と言うわけで、東北のとある猫宿に逗留しました。
この温泉宿では、保護猫含め数匹が住んでいます。人懐っこい奴もいれば、そっけない奴もいます。
神社仏閣を詣でる趣味はありませんが、歴史ある建造物の雰囲気は良いものです。パワースポットと言うよりは、穏やかさを感じます。私の脳内は、アドレナリンではなくセロトニン、いえオキシトシンに近いようです。松本行きでは毎度通り過ぎる下諏訪温泉、今回はここに。
やはり、目的は温泉です。目的地は秘湯の会の宿でもある毒沢鉱泉です。下諏訪駅からおよそ50分、てくてく住宅街の坂道を登って行くと、突然現れた山道の急坂を登り到着です。噂で聞いていた、渋いレモン味の酸性の鉱泉に浸かりました。加熱槽と源泉、交互に温冷浴がミッションです。
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長野県松本方面への病院同行、数年前までは何件かありましたが、ここ数年は遠のいています。松本と言えば、現存する天守閣を誇る松本城です。じっくり見学したことはなかったのですが、今回、温泉帰りに立ち寄りました。
連休中なので仕方ないですが、城内に入るには1時間待ちの列です。外観だけで満足ですから、いずれかの機会に譲ることにしました。各地の名城・天守閣をいくつか観てきましたが、松本状の黒い威容にはうならされます。まさに質実剛健、城本来の守備能力だけではなく、造形美も意識したと思います。戦国末期から江戸時代は政庁として、一国のシンボルに役目を進化させた城ですが、よくぞ当時の形を保ってくれたと思います。
帰途の特急まで、時間つぶしは城から近い銭湯で。ここは畳敷きの休憩室があって、旅行者には大助かりです。水風呂に湧き水が引かれており、水質の良さに軽く感激、もちろん飲んでも美味しかった。
中房温泉は、登山客向けの山小屋と旅館棟に建物が分かれています。旅館棟は、山奥にも関わらず管理が行き届いたもので、とくに不便は感じませんでした。敷地内の温泉数は、屋内、露天、打たせ湯、蒸し風呂、足湯、数えると14か所! うち、一か所は夏場限定の温泉プールで使用不可、もう一か所は今年の雪で湯屋がつぶれて使用できませんでした。できれば、残りをコンプリートしたい。二泊三日の挑戦となりました。
すべての温泉に浸かるつもりが、結果は7か所。気にいった湯に3回浸かったこともあり、全湯制覇はできませんでした。↓ 一番のお気に入り、白滝の湯。すぐ横の岩目から湯が湧出して流れ込んでおり、鮮度が抜群なのです。無色透明ながら湯花がちらちら漂い、かすかな硫黄臭と軽いぬめりを感じる弱アルカリ性、ちょうどよい41°の浴感が優しいのです。まだ新緑が及ばぬ高地の渓流を眼下に、水音に鳥のさえずりが混じります。
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昭和の繁栄から没落している各地の大型温泉地ですが、その中で変わらぬ隆盛が続く熱海です。一時期は客足が減ったようですが、寂れなどまったく感じさせない復活状況です。確かに朝から晩まで温泉街の人通りは列をなし、インバウンドだけではなく、若者率が高い。がやがやと喧騒が寝床まで聞こえてきます。久々の賑やかな温泉街に逗留、翌日の病院同行の前のりとしました。
宿ですが、鉄筋コンクリートのビジネスホテルはできるだけ避けたいところ、ネット情報から、明治創建の竜宮閣さんへ。高層のホテルが海岸沿いに並ぶ熱海ですが、まだこのような木造建築わずかが残っています。このような宿は果たしていつまで残るのでしょうか。急ぎ泊っておかなければ後悔することでしょう。
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先月半ばから土日はすべて事務所に出勤、ほとんど休みなしです。疲労回避から、土日のどちらかは半日だけの業務にしています。そのような中、2月の3連休は、よいインターバルになります。リフレッシュではなく、ひたすら休みたいので、温泉宿に籠るが最適です。しかも、観光地ではない、人が少ないところが一番です。
湯宿温泉は、東京駅から新幹線とバスを乗り継いで、乗換え待ち時間を入れても2時間ほどで着きます。今回は2回目となる逗留です。宿の泉質は、中庭から5mほどの距離の引き湯ですから、鮮度抜群です。
