先日の弁護士研修会の最終日に「排尿障害の検査」について20分ほど講義をしました。

 排尿・排便障害は腰椎圧迫骨折や仙骨骨折の場合に発症するケースが多く、脊髄の腰~お尻の部分=馬尾神経が病原となります。この神経に圧迫、損傷があると下肢のしびれ、歩行障害と並び排尿・排便に異常が起きます。稀に頚髄(首の辺りの脊髄)損傷でも発症します。このように腰椎捻挫、むち打ちを原因として排尿・排便障害に悩まされる被害者さんを多く経験しています。

 研修会での発表は事故後に「おしっこが出辛くなった、回数が異常に増えた」被害者が行った専門検査の紹介です。これは広義には膀胱内圧検査と知られています。しかし多くの泌尿器科ではあまり積極的にこの検査を行いません。「おしっこが出ないからここ(病院)にきたんでしょ?」=「今更出ないことを検査してどうするの?」・・・このような受け取り方なので、検査は限定的な場合しか行いません。

 しかし!

 お医者さんは患者について「おしっこがでない」事を疑いませんが、保険会社、調査事務所や裁判官は証拠を出さなければ当然ながら信じません。立証上、検査は必要なのです。 

 さらに!検査の必要性はそれだけではありません!!

 昨年お会いした泌尿器科の専門医の考えは違っています。排尿障害といっても内圧の不調によるものか、括約筋の不全を原因とするのか原因は一つではなく、それに見合った治療が必要であると指導しています。
 例えばカテーテル(導尿パイプ)を使用している閉尿(おしっこの出が悪い)の患者に対し、おなかを押して排尿を促すような指導が実際に行われています。この場合、閉尿の原因が括約筋不全であるなら逆効果で、さらに増悪する危険性があるそうです。数十年前の知識で治療をしている泌尿器科医も多く、間違った治療と相まって検査の重要性の認識が希薄なのです。

 現在、膀胱の内圧を計測するだけではなく、いくつかの検査を総合した「ウロダイナミクス検査」が最先端です。しかし町の泌尿器科の多くは設備がありません。大学病院クラスの検査先の確保が必要です。

 明日から「ウロダイナミクス検査」を解説します。研修では詳細まで踏み込む時間がなかったので、ここで責任回答させていただきます。

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