自動車の自損事故で同乗者がケガをした場合、運転者は加害者となります。

 しかし、同乗者が友人では、その賠償金請求は人間関係に響きます。そこんとこ上手くやるべきなのですが、このような同乗者への加害事故のケースでは、保険会社は対人賠償の適用をせず、人身傷害での支払いへと、ほとんど勝手に進めます。理由は賠償問題として請求されるより、人身傷害保険の保険金請求とした方が、賠償交渉抜きに保険会社基準(の安い保険金)で押し通せるからです。

 確かに、人身傷害は手っ取り早いです。同乗者が会社の同僚だったり、同居の親族の場合は、そもそも任意保険の対人賠償は免責です。また、友人関係は「好意同乗」と言って、被害者は”自身の希望で乗せてもらった”点で、保険会社から賠償金減額を主張されます。

 本例の場合、保険契約者が別人(対人賠償利用だと無事故割引等級がダウンするので、割引ダウンしない人身傷害利用がいい)かつ、被害者さんも裁判基準で請求する意思がなく、双方穏便に早く終わらせたいご希望なので、人身傷害基準(≒自賠責保険)での解決としました。

 本来でしたら、友人関係に配慮しつつ、十分な打ち合わせを経て、対人賠償への請求へ誘導したいところですが・・ご依頼者様の希望に沿いました。大事なことは、対人賠償か人身傷害か、契約者や被保険者が選択すべきということです。  

12級7号:足関節内顆骨折(20代男性・埼玉県)

【事案】

友人運転の自動車に同乗中、電信柱に衝突し、脛骨遠位端、いわゆる内側のくるぶしを骨折=内果骨折となる。骨折部をスクリューで固定した。 

【問題点】

相談時には、すでに人身傷害保険で治療を進めていた。運転者が友人なので、ゴリゴリの賠償請求が躊躇われた為である。

【立証ポイント】

抜釘は手術は1年後の予定だが、後遺障害保険金の優位を説明、抜釘前の症状固定を推奨した。申請後、すぐに12級の認定が届いた。穏便に解決の方針なので、裁判基準は望まずとも、保険会社基準であっても高額な保険金を確保した。  

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 先日は膝の動揺性について、再請求の検討をするため、弁護士事務所からヘルプの要請を受け、出張相談に伺いました。

 毎度おなじみのことですが、膝の動揺性で自賠責保険の認定を受けるには、ストレスXP撮影が必須です。しかし、その計測に必要なテロスという設備を持った病院は少なく、また、保険金・賠償金の請求の為の検査など、医師の理解が無ければ断られます。したがって、主治医の理解を促し、紹介状を得て、ストレス撮影を実施できる病院へ誘致する必要があります。ここまでは凡百の事務所でもわかっています。問題は、医師の理解を促す交渉力と、何より検査先を確保しているかに尽きます。

   本件依頼者さんは、依頼した弁護士が秋葉と連携していたので助かりました。しかし、セカンドオピニオンのご相談者さまの多くは、既に交通事故専門を謳う弁護士や行政書士に依頼又は相談中ながら、困り果てて秋葉を訪ねてきます。事情を伺うと、「ストレスXPが必要です、主治医にお願いして下さい」と、弁護士(行政書士)からの指示ですが、主治医から「できない」と言われ、立ち往生しているようです。依頼している交通事故専門家はアドバイスだけなのです。つまり、検査先を確保していない。知識だけで実動と実力が伴わない、まるで絵に描いた餅です。

 今やネットで知識だけは容易に手に入ります。決して安くない報酬を払っていながら、頼んだ事務所は力になりません。被害者さんの依頼先選定の失敗と言えるでしょう。できればお助けしたいのですが、報酬を払っている事務所が役に立たず、無償で秋葉を頼るなど、こんな虫のいい話はありません。そこで、実力ない先生にこの先、解決まで任せるのですか?と問います。 少なからず、契約の切り替えになりますが、踏ん切りがつかない被害者さんは、その事務所と一蓮托生でやっていくしかないでしょう

 もっとも、なんでもかんでも検査にお連れするわけにはいきません。膝の動揺性についての臨床経験が豊富かつ、賠償問題にも理解のある医師はそうそういません。私達も大事にしています。したがって、事前に前方引き出しテストや内反・外反テストなどで、実際に動揺性があるのか確認する必要があります。ここで、素人が医療行為に及ぶことはご法度です。体になるべく触れない方法でなんとか工夫しています。事務所の柔道整復師が活躍する場面でもあります。今回は前方および外反に、わずかの動揺性を見出しました。ストレス撮影に進めようと思います。      秋葉事務所には医療用ベットがありますが、出張となれば折り畳みベットもそれなりに荷物になります。そこで、以下の簡易マットを購入しました。これなら、弁護士事務所にお伺いする場合にも便利です。

