです。交通事故全体では、人身事故数は低下していますが、反比例に後遺障害申請が増えているのです。とりわけ、むち打ちの14級9号審査は右肩上がりに増えたと思います。

 個々の認定実績をみていると、認定基準自体に大きな変化はないようです。ただし、人が審査するものですから、審査担当者の判断で、”調査の範囲”が違うようです。本件でも、執拗に医療照会がかけられました。初診からすべての医療機関に「頚椎捻挫・腰椎捻挫の症状の推移について」等を依頼するケースです。一方、主たる治療先だけの同書から再審査・判定するケースもあります。このような調査範囲の違いは昔からの事ですが、前者が原則になったのか?、多くなったように感じます。

 症状の一貫性が命の「むち打ち14級9号」、治療先が多いと、それぞれ医師の判断にばらつきが起きやすく、一貫性の維持が難しくなるのです。

今回もハラハラ、薄氷を踏むような認定でした  

非該当⇒14級9号:頚椎捻挫(50代女性・東京都)

【事案】

バイクで走行中、減速したところ、後続の自動車に追突され負傷した。直後から頚部痛等、強烈な神経症状に悩まされる。

【問題点】

事前認定で非該当、次いで既に相手方から賠償額の提示が出ている状況からのご相談であった。症状固定日後、3ヶ月は通院していたが、相談時は既に通院を止めており、再申請を急ぐことに。

【立証ポイント】

資料を精査すると、整形外科と鍼灸を併行受診していたが、「整形外科と鍼灸が連携している」ことが判明したため、異議申立手続きで認定の可能性を感じた。急ぎ、面談の2日後に病院同行した。後遺障害申請に理解ある主治医だったため、記載内容について踏み込んだ打合せをすることができ、勝負できる医証が仕上がった。

面談から40日あまりで提出、結果を待つばかりだったが、調査事務所から「救急搬送先(最初にたった1回しか通院していない)治療先」に医療照会をかけたいとの連絡があったた。先回りして、主治医の記載した資料をそれぞれの病院に提出し、やれるだけのことをして結果を待った。

受理日から3ヶ月の審査期間を経て、無事に14級9号が認定された。1回だけ通院の病院に対して、経緯書を確認したところで、新たな発見や経過について分かるはずないと思うが、最近は全ての病院に医療照会がかかる傾向にある気がする。14級9号の認定には、通院先をなるべく少なくすることも留意すべきか・・。  

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 新幹線で移動すれば、半日で2都市のセミナー実施が可能です。リニアモーターカーが開通すれば、のぞみが減便しますが、反面ひかりやこだまが増便します。静岡県民にとって、これは朗報ではないでしょうか。    と言うわけで、午後に浜松、夕方に静岡と、1日で連続開催しました。参加者はお馴染みの顔ぶれでしたが、地元の弁護士先生の協力も得て、有意義な情報交換の場になったと思います。    夜は懇親会へ。いつもは急ぎ往復する静岡ですが、お魚と地酒に舌鼓です。      県内のある法人代理店社長さまは、地酒、それもマイナー銘柄のファンです。地元民でしか飲まれなお酒を選びます。かつて、社長お勧めの地酒を口にしましたが、理科室の棚に長く放置されたメチルアルコールの香に、胃腸薬のような苦み、1分間無言になってしまいました。

 幸いあいにく、駅ビル内の居酒屋さんには「開運」や「磯自慢」など全国出荷もの以外、地元のお酒を置いてなく・・・安心のメジャーどころ、その「開運」と、「獺祭」や「出羽桜」を頼みました。    社長は飲むたび、 「うますぎて、まずい!」と・・。    優等生より、個性的な子がかわいいのでしょうか、二律背反ながら、実に深い言葉です。     一周回って、「旨けりゃいいじゃないか!」と思い直します。個性や独自性、不完全さを愛でる感覚・・到底、私ごときでは到達できません。    

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 過去に2度、同傷病名の見逃しを経験しています。ひどいと、医師が見逃すどころか誤診によって、取り返しのつかないことになります。実際、秋葉事務所がそれらを挽回するケースが多いのです。もしかすると、それは氷山の一角かもしれません。    昨年の誤診を挽回のケース 👉 実績投稿:誤診を正す ~ 腱板損傷ではありません、肩鎖関節脱臼です。   患者さんをよく見ること、よく聞く事、基本は医師と一緒です。  

