新たな請求漏れが起きる仕組みを解説します。まず、改定(搭乗者傷害が人身傷害に吸収される)前後の約款を比べてみましょう。

(前の記事:請求漏れの危険性①

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 搭乗者傷害が人身傷害に吸収された ↓

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さて、新約款では搭乗者傷害がなくなりました。それでも、人身傷害保険に含まれる特約として、事故で5日以上入通院した場合、旧搭乗者傷害保険の名残りである「部位症状別払い」に同じく、即時に定額の10万円or20万円が発生します(しかし、この改定で、骨折以上の重傷による高額保険金(最高100万円)が無くなってしまいました)。契約自動車に乗っている時のケガであれば、搭乗者傷害保険は相手からの賠償に関係なく支払われるので、代理店さんも習慣的に忘れることなく、請求の案内をします。
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しかし、歩行中や自転車搭乗中は今までの習慣から対象外と思いがちです。まして、「人身傷害死亡・後遺障害 定額給付金」は、文字通り、めったにない死亡と後遺障害のケースですので、さらに忘れがちです。

ここまでなら、昔からある請求もれのパターン、① 契約自動車に乗っていなかった・・になります。今回、警鐘しているのは人身傷害が絡むがゆえ、② 0:100事故で、相手からの賠償金で損害全額を確保できたので人身傷害の対象ではない・・これが重なり、代理店さんに2重の誤解が懸念されるのです。

それでは、請求漏れが起きる瞬間を契約者さんと代理店さんの会話から・・

お客様A:横断歩道を歩行中、車にはねらて・・相手は保険に入っているし、その担当者も100%相手が悪い事故と認めているいるので、自分の保険は使わないですむよね?

代理店B:はい。 0:100の事故などで、相手からの賠償金で損害の全額が埋められるなら、ご契約の人身傷害保険の出る幕はありません。

お客様A:そうですか・・。

    (数ヵ月後・・・)

お客様A:おかげさまで後遺障害の14級9号が認定されて、相手との示談も済みました。

代理店B:解決して良かったですね。

お客様A:後遺症で自分の保険からでるものはないの?

代理店B:残念ながら、以前ご説明した通り、相手からの賠償金で全額補償されましたので、人身傷害保険からはでません。また、定額給付金も、お客様の事故が歩行中で、契約した自動車に乗っていないときの事故ですので対象外です。

お客様A:そうですか・・。

 さて、ベテランの代理店Bさん、旧搭乗者傷害の感覚に引っ張られて、契約自動車に乗っていない時、つまり、「歩行中や自転車搭乗中はでない」と反射的に思ってしまったようです。

 しかし、搭乗者傷害保険は人身傷害に吸収されて、「搭乗中」というたがが外れたのです。本契約の場合、人身傷害保険に「人身傷害車外事故特約付」(26年証券、赤の□で囲ってある)が付帯しています。したがって、事故相手が自動車であれば、歩行中や自転車、他の自動車に搭乗中でも「人身傷害保険の支払対象となる事故」(26年証券、赤の□で囲ってある)となりますので、「人身傷害 入通院 定額給付金」「人身傷害 死亡・後遺障害 定額給付金」が支払われるのです。

もう一つの誤解もクリアします。仮に相手からの賠償金で損害の100%補填され、人身傷害保険本体からの支払いが0円でも、人身傷害保険の支払対象事故に含まれれば、「人身傷害 入通院 定額給付金」「人身傷害 死亡・後遺障害 定額給付金」が支払われます。

東海日動さんやあいおいさんは、かなり前から、「搭乗者傷害」→「傷害一時金」としていますので、割りと定着していますが、損保ジャパン日本興亜はこのような見逃しが、プロ代理店さんのレベルでも頻発しているのです。事実、ベテランの代理店さんですら、2重の誤解から、誤った解釈をしているケースが多いようです。とくに、事故日からしばらく経った後遺障害など、相当な数の請求漏れを予想しています。

一番軽い後遺障害の14級でも、「人身傷害 死亡・後遺障害 定額給付金」の死亡保険金額が1000万円であれば、その4%の40万円が支払われるのです。忘れるわけにはいきません。多くの代理店さんや被害者さんがこのページにたどり着き、気付いてくれるのを祈るばかりです。
♪ I have a SAP、I have a PAP~ pen ah~ SAPAP!

ついでに、♪ 人身傷害 + 搭乗者傷害~  ah~ 定額給付金!

昔はわかりやすかった・・

ここまでお読みいただき有難うございます。
もう少しばかりお時間がありましたら、お付き合いください。

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