 

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 受傷機転とは、「どような事故状況で、どのように受傷部位に衝撃が加わったか」を説明したものです。これを、自賠責保険の後遺障害審査では非常に重視しています。受傷部位・診断名ごとにその理由を説明します。不定期ですが、シリーズ化の予定です。本日は、よもやよもやの膝関節。    以前から、再々受傷機転の重要性を語ってきました。自賠責保険は、審査上、医師の診断名を鵜呑みにしません。必ず、レントゲンやCT、MRIの画像を確認します。ここで「確かに損傷がある」としても、直ちに等級認定しません。受傷機転に戻ります。①「このような事故状況で膝を強打するだろうか?」、②「この程度の衝撃で靭帯や半月板が損傷するのか?」と、極めて常識的な疑問を持ちます。

 私達がよく相談者さんに説明する話法はこうです。「床に固いガラスの玉と柔らかいゴムの玉を落とすと・・・割れるのはガラスですよね」。ガラス玉は骨で、ゴム玉は靭帯を指します。つまり、膝に衝撃が加わったとして、骨折を回避できたのに、都合よく靭帯や半月板だけ痛めるのは、極めてまれなことだと思うわけです。例えば、自動車搭乗中に追突されて、踏ん張った拍子に膝を痛めた・・・この程度の衝撃で膝の靭帯が切れるはずはないと思われるでしょう。仮に、玉突き衝突で前車にも追突して、ダッシュボードに膝を打撃した場合、可能性は感じます。そこで、膝蓋骨(膝のお皿)が骨折していれば、靭帯や半月板の損傷は信用されます。ところが、骨に異常なく、都合よく靭帯だけが切れたとなると、にわかに信用できなくなるわけです。

 一方、自転車搭乗中に交差点で左折自動車の巻き込みにあって、人体への打撃はほとんどなかったが、脚が自転車に挟まって膝関節をひねり、前十字靭帯が断裂した例はありました。これは、事故状態から十分に説明できるので、靭帯損傷は納得できるものです。    通常、医師はこれら受傷機転を考慮することなく、画像検査や問診・触診から損傷があれば、診断名にします。受傷の原因はどうであれ、診断を下すことが医師の仕事です。しかし、相手保険会社、そして、自賠責保険の調査事務所は受傷機転に納得いかなければ、医師の診断名を疑う、あるいは陳旧性(事故以前の古傷)病変と思うのです。これが、交通事故外傷にまつわる紛争化の原因なのです。    MRIを撮って、靭帯の不全断裂、もしくは軽度損傷が見つかりました。医師も画像から診断名をつけました。さて、この損傷は事故受傷によるものでしょうか? これを、ケガと事故の直接因果関係と呼びます。ここでも、最も参考とするのは受傷機転なのです。次いで、事故直後の行動でしょうか。例えば、中高年の男性が自転車で自動車と衝突・転倒し、膝を強打したとします。しかし、骨折なく、多少のスリ傷程度です。通常、靭帯が断裂した瞬間、「ゴリッ」「ボキッ」と音がします。アキレス腱断裂などは周囲にも音が聞こえます(剣道部のあるあるです)。関節内出血が起きれば、膝部が腫れあがって膨張します。 でも、それらがない。

 何より、大の男がのたうち回る位に激痛です。まともに歩けません。それが、立って普通に歩けるのは何故か? これらの情報から、事故受傷が主原因ではなく「元々、経年性の損傷が半月板や靭帯にあった」との推定が働きます。とくに、変形性膝関節の兆候がある中年女性の場合、半月板がすり減っている人が多いものです。

 事故現場から普通に自転車に乗って帰宅し、翌日になって痛みで病院に行ったら、靭帯損傷の診断名となりました。これも、実に不自然でしょう。対して被害者さん達は、事故直後はアドレナリンがでて痛みを感じなかった、仕事に遅れるので痛みをこらえて急いで会社に行った、痛みはあったが日曜だったので翌日病院に行ったと言い訳します。しかし、一般人にそんな我慢は無理です。訓練された軍人やスポーツ選手なら可能性がありますけど(ランボーやマイク・タイソンなら可能でしょう)。普通、事故の衝撃で靭帯が切れたら、歩けない程痛みます。それを現場検証に来た警察や周囲の人がほっておくでしょうか? 救急搬送が普通、自転車など漕げるはずがないのです。

