山本さんイラストsj  半月板とは、膝関節の大腿骨と脛骨の間にあるC型をした軟骨様の板を指します。これは、内側、外側にそれぞれあります。 c_g_l_33  この半月板は、大腿骨(モモ側)と脛骨(すね側)の各部分のクッションのような役割や、歩いたりする際にバランスをとるための役割をはたしています。

 半月板を損傷した場合、膝の曲げ伸ばしの際に痛みやひっかかりを感じたりします。ひどい場合には、膝に水(関節液)がたまったり、急に膝が動かなくなり(ロッキング状態)、歩けなくなるほど痛くなることもあります。

 交通事故の場合、骨折や靱帯損傷と共に損傷することがありますので、注意が必要です。半月板は骨ではないのでXPでは写りません。MRI撮影で明確な所見が必要です。この点、例えば、大腿骨等も骨折した場合、プレート固定をすることがあり、金属が入っていると、MRI撮影で反射してしまい(アーチファクト)、損傷を確認できなくなることがあります。

 半月板の大部分は血液を送り込んでいる血管がないため、再生が非常に難しいです。半月板損傷に対する治療法は、温熱療法や薬物療法、痛み止め等の内服、リハビリの保存療法が中心となります。さらに、放置すると変形性膝関節症に発展する可能性があり、手術をする場合もあります。

 交通事故から半年で症状固定時期です。それでもなお、上記症状や、軋轢音がする場合、それらは後遺症ですので、後遺障害診断書に記載して頂く必要があります。その際、医師には、①マクマレー・テストや②グリティング・テストを実施して頂く必要があります。 c_g_l_34続きを読む »