今回は、土日に開催されるトライアスロンに出場する「宇田 秀生選手」を紹介します。    因みにオリンピックでは、水泳1.5キロ、自転車40キロ、マラソン10キロですが、パラリンピックは全て半分(水泳750メートル、自転車20キロ、マラソン5キロ)で行われます。半分とはいえ、一般市民にはとてもできない競技ですね。

 宇田選手は小さい頃からサッカーに明け暮れ、滋賀県代表にも選ばれるようなアスリートだったようです。大学までサッカーを続け、就職します。彼が26歳のときに就業中の事故で機械に巻き込まれ、生死をさまよう重篤な怪我を負ったそうです。なんとか一命を取り留めたものの、意識を取り戻したときには右腕が切断されていることを知ったのです。奥様や友人らに支えられて、「これ以上、弱い自分を見せられない。」と奮起したと記載されていました。

 その事故から半年後、リハビリの延長で始めた水泳をきっかけにトライアスロンに出会い、初レース(琵琶湖トライアスロン大会)で準優勝、その2ヶ月後に開催された2レース目(アジアパラトライアスロン選手権)で優勝してしまうという偉業を成し遂げたそうです。2017年には世界ランキング1位になったこともあるというものすごい選手でした。

 宇田選手は現在34歳、私とほとんど変わりません。事故が26歳の頃だと思うのですが、精神力の強さ、人間としての大きさには驚かされます。今までパラリンピックにはそこまで興味がなかったのですが、東京で開催されるということもあり色々調べてみると、すごい選手がたくさん出場することに気がつきました。失礼な言い方かもしれませんが、「パラリンピックはオリンピックのついで」みたいな感覚の人が結構多いのではないでしょうか。そもそもなぜ、オリンピックとパラリンピックを分けるのかということにも疑問がわきます。もちろん、設備や制約等があり、分けられているのだとは思いますが、オリンピアンもパラリンピアンも一緒になって参加する(開会式や閉会式は現状でも可能だと思います)大会になってもいいのではないかと思います。いつか実現するといいなと感じました。

 最後は業務の話になってしまい申し訳ないのですが、宇田選手のような場合には、労災に後遺障害申請を実施すると、4級4号「1上肢をひじ関節以上で失ったもの」に該当し、隔月で支給される障害年金に加え、特別支給金264万円、特別年金213日分が支給されます。    今回紹介した宇田選手は8月28日トライアスロン男子PTS4(運動機能)に出場します。早起きできる方はぜひ応援してください。  

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