 ただし、すべてが嘘とは言えません。経年性で靭帯や半月板に劣化があったとして、無症状だった人が、事故の衝撃から痛みや不具合を発症することはあり得ます。そこは、自賠責も鬼ではありません。受傷直後~半年間、症状の一貫性があれば、14級9号(局部に神経症状を残すもの)のお茶を濁すような認定もあります。ただし、自転車を漕いで帰った人や、1週間後にやっと病院に行った被害者さんは、苦しい・・「非該当」になると思います。    このシリーズ、毎回の結論ですが、「自賠責保険はまず常識で判断」しているのです。    受傷者がアスリートなど特殊な例は除外。これら個別具体的な事情のある後遺障害は、裁判で後遺障害等級を勝ち取らねばなりません。

 

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 関節の機能障害(可動域制限や動揺性)なく治るのが一番です。しかし、本件の診断名・骨折箇所では、何かと痛みや不具合が残るものです。それで骨癒合に問題が無ければ、あっさり14級9号に落とされます。どこまで、癒合後の不整を追及できるか・・画像の精査と専門医の読影が勝負を決めます。   地味な仕事でしたが、十二鬼月クラスの認定です。  

12級13号:脛骨高原骨折(50代女性・東京都)

  【事案】

T字路を自転車にて走行中、前方不注意の自動車と出合い頭衝突し転倒し、右脛骨プラトー骨折となる。救急搬送された後、観血的整復固定術(スクリュー固定)を受ける。

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 この背景事情を病院事務の方々に聞いたところ、近年の医師の集まりで正式に申し合わせがなされたようです。まじめな医療事務員さんは、まるで法律改正でもあったように、健保治療は交通事故と関係ない、だから、自賠責保険の診断書・レセプトを書かないと徹底しています。    交通事故治療の現場に、被害者さんにとって新たな壁が出現しました。 この件は長くなるので、明日、意見展開します。    病院の協力なしの戦いはキツいです  

非該当⇒14級9号:脛腓骨骨折(50代男性・神奈川県)

  【事案】

バイクにて走行中、側道から右折してきた車に衝突され受傷。脛骨と腓骨を骨折した。

【問題点】

被害者請求を実施するも結果は非該当であった。それ以前に病院との関係で困難を極めた。 過失があったため、健康保険を適用して治療していたが、病院から「交通事故治療では自由診療以外は自賠責の書類を記載しないことになっている。」と自前のルールを説明される(労災でも同様のよう)。また、非協力的な主治医による足関節の計測がいい加減だったため、12級を逃す数値となってしまった。

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 通常、交通事故のケガによって後遺症が残った場合、それが事故でのケガと直接に因果関係のある症状であれば、その等級認定に問題はありません。その判断をより複雑にしているのは、事故のケガを契機に二次的に症状か重度化した、もしくは別の傷病を発症した場合です。

 今までも、高齢者が脚を骨折した場合、当然に若い人より骨癒合遅く、弱った足腰からリハビリもままなりません。したがって、ケガを契機に介護状態になったり、介護状態が進行するものでした。入院を契機に認知症状が発症することも珍しくありませんでした。このように、高齢者が交通事故で大ケガを負うことで、二次的に症状悪化が当然に起こります。その点、相手保険会社は、直接因果関係のない症状は「歳のせいですよ」と事故受傷とは区別、突き放す傾向です。

 本例は、介護状態の進行を真っ向から評価、加重障害のルールで調整しました。同じ脚のケガでも、その状態如何から二次的被害を評価した貴重な認定実績となりました。

えらく大変でしたが、今後に活きる仕事となりました  

別表Ⅰ・2級1号 -加重障害9級10号:下肢デブロービング損傷(80代男性・東京都)

  【事案】

狭い道路の路肩で通り過ぎる路線バスに右脚をひかれて受傷したもの。骨折は無かったが、皮膚のダメージが大きく、植皮手術を2度行った。下肢は膝~足~足指まで硬直が進み、ほとんど下肢全廃の機能障害に陥った。元々、片杖歩行は可能であったが、以来車イス状態となった。

【問題点】

デブロービング損傷による機能障害の認定は数例経験済み。ただし、用廃レベルは初めて。高齢による影響を、自賠責がどのように判断するかが勝負所とみた。

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 本件は弁護士さんとも協議しましたが、かなり難解です。自賠責や労災では、未公表、あるいは独特のルールがあります。実践を積む上で知る規定もしばしばです。

