脊髄損傷は不可逆的、つまり、治らないものです。しかし、神経が完全に切断されず、一定の回復を見せるケースもあります。専門医の治療と根気の要るリハビリが数年続きます。本件も受傷から等級認定まで5年以上かかりました。    本件は脊髄でも頚部の頚髄損傷です。頚部の神経症状は外傷によるものか、損傷箇所はどこか、何かと不明瞭です。多くの場合、外傷性頚部症候群に分類されます。頚髄損傷は診断上、MRIで外傷による明確な高輝度信号が認められたものです。 20140508_3 

12級13号:頚髄損傷(40代女性・埼玉県)

 【事案】

自転車で交差点を横断中、右方よりの自動車と出会い頭衝突した。直後から全身に麻痺が起き、起立・歩行不能のまま入院、頚髄損傷の診断となった。MRI上でもC5/6領域に明確な高信号を示した。 その後、長期にわたるリハビリの努力が報われて麻痺の回復が進んだ。「しびれ」は続くものの、日常生活への支障は大幅に改善、仕事にも復帰することができた。 続きを読む »