この20年、飲酒運転の厳罰化が進み、飲酒運転の摘発及び事故数は激減しました。法治国家たる日本は、法による交通事故の抑制が効いたことになります。
しかし、一方で、ひき逃げ・当て逃げが微増している点を見過ごすわけにはいきません。飲酒の摘発を恐れ、より「逃げる」選択に傾いたのではないかと思います。それでも逮捕率は高く、ドライブレコーダーの普及や、街頭カメラ(とくにコンビニ)による、犯人の特定、摘発も順調のようです。日本でのひき逃げは、そうやすやすと逃げられないものです。
さて、捕まった犯人が”ひき逃げ”を正面から認めることは稀です。もはや定番ですが、「何かにぶつかったが人とは思わなかった」と白々しい言い訳をします。これが被害者の神経を逆なでしています。警察の取り調べや裁判の供述は毎度これですから、故意に逃げたのか、気が付かずに走り去ったか、司法で加害者の内心から事故の悪質性を判断します。裁判官は、加害者の言い分が信用に足りるか検討・判断しなければなりません。この点、刑法は「疑わしきは罰せず」の基本があるので、気づいていながら逃げたことに客観的な証拠がなく、あくまで過失(=気づかなった)であったと押し切れば、加害者は減刑に成功することになります。過失犯(うっかり)は故意犯(知っていながら)に比べて、はるかに軽い刑です。 司法で自らの潔白や事情を主張することは加害者の権利です。それでも、反省していない加害者の姿が目に浮かびます。反省の無い加害者は、再び事故を起こし、次も逃げ得を狙うと思います。法律で人を裁く事はできても、犯罪の抑止は難しいと思う次第です。