 1人1人の被害者さんの損害を明らかにする作業で、後遺障害等〇級といった形・数字は必須です。ただし、自賠責保険は労災をベースにしつつも、自賠責特有の等級があります。その等級や独特の認定ルールが被害者にとって有利である場合と、不利となる場合があります。そこは、弁護士と連携の中で、後の損害賠償の主張で取捨選択することになります。

 本件のように、賠償交渉以前に水面下で地味な戦いもしているのです。この積み重ねが事務所の実力につながると思います。

この創造的な作業から、また一つ経験則を積みました  

9級相当・加重障害-10級10号:大腿骨頸部骨折(80代女性・静岡県)

    【事案】

道路を歩行・横断中、右方より走行してきた乗用車にはねられた。救急搬送され人工骨頭置換術を施行したもの。

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どーも、金澤 炭治郎です。 今日から大ヒット「鬼滅の刃」に便乗です!

 

最近少し珍しい膝の症状を見ました。

被害者様で、その方は膝の痛み、知覚異常を訴えています。

原因は交通事故により膝を強打してしまった事。

 

膝の内側のある一定の部分の知覚が薄れてしまい、ずっとぼんやり痺れるような症状と、触ってもあまり感じないと言う知覚異常。

ただ、膝をついたりすると激痛が走り、床に座ったりすることが怖くなってしまいました。

 

事故から相当月日が経ってもこの症状に悩まされており、

医師からも、治りますと前向きな言葉は出ません。

本人の気持ちになると非常に辛い。

 

症状はすぐには改善されずとも、なんとか補償を受け、心の面で少しでも楽になって頂きたい。

その一心で今は医証を集めております。

 

 

さて、初めてその方のお身体を見た時、自分が施術者だとしたら何ができただろうと考えました。

 

”膝内側の知覚異常”

 

ここで自分が考えられるものは

・L4のヘルニア等による神経障害

・強打した部分の末しょう神経が損傷し、知覚異常が起きている。

・強打した部分で血腫が出来て固まってしまい神経を圧迫している。

 

この3つ位でした。

ヘルニアなら神経誘発検査などで分かりますし、非常に限定的な場所での知覚異常だったので、可能性は低そう。

ならば施術として第一優先順位は末しょう神経に対するアプローチ

 

血腫が固まっているのであれば、固まった血腫を散らす為に全力を注ぐ。

大きい固まった血腫は手術で取る事が多いですが…

 

末しょう神経が損傷している場合は、神経の修復を早める為に刺激を与え、周りの筋肉を満遍なく緩めたり血流をよくするような施術。

 

こんなところでしょうか・・・

 

膝内側の知覚に係る神経は伏在神経という神経。

その後、伏在神経を調べていると、盲点が出てきてしまいました。

満遍なく筋肉を施術する事で盲点は補えはしますが、

 

伏在神経が絞扼しやすい部位がありました。

それは、大腿四頭筋内側部分に存在するハンター管と言う場所の存在でした。

昔勉強したきりすっかり忘れていました。

 

膝強打した際に、筋肉が強縮してしまい、ハンター管が狭くなったままなら?

もしも血腫がそのハンター管の方まで到達していて、小さな塊があったら?

 

効くかはわかりませんが、試す価値はあります。

 

 

ちなみに、伏在神経のような末しょう神経は、ちゃんと原因を取り除いてあげると、

例え損傷していてもちゃんと回復してくれます!

時間はかかりますが、頑張りましょう( ;∀;)  

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 皆さんは子供の頃、夏休みの宿題への取り組みについて、どのタイプでしたでしょうか?

 毎日コツコツやるタイプ、前半にすべて終わらせて悠々夏休みを過ごすタイプ、8月31日に泣きながらやるタイプ、ふてぶてしく新学期9月に入ってからやるタイプ・・    コロナ渦中ながら、それなりに繁忙を極めた8月、私達も宿題(実績投稿)をため込んでしまいました。もう9月ですが、せっせとUPしていきたいと思います。    さて、後遺障害の認定こそ受傷から計画的に進めるべきです。

 本件は、早期の相談から、骨折箇所と骨折様態を確認し、すでに併合11級の絵を書いていました。その後、治療経過を適時確認し、最終的には12級候補を三つに絞って、症状固定に臨みました。結果は以下の通りです。

周到な準備が勝利を呼びます 

11級相当:脛骨近位端粉砕骨折(40代男性・群馬県)

