交通事故被害で自動車を修理する場合、修理金額の全額がもらえないことがあります。それは、被害自動車が古い為、減価償却と言って、自動車の価値が年々下がるからです。民法の賠償責任とは、公平の観点からその被害物の価値を限度に弁償することになります。

 例えば、新車200万円で購入した自動車も10年乗れば、およそ20万円までに下がります。それだけ使った「物」ですから、消耗しますので価値が下がるわけです。この自動車が追突されて、修理費が仮に40万円だとしても、相手の保険会社は、その車の価値である20万円しか払わないと言うのです。ここでもめることが毎度のことなのです。(その対策として、20年程前に「対物全損差額費用特約」が誕生、この差額20万円を払ってくれることも増えましたが・・。)


 
 いずれにしても、法律上の賠償責任のルールであっても、ある日、突然、被害者さんは、修理や買替から目に見えない時間や手間の被害を負うことになります。これを埋めるものは、残念ながらお金でしかありません。ここで、物損のわずかな金額で騒ぐより、ケガの賠償金をしっかり確保する事、これが交通事故解決のコツと言えます。これに早く気付いてほしいと思います。本件もその好事例です。
 

14級9号:頚椎捻挫(50代男性・静岡県)

 
【事案】

自動車にて路上駐車中、追突される。頚椎捻挫の診断となり、仕事に使う荷台の専用機械が破損した。

【問題点】

ケガの被害はさておき、物損で相手保険会社と紛糾。理由は、よくある古い車両の全損金額が低すぎること。それ以上に、専用の機械を積み込む車両が古い車種の為、代替車両が見つからなかった。困った代理店さまから相談が入った。


 特殊機材の積込み車両は車種が限定されます(本件は焼き芋屋さんではありません)。

【立証ポイント】

物損被害の完全回復は、諸々の事情があって難しいことが多いものです。どこかで妥協すべきかもしれません。本件の場合、ある程度、全損金額を引き上げる交渉しかない。そして、その20~30万円程度でわいわい争うより、後遺障害14級9号を取ることが得策となる。

依頼者さんをなだめつつ、整形外科での理学療法を続けさせて、14級認定に漕ぎつけた。結果、弁護士に引継いで200万円を超える賠償金を確保、それなりの新車の購入が可能となった。
 

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