秋葉事務所では恒常的に求人を続けておりますが、採用率が低く、常に苦戦しております。
 
 通常、売上好調の企業は人手不足から求人を行うものです。一方、仕事を増やしたくても人がいないから、業務拡大できないとジレンマを抱える企業もあります。うちの場合は後者でしょうか。誰でもできる仕事と言っては失礼ですが、短期の養成で戦力になるのであれば、非正規雇用者(契約社員・パート・アルバイト)を採用すれば足ります。仕事の量で雇用調整ができますので、経営上も理にかないます。しかし、被害者と一緒に医師面談し、検査の依頼や正確な診断書の作成に誘導する仕事は、技術、経験、臨機応変が必須の専門的な技術職です。そして、何と言っても情熱と志が根底になければ、軽薄な調査業に成り下がります。被害者側の医療調査員=メディカルコーディネーター(MC)の登用と育成は簡単ではないのです。

 例えば、鎖骨骨折後の変形一つをとっても、医師が臨床上、「後遺症ほどでもない」と判断するところ、「自賠法上では後遺障害に該当する」ことをご理解頂き、後遺障害診断書に記載いただくよう、医師を説得するのです。医師も人間ですから、簡単に「はい、わかりました」となりません。このような折衝には、相当の交渉力と熱意が必要です。もう一例を挙げますと、顔面醜状痕を気にして形成手術を続ける女子に対しても、「早く顔のキズで12級の認定を受けて、その後、時間をかけて美容整形で改善していきましょう」と、損得勘定を促します。このような説得も、短時間で依頼者さまと信頼関係を形成しなければ上手くいきません。誠実さと人間力がものを言います。

 保険会社側の調査員は、事故の状況や損害程度について、公正中立に「事実」を調べる仕事です。当然、事実は一つです。そこには保険会社にとっての不利益も含まれるでしょう。その点、”保険会社から雇われた”彼らの立場に限界を感じてしまいます。逆に、私達の調査は同じ事実の追求であっても、あくまでも調査費用を負担した依頼者の利益を目指して出発します。しかし、利益優先で事実を歪曲するような調査があってはいけません。倫理感も絶対的に必要です。利益追求が過ぎれば、保険金詐欺の教唆・誘導へ、誤った方向へ進んでしまいます。事実という天床を限度に、どこまで依頼者の利益を引き上げるか・・この仕事は常にこのような葛藤を強いられているのです。

 簡単にMCを採用できない理由は、倫理感・人間性に行き着くことになります。そして、”自賠責保険が規定する1~14級まで140種の後遺障害・35系列の傷病名とその立証方法を熟知し、地域の専門医・検査先等、医療情報を把握、そこに被害者さんを誘致でき、後遺症を正確に後遺障害認定に結びつける作業”・・・この習熟には数年が必要です。マニュアル片手にではなく、できれば、徒弟制度のように専門事務所でしっかり実地経験を積む必要があると思います。

 
 かつて、病院内で小学生の女の子の鎖骨骨折後の変形を確認・撮影したことがありました。泣きべそ寸前の女の子の洋服の胸元を引き下げながら、「もう少し、見えるように下げてね」とカメラ片手に中年男(私です)が奮闘しています。後ろにお母さんが控えていますが、お母さんが一言、

 「私が居なかったら、秋葉さん捕まりますよね」。

 私達の仕事はこのようなリスクも日常茶飯事なのです。

 そこで、本記事のタイトルに戻ります。女性特有の調査には、やはり、女子の担当者が必要なのです。他にも、骨盤骨折した年頃の女性に「おしっこが出ずらくなりませんか?」と聞く必要があります。中年女性の場合は、「先生、尿漏れもひどいのですが」と恥じらい無く聞かないことまでも説明してくれますが、若い女性は医師に対してさえ隠しがちです。隠れた後遺障害を聴取するにも、女子力が必要となります。

 だからこそ、今秋からの募集は女子MCの発掘を第一目標にしています。

 秋葉が捕まる前に、志ある女子は是非とも声をあげて頂きたいと思います。
 

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