【事案】

バイクにて直進中、中央線を越えて走行してきた自動車に衝突される。全身を強く打ち、すねを骨折する。救急搬送されたのち、すぐに手術が施行され、約3ヶ月の入院を余儀なくされた。 【問題点】

症状としては、膝・足首の可動域制限、下肢の短縮障害だったが、主訴である膝の可動域制限は時間の経過とともにどんどん回復していき、症状固定時には12級が認定されるか瀬戸際の状態であった。もちろん、回復良好はよいことだが・・。

【立証ポイント】

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 腓骨神経麻痺も十分、珍しい症状ですが、脛骨神経麻痺での認定は事務所初です。かつての相談者様に一例だけありました。その麻痺の程度は軽度でしたが、今回はひどいもので、膝から下に力が入らず、感覚もおかしく、とにかく変なのです。それでも医師を含め、誰も神経麻痺に気づかず・・。ここで、不本意に解決してしまう被害者さんも少なくありません。その点、首の皮一枚で助かった。代理店さんの気づきに感謝です。

 タイトルのように、医療の素人が軽々しく診断名を口にしてはいけません。患者さんにいらぬ予断を与えて、治療の邪魔になることがあるからです。それでも、ある傷病名の予断をもって医師の見解を求めることは、患者の素朴な姿と思います。私達は今まで、この「予断」で何度も医師の検査を仰ぎ、確定診断に漕ぎつけました。つまり、自らの体を治すことはもちろん、損害賠償を立証するに、患者側が自らを診断する能動性は必要と思うのです。医師に対して完全に受動的では・・医師が傷病を見逃すこともあるのです。本件は、その典型例となりました。   私達の経験則が発揮されました!  

非該当⇒8級相当:脛骨神経麻痺(40代男性・埼玉県)

【事案】

自動車にて右折待ちのため停止中、後続車に追突される。その衝撃により、玉突き事故となり、下肢をダッシュボード周辺に強打。直後から膝~指先までの痛み、神経症状に悩まされる。半年後も改善なく、脚を引きずるほどの症状。

【問題点】

医師も原因不明、保険会社も「ただの打撲で大げさな!」と思っていたよう。やはりと言うか、事前認定での申請結果は「非該当」。相手保険会社の70万円足らずの提示に、本人もあきらめかけていたところ、見かねた代理店さんが弊所に相談を持ち込んでくれた。

【立証ポイント】

アポ時間の5分前、事務所に歩いてくる本件被害者さんを偶然外で見かけた。脚をかばってのおかしな歩き方を期せず観察できたのです。これは大げさな症状ではないと確信した。

早速、事務所で脚を見せて頂いた。実際に触ってみると、完全な下垂足ではなく、麻痺の度合いも中途半端、おなじみの「腓骨神経麻痺」にしては少し変であった。かつて、1件だけ経験した「脛骨神経麻痺」を疑った。本件は、この素人診断からスタートしたのです。 続きを読む »

 おなじみのプラトー骨折(高原骨折、脛骨近位端骨折)です。

 機能障害の認定への流れはいつも通り。今回は既往症の欄を正確に修正しました。事故受傷と既往症が被ると、元々、傷んでいた所に事故受傷が加わって、より重くなったか否かが問われます。つまり、加重障害の計算となります。

 計算式は、現存障害(事故が重なった今の状態)-既存障害(事故前の状態)

 このような特殊な認定となります。既往症があれば、自賠責保険・調査事務所は、古い治療記録を確認する必要から、昔のケガの治療先へ医療照会をかけます。本件の場合、受傷箇所は別で無関係です。それでも、無関係であることを確認するための医療照会で、審査が長引く懸念があったのです。自賠責の立場であれば、無駄な手間をかけることになります。 私たちの仕事には、このような細心の注意も必要なのです。

審査時間は短いが一番です

12級7号:脛骨高原骨折・内側側副靭帯損傷(60代女性・千葉県)

【事案】

駐車場内でバックしてきた車にひかれ、左脛骨のプラトー骨折、左橈骨頭骨折、左豆状骨骨折をした。救急搬送先で応急処置後、かかりつけの病院に搬送され観血的整復固定術(スクリュー固定)を受けた。

←骨折様態はこのタイプに近い

【問題点】

診断書の既往歴に「下腿開放骨折の治療中」と記載されていた。話を聞くと、以前、左足の開放骨折をしており、その治療先の病院が、今回の事故で手術をした同じ病院であった。開放骨折をしたのは同じ左足でも、“足首”の辺りとの事。“下腿”に間違いはないが、この表現だと今回の怪我と同視される危険性があった。