12級5号:肩鎖関節脱臼(50代女性・東京都)

【事案】

自転車で交差点を横断中、後方から右折してきた自動車に衝突され負傷。直後から全身の痛みに悩まされる。受傷初期にご相談を頂いた際、「事故から10日後に病院に通院しました。肩の痛みがあります。」との事だった。頚肩腕症候群かな?後遺障害は難しいかな?と思い、対応を急がなかった。   【問題点】

その後、委任を受けた弁護士から、診断書・診療報酬明細書の精査の為、同書類一式が届いた。確認したところ、救急搬送されていることと、なんと「肩鎖関節脱臼」の診断名を目にした。もしや・・肩鎖関節脱臼を見逃していた? 

急ぎ、ご本人との面談を設定した。肩の可動域制限は回復していたものの、鎖骨遠位をみると軽度のピアノキーサインがみられた。ここで、肩鎖関節脱臼の立証に切り替えた。ただし、治療終了までの4ヵ所の病院で、「肩鎖関節脱臼」と診断している医師は1人しかおらず、その病院への通院はわずか2回、確定診断を得られるかが勝負とみた。

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 伊豆・箱根鉄道は好きな路線です。伊豆半島の入り口にあたる地勢は、三島から終点の修善寺までおよそ40分間、町場から長閑な田園風景へ、低い山がどんどん折り重なって、実に変化に富んだ風景が流れます。

 降車駅の読み方も難しい駅名が並びます。大場(だいば)、伊豆仁田(いずにった)、原木(ばらき)、韮山(にらやま)、田京(たきょう)、大仁(おおひと)など、地元民でなければ、不正解続出と思います。

 ところが、地元民ならではでしょうか、日常風景となる低い山などは関心がないようです。 ↓ この山はなんて名前ですか?と聞くも、「知らない」そうです。

 

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 さくら通りは、東京駅から昭和通りで一旦区切られてしまいます。そして、昭和通りから新川までの通りは、交通量が少なく、ワンちゃんのリードを引くご年配の方々もゆっくり進めます。毎年、お買い物帰りに桜のトンネルを自転車で走り抜けます。風がそよぐと花吹雪のシャワーを浴びました。

   

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 相手が自動車ではない場合、自賠責保険がないことになります。後遺症が残った場合、誰が等級審査と認定をするのでしょうか? 

 本件加害者は自転車ですが、まず、個人賠償責任保険の付保を調べます。次いで、その会社に自社認定と言う形で、後遺障害の審査に付すのですが、その判断は簡単ではありません。困った保険会社は、専門機関としての自賠責保険・調査事務所に諮問します。このような経路で認定を導くことができます。本件の場合、それに先立って、共済での審査・認定を一つの根拠として示しました。このようなプロセスを使いこなせるか否か、事務所の実力が問われると思います。

弊所では毎度のやり方です

14級9号:頚椎捻挫(50代女性・東京都)

【事案】

自転車で歩道を走行中、車道から急に歩道へ乗り上げてきた自転車に衝突される。直後から頚部痛、右上肢の痺れ等、強烈な神経症状に悩まされる。

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 静岡県知事の失言騒動は毎度ですが、知事の弁明を聞くと、確かに全体的は良い訓示ではあると思います。ただし、一部の表現がどうしても引っかかりますし、反感を買いますし、何より、「本音ではそう思っているのかな」と思われかねない部分があったのは事実です。

 行政書士はお役所に書類申請する仕事です。私達は許認可業務をしていませんが、交通事故業務であっても、各役所への問い合わせ、書類提出が頻繁です。お役所の皆様には、いつも丁寧にご対応頂き、感謝しております。一方、非常に稀ですが、大昔の昭和の香りがする担当者に出くわすこともないわけではありません。

 去年、某市の健保担当者から、症状固定後の健保使用に対して、「(交通事故なので)第3者行為届を出すよう」指示を受けました。賠償を受けるべき加害者の存在がある場合、これは必須の書類です。ただし、症状固定後は賠償と切り離されるので、その届け出書類は不必要となります。丁重に、「症状固定したので、不必要と思いますが・・いかがでしょうか?」と言いましたが、「不必要かどうかは、提出後、こちらが判断します。」とぴしゃり。明らかに間違った対応ですが、それに付き合って書類5頁を無駄に書きたくありません。一層丁重に、「今まで何度も、問題なかったと思いますが、お調べ頂けないでしょうか?」と言いました。すると、半ばキレ気味に、「私の説明は間違っていない。提出しなければ、支払えない。」とぴしゃり。ここで、「なんだこの野郎!」と言ってはいけません(あくまで心の声として下さい)。知識が無いが故に、間違った対応をすること自体は仕方ないと思います。ところが、この態度、取りつく島なしの上から目線、最悪のお役所対応です。まるで、「言うこと聞けば、健保を使わせてやる」ような姿勢です。

