相談会では毎回のように「相手が任意保険に入っていません!」との相談があります。 c_y_164  無保険車による被害者さんは泣き寝入りする可能性があります。方々に相談に赴きますが、ほとんどが「自身の人身傷害に請求して終わりですね」との回答で終わりです。多くの法律事務所でも受任案件として対応してもらえません。相談を受けた弁護士は「被害者が自身の保険に請求するだけなので、活躍の場がない」=金にならない、と尻込みしてしまうようです。

 しかし、真の交通事故のプロならば、保険会社の計算する保険金の倍以上にもなる金額を回収する術を知っています。無保険車事故に対する相談は、専門家の力量を示すバロメーターでもあります。  

12級相当:耳鳴り(70代女性・埼玉県)

【事案】

横断歩道を歩行中、原付バイクに跳ねられた。頭蓋骨骨折、くも膜下出血、肋骨、右足外果骨折となった。 骨折の癒合が順調に進むも、めまいと耳鳴りに悩まされていた。

【問題点】

加害者は自賠責のみで任意は無保険。さらに、刑事罰減刑のために親が弁護士を雇っていた。民事請求も弁護士が介入、賠償問題が停滞した状態で相談会に参加された。

【立証のポイント】

この場合、相手との賠償交渉は長期間に及び、なおかつ賠償金額も期待できない。そこで、ご主人が加入していた自動車保険の人身傷害・無保険車傷害に対して、保険会社の算定基準ではなく、裁判での基準額を請求するため、相手に訴訟を提起した。

連携弁護士が裁判に臨み、その間、平行して秋葉が後遺障害の認定作業を進めた。まず、耳鼻科に同行し、ピッチマッチテストとラウドネスバランス検査を実施、耳鳴り12級を固めた。

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