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 難治性の骨折・・・目安となる癒合期間を経てもなかなか骨がくっつきません。折れ方や体質の影響もありますが、「(そろそろ癒合するはずだが)・・・様子をみましょう」と医師が頭を傾げている場合は、たいてい”打つ手なし”の状態です。その医師や病院では治せないのです。早めにセカンドオピニオン、専門医の見解を乞う必要があります。主治医を信頼することは美徳ではありますが、ズルズル様子を見続けた悲劇を何度も目にしています。

 本例は国内でもトップクラスの難治性骨折の治療チームに誘致、事なきをえました。また、治すことが第一優先ではありますが、しっかりと後遺障害等級も確保する必要があります。その点、理想的な解決へ誘導することができました。

症例が豊富な専門医に診てもらうべきです。症例乏しい医師は「(わからないから)様子を見しょう」としか言いません。  

12級7号:大腿骨骨幹部解放骨折(50代男性・茨城県)

【事案】

道路を直進中、交差点で右方より走行してきた乗用車に衝突される。救急搬送され緊急手術が施され、そのまま入院、約3ヶ月の入院を余儀なくされた。

【問題点】

受傷から1年半経過してもなお骨の癒合が悪く、偽関節化してしまった。筋力を保つためのリハビリを続けるしかなかった。

【立証ポイント】

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 靭帯損傷による膝関節の動揺性の立証・・・今や交通事故を扱う弁護士・行政書士にとって、ストレスXPはおなじみの検査となっています。秋葉事務所でも30件を超える実例を経験してまいりました。    膝の主要4靭帯(前十字、後十字、内側側副、外側側副)が完全断裂しないまでも、部分断裂(靭帯繊維の一部が切れた)、深層断裂(組織内部の断裂)の場合、靭帯が伸びて、膝関節が「ぐにゃ」っと崩れるような、やっかいな機能障害となります。当然、歩行に支障きたすレベルでは手術適用、膝蓋腱から靭帯を移植したり、金属で補強するなど、いくつかの術式があります。それ程に深刻な動揺性がない場合は、周辺の筋肉(大腿4頭筋など)を鍛えて、関節をしっかり保持するリハビリ指導、運動療法も行われています。

 自賠責保険の後遺障害の立証では、膝が「ぐにゃ」としていることを「主張する」だけではダメです。他覚的・医学的に証明しなければなりません。「ぐにゃ」っとしている証拠が必要なのです。

 そこで、膝を前方に引っ張った、又は左右に折った状態のレントゲン写真を撮る必要があります。通常、医師は治療の過程でわざわざそんな検査はしません。損害賠償上の必要性があることを、こちらから医師に理解を促す必要があるのです。だからこそ、私たちの仕事の存在価値があると言えます。    前置きが長くなりましたが、関節に圧をかける機材として、テロスなるものがあります。(↓ 写真)

左右(外反・内半)はテロスが有効と思います

 テロスで膝関節をゆるんでいる方向に曲げます。この設備のある病院は大変貴重です。多くの被害者さんにとって、(検査できる)病院探しに苦労するはずです。しかし、稀に協力的な医師が存在するもので、テロスがなくても徒手で関節を引っ張って撮影して下さいます。そのような医師に何度か救われてきました。

 また、経験上、前十字靭帯の場合は、徒手による撮影の方が明確な画像になる傾向です。もちろん医師の徒手技術に左右されますが、私自身も前方引出し検査、ラックマン検査を励行していますから(医師の指導のもと)、ゆるんだ膝関節を前方に引き上げるコツみたいなものを、身をもって感じています。  断言します、テロスより徒手による撮影がベターです。機会あれば、依頼者さまのご許可を頂き、徒手によるストレス画像をお見せしたいと思います。   続きを読む »

 下肢の骨折は機能障害を代表に、骨変形、神経症状、短縮、醜状痕、切断肢・・・あらゆる障害を想定・予断し、障害類別を複合的に組み合わせていくパズルのようです。これを得意とする秋葉事務所は、もはや下肢の後遺障害認定例の豊富さは日本でトップレベルではないでしょうか。

 本例はありがたい事にかつての依頼者様の紹介により、受傷直後から担当させて頂き、万全の取り組みができました。

←別の件ですが、実際の設計図  

併合12級:脛腓骨 骨幹部開放骨折(50代男性・神奈川県)