 これ以上言ってもケンカになるので、「わかりました」とそっと受話器を置き、(上の)県庁の担当部署に電話、経緯を説明し、「提出の必要はない」回答を得ました。返す刀で、先の市の担当者に電話しますとしたところ、県の担当者は「いえ、私からその担当者に連絡しておきますので大丈夫です」とのこと。役所側の間違いを内部で穏便に処理、クレームに発展しないよう配慮したのだと思います。    このエピソードから、この担当者の普段の姿勢が垣間見れると思います。普段から、無意識に「払ってやる」意識が根底にあるからこその言動に感じました。言葉は意思表明です。「自分はそういうつもりで発言したのではない。」・・確かに真意を伝えるには、前後の文脈や補足が必要な時があるかもしれません。ただし、補足は言い訳とも捉えられます。言葉は発した瞬間、切り取られる運命、そして補正は難しいのです。つまり、「どう伝えるか」より、「どう伝わるか」に尽きると思うのです。とくに優越的な立場の人は、「どう伝わるか」を軽んじると、命取りになると思います。  

 

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 医師には診断権がありますから、それに従った診断書で申請するしかありません。それを原則としつつも、やはり、損害賠償上のルールにのっとり、後遺障害の認定を導く必要があります。本件での苦労は、以下の通り。私達のような仕事が世に必要と痛感します。

病院は渋々の対応でしたが・・感謝です  

14級9号:頚椎捻挫(50代男性・埼玉県)

【事案】

自動車で渋滞中、後方から走行してきた自動車に追突される。直後から頚部痛等、強烈な神経症状に悩まされる。   【問題点】

受傷初期からご相談を頂き、順調に通院実績を重ねていたが、受傷機転を理由に5ヶ月間で一括対応を打ち切られてしまった。また、通院先の院長が個性的な医師で、独自の解釈「一括対応終了日=症状固定日」と患者に説明していた。   【立証ポイント】

医師面談ができない病院であるため、依頼者と入念な打合せを行い、あと1ヶ月間だけ事故として健康保険で通院を継続したい旨を医師に伝えていただき、了承を得ることができた。ところが、完成した後遺障害診断書を確認すると、症状固定日=打切り日、追加の診断書も通院期間が空白となっていたため、文書+電話にて修正を依頼し、なんとか当初の目的を果たすことができた。

受傷機転が軽微であったため、非該当を覚悟していたが、2ヶ月に及ぶ審査期間を経て、14級認定となった。    

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 いやぁ~、この四半期きつかったです。昨年はコロナ明けの年、まだ復調したとは言えない受任数でした。今年は、コロナ以前の活況に戻ったと言ってよいと思います。交通事故の多さを活況と言うには憚られますが、困った方の声が届く、これは良い事だと思います。    この業界、弁護士に相談や委任しても、途中で解任・交代が多いのです。理由はそれぞれですが、頼んだ先生が動いてくれない、が一番です。弁護士の仕事は賠償交渉です。もちろん、交通事故の解決に賠償交渉は不可欠です。しかし、それにたどり着くまで、治療や検査、各種保険手続き、後遺障害の立証まで、被害者さんに課された事務は山ほどあります。その部分を「守備範囲外」として、傍観する先生が大多数と思います。ことある度に質問しても、応対は事務員ばかり、たまにアドバイスには答えてくれますが、ほとんど、被害者自ら動く必要があるのです。自分でできる被害者さんもおりますが、高齢者や重傷者含め、独力はしんどいのです。そこで、お金を払って依頼した弁護士に聞く事を諦め、秋葉へ無料相談となるわけです。    だから、秋葉事務所が忙しくなるのだと思います。    大変で損な役回りかもしれませんが、仕事とは、「人も求めに応えてお金をもらう」ものだと思います。シンプルに、多忙こそ健全な業務と、捉えていきたいと思います。    事務所のアプローチに桜。今年は十数年ぶりの遅咲き、昔あった風景、入学式シーズンの桜となりました。

