ご存知、井上 陽水さんが1972年7月1日に2枚目のシングルとして発表しています。学生運動が下火になる頃、その虚無感を照らしてか、しらけた世情に刺さる歌だったと評されています。歌詞では、”自殺する若者のニュースを聞くも、自分は雨の日のデートで傘がない”ことを嘆いています。政治や社会問題を高らかに口上する世代へのアンチテーゼでしょうか、皮肉の利かせ方が陽水さんならではです。

 私共も毎日のように交通事故の相談を受けておりますが、虚無感を感じることもあります。被害者とご家族にとって人生がかかった重傷者の相談・受任、弊所では多いと思います。ニュースで報道された交通事故を何度も受任してきました。しかし一方では、車をちょこっと擦った数万円の物損、過失割合5%で長期間もめている件、軽微な接触ながら半年も通院する件など、相談の過半数は軽い事故なのです。しかし、立場上、軽率に事故の軽重を断じるわけにはいきません。当事者にとっては、些細な事故であっても平穏な日常生活を阻害する大問題です。ニュースから聞こえる死亡事故など重大事故は他人事であって、愛車のバンパーのキズや追突後の肩の張りこそ、「傘がない」大問題なのです。    高次脳機能障害で復職かなわず、家族の生計をどうするかの相談後、軽微な接触から数万円請求の相談・・振り幅は広いものです。事故の大小に限らず、相談者様のお気持ちを理解し、寄り添う事が課せられます。重大事故も軽微な事故も同列のテンションで、とはいかないまでも、人間力が試されていると思います。  

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