会議や打ち合わせが今週末~来週と続きます。この半年、交通事故被害者救済業務に携わる仲間が劇的に増えました。多くは志を持った弁護士、行政書士ですが、資格自体は許可証のようなものです。当然ながら資格で許可される業務権限を守ることは基本です。しかし現実は無資格者である保険会社が「この国の交通事故解決の第一人者」であることは周知の事実です。保険会社の活躍で大多数の軽微な事故は穏便に解決されているはずです。

さて、現在多くの法律事務所が「受傷初期からの対応」「事故が起きたらすぐ相談して下さい」とスローガンを打ち出しています。以前のように、「後遺障害が残ったら相談して!」「等級が取れてから来て!」と限定的な対応しかしなかった事に比べ隔世の感があります。

さて一口に初期対応と言ってもどのような業務となるでしょうか?これが私が交通事故業務を始めるにあたって、20項目を整理した事に戻ります。その受傷直後の項目について復習してみましょう。
 

1. 治療費の 健保/労災 切替 (受傷~1ヶ月)

ご自身にも過失が見込まれる場合、相手に任意保険が無い場合、健保や労災の使用は必須です。関係者への説明し、調整を図ります。

① 給付・変更・請求のサポート
② 第3者行為による届出書の取寄、作成、提出

未だに各窓口で「交通事故では労災、健保は使えません」と説明されて門前払いが多いのです。もちろんそれには一理あります。ケースbyケースの判断、状況から最良の選択をします。そして被害者救済の観点から切替えさせる作業をお手伝いします。

2. 相手保険会社との協議  (受傷~1ヶ月)

相手保険会社の担当者と協議し、当面の状況・治療環境を整えます。

① 治療費一括払い依頼、病院の変更
② 通院交通費の精算
③ 介護料、付添料、保育料の請求
④ 代車代の請求
⑤ 事故証明書や診断書・診療報酬明細書等、書類請求
⑥ その他問題の協議

被害者だからと言って無茶な要求はできません。しかしこちらの状況を説明しないと担当者は対応してくれません。相手保険会社の担当者さんはあくまで相手の代理人(法律上代行人)です。感情的になって喧嘩しないようにして下さい。しかし本当に態度の悪い人もいるので困ったものです。
誤解のないように言いいますと、これは示談交渉ではありません。事故でかかる経費を明示しているに過ぎません。証拠にほとんどの担当者さんが被害者さんと同行して、これらを説明すると安心してくれます。何も解らない被害者と直接話をするより歓迎されるのです。

せめてクラウンで我慢を・・・

3. 事故状況の分析  (3ヶ月~)

事故状況を精査します。

① 刑事記録(実況見分調書他)閲覧・取寄せ同行、代行
② 現場検証
③ 状況説明書作成

4. 過失割合の分析  (1ヶ月~3ヶ月)

過失割合について検証します。

① 判例タイムスの引用
② 類似判例の検索

相手が100%悪い追突事故で、相手も責任を全面的に認めていれば必要性は薄れます。しかし交差点事故などで双方に責任があり、過失で対立がある場合は難儀します。また事故状況について嘘偽りを主張する悪質な加害者もいます。いずれ決着を付けますが、早い段階から問題点を詰めておきます。
ちなみに刑事記録は不起訴、略式起訴の場合で3~5ヶ月後、起訴されれば裁判終了後と待たされます。

5. 休業損害の請求 (受傷~)

休業損害の内容をチェックします。

① 源泉徴収票、所得税申告書等、関係書類の収集
② 労災の休業特別支給金の請求
③ 賞与減額の検討、その他特殊事情の検討
④ 休業損害証明書の作成

毎月休業補償が振り込まれないと困りますよね。これも相手保険会社の担当者に早急に必要書類を提出します。
ここで困るのが過小申告している自営業さんです。「税申告はこれだけだけど実際はもっと多い!」と主張しても公の証明書がないことには保険会社も払いません。裁判でこれを争い、ある程度認められた判例もありますが、100%(実際の)所得の補償は困難です。
その他、休職中であったり、就職直前だったり、退職直後だったり、さまざなケースがあります。これらも判例を引用し、理路整然としたスマートな請求を行います。


パート主婦は主婦としての休業損害5700円が多いケースあります。
親切にもどっちが得か教えてくれる保険担当者さんもいます。

 
 このように受傷直後から盛りだくさんです。多くは保険会社や各関係機関との調整となります。これらを被害者が単独で進めるのは結構大変です。多くの被害者は独力で進めた結果、方々でつまづきます。

 初期対応をうたう法律事務所の力が試されるところです。私はこれらを法律事務所の事務員、パラリーガルに担当させる構想をもっています。専門的な代理交渉は弁護士、代書行為は行政書士や社労士の資格者が担うとして、被害者に寄り添って間違いのない方向へ誘導する選任担当者が必要と思っています。この業務について資格の有無は関係ありません。このシステムの完成が看板に偽りのない「初期対応」の鍵を握っていると思います。

 また今後の経過、成果をUPします。

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