 

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 だいたい、一年で暑からず、寒からず、湿度もサラサラ、快適な気候の日は何日あるのでしょうか。本日はホームで電車待ちする間、頬を撫でる微風が心地よく、まったくちょうどよい気候です。富士山もこの通り。

     それと、観光客の多さにびっくり。トレッキング、登山客もさることながら、三島から富士、富士宮と、どのホームにもインバウンド、外国からの旅行者であふれていました。桜開花にスケジュールを合わせて来日したのでしょうか。肝心の桜は、本日、関東各地で開花宣言でした。富士山と桜、まさに日本の春の風景です。    今年の静岡シリーズも大詰めです。案件も大分入れ替わりが進んでいます。ここ数年は少ない長野や福島も、久々に行ってみたいものです。遠路を苦にしない病院同行、そのフットワークこそ事務所を支えています。まぁ、疲れますけど・・。   

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 8年前からの変化については、青字・青○で表しました。個性的な部分は紫字です。今回注目の、業務中の有無責については、表の赤字「業務中適用」の項目をご覧下さい。

 ○は実際の案件で支払い確認済。

 「要確認」としているのは、約款上、免責条項は見当たりませんが、実際の支払い経験がないので、消極的に「要確認」としました。

 ×はキッパリ免責回答としています。AIGさんの約款は、「業務中、通勤中は免責」とありますが、次項でそうとも言えない記述もあり、8年前から変わらず不明瞭です。一刻も早く、連携弁護士より請求事例を聞いて、はっきりさせたいところです。   ※ 表のデータは、あくまで、約款の年月日現在の状態とご理解下さい。     つづく ⇒ 共済・通販社  

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 久々に弁護士費用特約を特集します。発売以来の大きな変更は、交通事故のみならず日常の被害事故にも対応する「日常型」、そして、自身が加害者となった場合の「刑事弁護」が加わったことでしょうか。後は、有無責に関わることで、約款改正と言うか微調整を重ねている印象です。私がこの15年間で確認した有無責の変更は、以下の通りです。   1.

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 webにて受講です。日本行政書士会、所属する東京会と、2つの受講が義務付けられています。毎度、職務上請求書の適正利用が最重要課題となっています。それだけ、行政書士による不正使用が、他士業よりダントツに目立つそうなのです。

 職務上請求書とは、相続手続きなどで、ご依頼者の戸籍謄本などを代理で取り寄せできる書類なのですが、別の目的で使用する書士が存在するそうなのです。「目的外利用はダメ」と言う簡単なルールなのですが、一部の心無い書士のおかげで、注意喚起と言うべき研修を、何度も繰り返し受講しなければなりません。

 とは言え、行政書士法や関連規則を復習、見直す契機となり、ルール順守のチェックになります。ただ、その中で毎度難しく感じる部分は、倫理綱領です。法律の条文であれば、明確な規定が定められていますが、こと、「倫理的であれ」は、具体性がなく、また、解釈も人それぞれ違いますので、やっかいです。例えるなら、不倫です。これは民事上の問題、当事者同士の問題でありますが、字義通り倫理的ではないこと=道徳から外れる行為とすれば、「行政書士が不倫をするなど、もっての他!」となります。<行政書士倫理第25条乃至第31条:行政書士としての品位を保持しなければならない>は、そこまで要求しているとは思いませんが・・。 

   一応、研修では、場面に応じて様々な事例を示しています。もちろん、それらは常識的です。ただし、対依頼者さまの事例の中で、弊所が迷う部分は以下の3つです。   ① 正当な事由なく依頼を拒んではならない   ② 依頼を拒むときは説明義務がある   ③ 不正の疑いがあるときは事件を受任してはならない    業務の性質上、ご依頼に対して、お断りすることは少なくありません。そこで、その理由が正当であるか否かが、問われます。②の説明義務は当然で、理由の説明は避けられません。その理由が正当か否か、意見が分かれるところです。模範回答には無難に「依頼者の希望する期限に業務を完了できないから」とありましたが、単なる断り文句=ウソかもしれません。嘘は倫理的ではなく、品位にもとるかもしれません。