温泉街の建物はどんどん新しくなり、共同湯を除けば、ほとんど普通の住宅街となっています。昭和の枯れた風情、つげ義春の世界は失われつつあります。それでも、連休だといういうのに、わずか300mほどの温泉街を歩いても営業中の商店はなく、まったく人とすれ違いません。人疲れしているビジネスマンには最適の隠れ家と言えます。
温泉街の入り口
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実家の越谷にザ・昭和施設があります。かつて、バンドのドラムO君が交通事故で上腕神経麻痺になり、その療養として一緒によく通ったものです。 そのエピソード ☞ 上腕神経麻痺の想い出 ① 英国ロックバンド デフ・レパードの話 今から30数年前、1000m以上掘って湧出した湯は、関東のうす黒湯系、ぬるぬる感が特徴です。
実家車庫の水道工事で戻った際、邪魔な自動車を移動させる必要があり、その工事の間、時間つぶしで一っ風呂と決め込みました。激務の中、休養も仕事のうちです。だいぶ老朽化が進んでいまいたが、懐かしい施設でした。
群馬ロードはそろそろ飽きてきたのですが、未湯であった群馬の老神温泉へ。聞くところによると、特徴のない湯だそうです。泉質からあまり触手が伸びなかったのですが、あるきっかけで訪問しました。
沼津駅から車で40分ほど、山間部の静かな温泉街です。泉質は弱アルカリ性の単純泉と思います。旅館によって、成分が微妙に違うようです。ここでは、宿の露天風呂やお料理に力を入れているように思いました。
宿泊客の多くは、公民館の朝市を目当てにしています。ここでは、お祭りに使う大蛇の張りぼてが保管してあります。50m位の長さですので、朝一を囲むようにぐるりと収まっていました。
恐らく、東日本の露天風呂で最も有名ではないでしょうか。ここは、日本人なら誰もが郷愁を感じます。ノスタルジー部門であれば、まずNo.1でしょう。
遅ればせながら、今年、初入湯の乳頭温泉。温泉に関しては個性を愛でる志向から、マイナー湯まで網羅していますので、意外とメジャーどころは漏れています。期待通りの乳白色かつシルキーな肌触り、底からぷくぷく自噴泉、景観も日本の原風景・・ますます、外国からのお客さんも激増すると思います。
宿は再現された張りぼての建物ではなく、出来るだけ往時の状態を保っています。文化財として、いつまでも残ってほしいものです。人気から日帰りは喧騒あり、やはり、宿泊でじっくり攻める湯と思います。とは言え、閑散期の平日以外、予約が取りづらい宿でもあります。
渓谷沿いの露天風呂が売りの温泉地へ。お部屋も渓谷を見下ろす、クーラー要らずの避暑地です。
ところが、今年は宿のご主人が嘆く程、暑い。真夏でも、夕方には涼しくなるはずが・・ここ数年の酷暑により、扇風機 → 冷風機 の導入を余儀なくされたそうです。とくに、ここの泉質は湯上がりの熱が半端なく残ります。冬はいつまでもポカポカで良いですが、夏はきついものがあります。
夏休み前ですが、久々に連休を頂き、のんびり読書にふけりました。
宮城県の鳴子温泉郷もお気に入りで、たまに2~3泊で逗留します。東北はそれなりに遠路ですが、東京から古川の新幹線は2時間、そこから陸羽東線で40分、接続が良いと東京のマンション玄関から宿まで3時間を切ります。鳴子温泉は何と言っても泉質の多彩さ、宿のグレードも幅広く、懐の広い温泉地です。そして、温泉宿の多くが駅から徒歩圏内、これは結構珍しい温泉地と思います。たいてい、駅からバスに乗り換えるものですので。
JR鳴子温泉駅が中心地で、大型ホテルや老舗宿が連なります。一駅前の鳴子御殿湯駅から川渡温泉駅までは個性的な湯治宿が点在し、泉質も独特です。ただし、鄙びたどころか廃屋寸前の宿もあり、宿泊客はそれなりの覚悟が必要です。15年前は鳴子温泉駅から川渡温泉駅まで、温泉に立ち寄りながら、てくてく歩きました。
鳴子駅から一つ先は中山平温泉、ここはぬるぬるアルカリ泉です。駅は無人駅、周辺に飲食店もコンビニもない、普通の田舎町です。鳴子温泉駅北口からバスで江合川を遡上すると、鬼首温泉です。ここでは有名な滝つぼが温泉の宿があります。鬼首地区は未湯なので、いずれ駅からレンタカーで訪問したいと思います。
さて、今年は猫さん宿へ再訪。ここは鳴子御殿湯駅からわずか100mなのです。旅館と言っても、素泊まりの湯治宿ですので、実際にご病気の方がおります。最近は家族、あるいは一人でゆっくり過ごす方が増えたそうです。確かに、周辺観光の拠点と言うよりは、宿に入りびたりで何もしない、ひたすら湯に浸かる事がデフォルトのようです。