【事案】

原付バイクで直進中、対抗自動車が路外駐車場に進入しようと急に右折して衝突、受傷したもの。脛骨・腓骨共に折れてプレート固定とした。

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 下肢の後遺障害の最高等級は、両脚切断です。一覧表は以下の通りです。

 本件は切断肢に及びませんが、機能障害が膝、足首、足指に渡るものです。相当の障害が加算されますが、上限は6級、足首以上の切断肢:5級5号より下位となります。つまり、「切断よりは、まし」との判定です。

 本件の立証作業は、受任が受傷初期だった為、計画的に進めることができました。その点は確実でしたが、治療面において被害者さまと苦労が続きました。後遺障害の立証だけが私達の仕事ではありません。私達の持つ病院情報とネットワークは、より良い治療法の選択、セカンドオピニオンのお力にもなります。 下肢の重傷者様こそ本例を参考に、是非とも早めのご相談をお願いしたいと思います。  

6級相当:大腿骨顆上開放骨折、脛骨骨幹部骨折 10級8号:短縮障害(50代男性・東京都)

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フィギアスケートの本田真凜さんがタクシー乗車中事故で怪我

日本スケート連盟 強化選手画像引用

 

この記事を見た時どの程度の事故なのか?身体の状態はどうか?

治療状況は?等々、色々調べなくては!!

と思ってしまいました(笑)

 

何と言っても日本のフィギアスケート選手の女子の中で一番の美人ですからね。

妹はあの有名な本田望結ちゃんです。

かわいい天才子役女優ですね。

 

 

スポーツ記事引用

「フィギュアスケート・スケートカナダ」(25日開幕、ケロウナ)

前日練習が24日(日本時間25日深夜)から行われ、女子の紀平梨花(17)=関大KFSC=と本田真凜(18)=JAL=が参加した。

本田は当地入りした22日、田中刑事(倉敷芸術科学大大学院)や関係者らとともにタクシー乗車中に交通事故に遭った影響で、右足のすねに打撲を負った。病院で問診や触診、レントゲンなどの検査受けたが、問題がなかったことから出場を決断。公式練習には右膝下から足首上までベージュのテープを巻いて登場した。3回転フリップ-3回転トーループの連続ジャンプを決めるなどしたが、スケート靴のトゥをつく時や着地時などでは顔をゆがめた。また本田武史コーチのもとで号泣する場面もあった。

 

何とも可哀想な事故…

自分の不注意が原因ではなく、タクシー乗車中の事故で完全に災難です。

ですが、右足の打撲で済んで良かったですよね。

スポーツ選手なので、たかが打撲でも相当なダメージを負った事だろうとは思います。

 

スポーツ記事引用

事故について問われた本田は「影響はあります」と苦笑い。

 

やっぱり足の打撲の影響はあるみたいですね…

フィギアスケートのような繊細で細かな演技をする競技ではなおさらでしょうか。

 

スポーツ記事引用

それでも「自分が出ると決めたので最後までやり抜きたい。試合までにいい状態に持っていけるように全力で頑張りたい」と誓い「気持ちを強く持つことが今は一番大事」と話した。

 

これぞ、アスリートの鏡ですね。

痛みに負けずにふぁいと( ...

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 なぜなら、骨折の癒合さえ果たせば、わずかな変形など日常生活にほとんど支障がないからです。折れた部分が肩関節に近ければ、肩の可動域に影響がありますが、骨幹部(骨の中ほど)の亀裂骨折程度であれば影響少なく、粉砕骨折や開放骨折でもない限り深刻度は下がります。さらに、昔と違って現在はプレート固定術としますので、きれいに癒合しますから変形もわずかに抑えることができます。

 そんなことから、臨床上、医師は「鎖骨が変形してしまった」と認識しませんし、普通は診断書に記載するものでもありません。自賠責保険の認定基準では、裸体で変形が確認できることが条件です。それがわずかでも、視認できれば認定する傾向です。本件は医師に改めて記載を促して再申請で認定を得ましたが、鎖骨の認定漏れは、全国の鎖骨骨折者にとって常態的なものと思います。

 また、仮に変形なく治癒を果たしたとして、骨折ほどの高エネルーギー(外傷)が加わったのですから、癒合後も痛みや痺れ、なにかと不具合は残るものです。その残った症状は「神経症状」として14級9号「局部に神経症状を残すもの」の余地を残します。私達はそれを見逃さないので、過去10年、鎖骨骨折で100%の後遺障害認定実績を記録しています。  

 ⇒ 上肢・鎖骨の認定実績

 