 ③は疑いだけで(証拠がなくても)良いのであれば、ある意味、依頼者さんの正邪を勝手に判断することになります。ご依頼者を信じるのか疑うのか、倫理感に揺れることになります。    各士業でも、ほぼ①~③は同じく規定があるようです。どの先生も、ご依頼者によっては「性格的に合わないかな」と感じることはあります。士業と言えども民間企業、企業の都合でお客さんを選ぶ権利はあると思いますが・・。そこは簡単にご依頼を断れないジレンマがあるのです。  

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 高齢者や障害者、社会的弱者の方が交通事故に遭うと、あらゆる手続きにおいて助力が必要です。ただし、独居者となれば、助けてくれる人は限られます。それが、利害を異にする相手損保さんだった場合、考えるだけも怖いものです。もちろん、良心の元に、立場を超えて、同情的に対応してくれる担当者さんも存在すると思います。でも、本件では、それが幻想であることを痛感しました。

 やはり、立証責任は被害者側にあるのです。被害者が自ら動き、障害の証拠を突きつけるしかないのです。しかし、高次脳機能障害の被害者本人にとって、あまりにも荷が重すぎます。幸い、本件は秋葉まで相談が及びました。交通事故の被害者さんは、社会的弱者が多いのです。まだまだ、助けるべき立場の人がいると思います。声が届くよう、頑張るしかありません。   損保担当者さんに悪意はないと信じたい  

3級3号:高次脳機能障害(60代男性・静岡県)

【事案】

自転車で退勤途上、交差点で自動車と出合い頭衝突したもの。一早く労災治療となっていた。

診断名は、脳挫傷に加え、左頬骨、骨盤の寛骨臼など骨折した。身体の骨折は順調に癒合が進み、14級程度に回復する見込みである一方、高次脳機能障害は必至の件となった。   【問題点】

自転車側に一時停止があり、相当の過失減額から、賠償請求の余地は低い件であった。また、本件被害者さんは、元々の障害があり、1人暮らしの為、ご職場と遠方のご家族の協力が立証作業の生命線となった。

最大の問題は相手損保であった。治療費が労災であることから、相手損保の積極的な介入はないと思われたが、なんと、3か月で症状固定、後遺障害診断書を病院に記載させてしまった。確かに、ご家族はよくわからないままに同意書を差し出していたが、担当者の考え=「障害者は面倒だから早く終わらせよう」としたのか、単に高次脳機能障害の知識(通常、症状固定は1年後)が無かっただけか、いずれにしても、この担当者からすべて取り上げる必要がある。   【立証ポイント】

必要な検査も欠いたまま、わずか3か月後の後遺障害診断書など、破り捨てるしかない。この時点は、骨折の治療でぐったりしたまま退院したばかり、高次脳機能障害の症状が顕在化する前の状態なのです。しかしながら、そこは、丁重に「書類を補充してお返しします」と言って、相保の担当者に書類一式を返して頂いた。

その後、経過的に症状を観察、案の定、3か月後から情動障害を発露、幻聴や幻覚も加わり、以後、進行していった。ついには介護状態となり、施設入居を余儀なくされた。これこそ、高次脳機能障害の症状、そのクライマックスとなった。いつも通り、可能な検査を的を絞って実施、後遺障害診断書は新たに書き直し、すでに書かれた診断書も遡って修正を加えた。症状と事故前後の変化を職場から精密に聴き取り、9か月後、万全に提出書類を揃えた。

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 私の周囲に、そのような人はいなかったと思います。ギャンブルの高揚感と喪失感、その両方が脳内物質に影響し、正常な判断を困難にするそうです。察するに、勝つことの興奮が忘れられない=アドレナリン噴出が原因と思っていましたが、実はそれよりも、負けた時の焦燥感や取り戻そうとする執念こそ、脳を狂わせるそうです。

 治療という観点ですと、やはり、脳内物質のコントロールになります。専門外来もあるそうです。脳内麻薬?を抑制する投薬が必要なのでしょうか。カウンセリングやグループミーティングなども実施されると思います。

 病気であれば、周囲が適切な治療にいざなう働きかけが必要です。間違っても、お金を貸さない事です。中毒者はあらゆるウソをついても、家族や友人を裏切ってまでもお金を工面しようとします。結局、そのお金は借金返済に充てられることはなく、「よし、もう一勝負!」に消えるのです。     現在、野球界はそのニュースでもちきりです。病気は病気、罪は罪、適切な対処を進め、選手の皆さんは競技に集中してもらいたと思います。  

 

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