ざっくり、血液検査のことを指すものと解釈していました。観血的手術の際、術前検査で血液を調べ、数値が問題なければ手術、との流れでしたので。

 誤解があってはいけないので、少し詳しく調べてみました。   (1)CRPとは

 Cリアクティブプロテインという、たんぱく質の一種を指します。体内で炎症が起きたり組織細胞に障害が起こると、このたんぱく質が増えます。検査の数値から、どの臓器に異常が起こっているかまではわかりませんが、炎症状態の経過を知るには重要です。検査値が非常に高い場合は、結核などの慢性感染症、関節リウマチなどの膠原病、心筋梗塞、肝硬変、悪性腫瘍などが想定されます。軽度の上昇はウイルス感染症、内分泌疾患などが考えられます。CRPの基準値は0.30mg/dL以下となります。   (2)CRPの異常値が出た場合

 CRPが高いときは、まず原因を調べます。関連する検査として、白血球数・白血球分画・フィブリノゲンなどです。正確な病態を把握するためには、他のいろいろな検査や自覚症状、診察などから総合的に判断していきます。CRPは年齢とともにわずかに増加するもので、喫煙者は非喫煙者より高値を示します。また、妊娠後期でも増加します。風邪など、細菌・ウイルス感染後でも高値を示しますので注意が必要です。    経験上、開放骨折と言って、折れた骨が皮膚を突き破った場合、MRSA・感染症に対する警戒が続きます。開放骨折の患者へは、CRP検査がしばらく繰り返されます。熱でも出た場合、医師の警戒はMAXとなります。  感染症にならないよう、手術前の血液検査でも確認必至の数値なのです。  

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