 ⇒ 上肢・鎖骨の異議申立・認定実績

  継続治療のついでに膝の等級も上げときました  

12級5号:鎖骨骨折 異議申立(60代女性・埼玉県)

【事案】

原付搭乗中、交差点で左方から自動車が進入し、衝突した。救急搬送され、鎖骨骨折と上腕骨骨折、他に大腿骨折、膝蓋骨骨折の診断となった。

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 最近のご質問と回答を紹介します。(個人情報保護の観点から脚色しています)  

Q(下肢を骨折した被害者さま)

   既に症状固定して、膝関節の機能障害で後遺障害12級7号が認められています。その後の定期診察で、主治医から「現状の膝は本来の関節の機能(関節包や軟骨)が大きく失われており、何年か先には関節の隙間も狭くなり、強い痛みが襲ってくる可能性がある」、と言われました。その場合、人工関節にしなければならないそうです。

 示談後に後遺症が重くなった場合は、追加の後遺障害認定や賠償金請求等ができるものなのでしょうか?

A(回答)

   段階的に解説します。   1、症状固定の意味

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 「膝の曲がりが悪いのに、14級になってしまった。」    「事故以来、膝の痛みが酷いのに、画像上問題ないとされて非該当にされた」    相談会でよく聞く声です。これらの声は立証不足のまま、申請・審査してしまった結果です。これらを再請求(異議申立)で覆すには、相当の時間と苦労を強いられます。また、判定した側もそうやすやすと等級変更はしません。異議申立ての認定率はここ数年5%前後です。100人中95人は最初の申請・認定で勝負が決まっているのです。

 先日、依頼者さまから聞きましたが、知人の損保勤務の方が「後遺障害の申請は何度でもできるよ(だから弁護士等に治療中から契約する必要ないよとの意味)」と言ったそうです。確かに申請の回数制限はなく、全くその通りで悪意ないことはわかっています。しかし、1回目の申請でしくじったら、2度目は勝率5%の勝負と承知した上でしょうか。無責任なアドバイスと言わざるを得ません。

 神経症状の14級を確保するにも、受傷初期からしっかりと計画を立てて臨む必要があります。本件も、「画像上問題ないから非該当」の危険をはらんでいました。石橋を叩くような作業となりました。

12級も14級も立証計画が必要です。  

14級9号:半月板損傷(50代男性・山梨県)

事案】

大型バイクにて直進中、脇道から右折してきた車と衝突し受傷した。主に膝を痛めた。

【問題点】

症状について詳細に聴取すると、軽度の半月板損傷が予想された。画像で明瞭に損傷が確認できなくても、症状の一貫性と通院回数が14級認定の鍵である。半年での症状固定を提案するが、ご本人は治療継続を希望しており、どこで症状固定とするかが焦点となった。 続きを読む »

 膝の後遺障害では、主にひざ下の脛骨の骨折(高原骨折、プラトー骨折と呼ばれる)、ひざ上の大腿骨骨折(大腿骨遠位端骨折、大腿骨顆上骨折など)が多くを占めます。それらは半月板や膝の靱帯の損傷を併発することが多く、膝関節の可動域制限や動揺性といった機能障害を残します。予後の経過よく、リハビリ努力から機能障害を克服したとしても、やはり人体の関節部は精密な構造ですから、何かと不具合が残るものです。

 自賠責や労災では、関節に痛みや不具合が残った場合、神経症状で評価することになります。膝の神経症状を追う場合、まず、画像上明らかであれば12級13号、画像上不明瞭であっても受傷様態や治療過程から、症状の連続性や信憑性が認められれば14級9号となります。この考え方は頚椎捻挫(むち打ち等)と同じです。

 それらの後遺障害の立証計画は画像を観ることからスタートします。そして、審査側が迷うことなく確実に等級認定する為に、周到な準備が望まれます。経験上、膝の後遺障害は立証不足から等級を逃すか薄められる印象です。今日明日、それぞれ、12級と14級を抑えた典型例を紹介します。

膝の後遺障害立証こそ、その事務所の力量を示すと言っても過言ではないと思います  

11級相当:股関節脱臼骨折、脛骨高原骨折(40代男性・埼玉県)

【事案】

通勤でバイク運転中、交差点で左方からの一時停止無視の自動車と衝突したもの。両手首は粉砕骨折し、左股関節の後方脱臼を伴う骨折、さらに左高原骨折・内側側副靱帯損傷も重なり、まともな四肢は右脚のみとなった。長期のリハビリを余儀なくされた。 続きを読む »

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