「受傷直後から受け付けます!」

法律事務所が「初期対応」可能であれば、交通事故被害者は安心して治療に専念できます。最近のHPでも初期対応をうたう事務所も散見できるようになりました。私も弁護士事務所との連携の打ち合わせでは、まずこの部分を綿密にお話しさせていただいています。すると弁護士事務所の受け取り方は大きく3つに分かれる傾向があります。

1、初期対応?何をするの?

おなじみの「等級が来てからまた来て下さい」という対応を続けてきた事務所です。すべての損害が明らかになってからではないと積算(損害の計算)し、代理人として相手に請求できないので・・と考えます。確かに弁護士の仕事を代理人による賠償交渉のみ、にとらえればそうなります。しかしいつも主張するように、後遺障害を残すような被害者さんたちは、等級認定が大きな勝負の分かれ目であり、そこにたどり着くまで大変な苦難を味わいます。もしくは苦難がない場合、多くは保険会社の支払基準で保険会社の都合のいいように進められてしまった方です。
この仕事は「被害者の救済事業」です。助けるべき局面、仕事は受傷後からたくさんあるのです。弁護士とはこの大きな視点から一緒に考えていきます。

2、うちは受傷直後から受任しています!

実に頼もしい答えが返ってくる事務所もあります。しかし、実際は・・・ちょっと意地悪ですが、2~3質問してみます。

①「治療費を健康保険に切り替える際、第三者行為による傷害の届け出を行いますが、これも御事務所で対応を?」 → 「はい。電話で『健保組合に聞いて進めてください』とアドバイスをしてます。」

②「労災の請求はどのようにしていますか?」 → 「はい。『労働局に聞いて進めて下さい』とアドバイスしています。」

③「後遺障害診断書の依頼はどのようにしていますか?」 → 「主治医に手紙で『よろしく』と添えています。」

ようするに何もわからないけど対応しているつもりになっています。質問に答えていませんし、実際、被害者のなんの役にも立っていません。ひどいと後遺障害の認定も相手保険会社に診断書を提出(事前認定)し、すべて任せっきり・・・。これでは受任中に被害者が離れていきます。場当たり的なアドバイスで誤魔化してもメッキは剥がれます。しっかり被害者をグリップできるかは、これら初期手続きのフォローにかかっていると思います。

3、初期対応、後遺障害認定こそが課題です

対応しているつもり?の事務所ではなく、どうしたらよいか明確に自己分析ができている事務所です。早くから相談にきた被害者の対応に苦慮している、後遺障害等級の獲得に苦戦している、異議申し立ての受任判断が難しい・・・等々、謙虚に仕事に向き合っている先生です。
こことの連携はすこぶる良好になります。裁判、示談交渉以前の事務を私たちメディカルコーディネーター(MC)に任せ、被害者を煩雑な事務から開放し、保険会社との交渉が生じれば直ちに間に入り、被害者をこの交渉ストレスから切り離します。そしてMCは医師面談や検査同行を通じて間違いのない後遺障害認定に落ち着かせます。最後に弁護士が賠償交渉でばっちり解決します。また異議申立の準備も、裁判での医証集めも、MCが弁護士の指揮下で暗躍します。このようにトータルで被害者救済業務が完成されます。結果として依頼者の満足度は非常に高いものになります。

現在、多くの連携先でこのシステムが主流となっています。ボスとイソ弁2人、事務員3人・・この規模の事務所では外部のMCと連携することによって、良い結果を量産しています。また大規模法人事務所は、事務所内の事務員・パラリーガルをMCとして養成、自事務所で完結する流れを作り上げています。このMCを養成するのも私の仕事と自負しています。

交通事故業務への向き合い方は、弁護士事務所によってそれぞれ違います。残念ながら多くは1か2のタイプです。私は「交通事故業務を弁護士に取り戻す」には3の「連携体制」+「受傷直後からの完全対応」の確立にかかっていると思います。1の考え方では、被害者は相手保険会社に取り込まれてしまいます。2の対応では看板に偽りありです。

では、私が利害を説いた結果、簡単に3の対応になるのか?ここでも問題が立ちふさがります。

つづく

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