まず、スーパーまで食材を買い出し、料理は基本、厨房で行います。冷蔵庫、コンロと電子レンジ、食器や調理具は揃っていますので、ほとんど手ぶらでOKです。 湯屋はほぼ一人、独泉状態です。何度も湯に浸かり、猫ちゃんと遊びます。飽きてもテレビやWiFiがありますので、退屈はしません。注意点としては、廊下がギシギシ鳴るので、忍び足で歩くこと、夜のテレビは音量を下げる事でしょうか。ゆる~い合宿生活、だらしなくも充実したものです。
ひと昔までは、関東最後の秘境と言われていました奥鬼怒の四湯、インバウンドのお客さんも増えて、世界的にもメジャーな温泉地になってしまったようです。私は20年前に初訪湯、以来、手白澤を除いてコンプリートしています。梅雨に入る前に、久々に渓流沿いのコースを歩いて訪問しました。何故か、行く度にタイムの短縮を目指して急ぎ足、サクサク歩きました。八丁湯までおよそ55分、地元民のスピードです。
ここ何年も熊は出没していないそうです
泥濁りの露天風呂が有名な藤七温泉・彩雲荘です。ここも長らく未湯でした。盛岡からバスが岩手山の回りをぐるりと半周、やがて道はぐんぐん登坂となり八幡平に至ります。秋田・岩手に股がる八幡平周辺には、温泉マニア垂涎の温泉が点在、岩手側には他に松川温泉の3宿、秋田側には後生掛温泉と蒸ノ湯温泉、玉川温泉も近いのです。いずれも、いつの日か丁寧にめぐりたいものです。
さて、藤七温泉の有名な露天風呂ですが、GWには冬季閉鎖が解除され、ピーカンの中、大勢が押し寄せています。それでも湯舟の数が多く、芋煮状態までは至りません。中には、白濁した硫黄泥を全身に広げ、顔パックまでしています。まるで、アダモちゃん(故 島崎 俊郎さん)みたいです。子供から大人まで国籍も様々、混浴なので湯浴み着の女性も混ざり、プール感覚と言うか、実に牧歌的です(写真撮影は全面禁止なので、写真はありません。↓は宿のHPからお借りしました)。
困った時の記事出しです。
今回のレポは、数年前に訪湯、肘折温泉です。写真はその象徴となる共同湯、観光客だけではなく地元民も日常浸かっている社交場でもあります。立派な旅館の湯舟も良いですが、このような地元に溶け込んだ湯こそ、頬ずりしたくなるのです。
朝湯にでかけると、昨夜、夜食をとった食堂のオヤジさんもおりました。まさに、地元民と一体になれる場所なのです。
先月~今月は、静岡出張が頻発です。三島や沼津なら、東京から1時間前後ですので、まず泊まることはないのですが、たまたま所用で一泊しました。駅前のビジネスホテルは味気ないので、駅から少し離れた温泉付きの宿に決めました。
部屋からの眺望、夕方と朝の二枚です。地平線は沼津港になります。
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地元の方以外で、鹿教湯温泉をすぐ読める方は間違いなく温泉マニアです。故あって再訪、鹿教湯(かけゆ)温泉へは、11年前の病院同行以来です。 長野県、一泊二日3件の病院同行 👉 上田城は桜満開ですが・・ 最近の宿は浴室撮影禁止が徹底されており、写真はありません。代わりに温泉街~遊歩道を散策、写真を残しました。
鹿教湯温泉の渓流沿いの遊歩道には、いくつか橋がかかっておりますが、温泉街から文殊堂、薬師堂へと向かう渓谷にかかる五台橋が最も「映え」です。国内では珍しい屋根付きの木橋で、現世と神の世界を結ぶ橋とのことです。写真の通り、絵になります。いつか、この構図で、絵を描きに逗留したいものです。
山梨♨シリーズ、この夏、未湯多い南アルプスを攻めました。 今年の酷暑には、ぬる湯が一番、1時間も浸かっていられるからです。まず、県南屈指のぬる湯、下部温泉の染み通るようなアルカリ性単純泉、一瞬冷たさを感じますが、PH8.4の滑らかな湯がほのかに体温を保ちます。何より、古湯坊 源泉館さんは足元湧出! 生まれたての泉との接触は、地球との一体感を生むものです。(写真はHPから転載させて頂きました)
さて、今回の南アルプス最大の目的地に移ります。下部温泉から一日に数本の県営バスで1時間10分揺られながら、早川沿いをダムまで遡上、そのどん詰まりにある奈良田集落に到着します。ダム湖を見下ろす斜面に、温泉界でもその泉質が軒並み最高評価とされる、奈良田温泉・白根館が鎮座しています。(写真はダム湖)
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今年の温泉、群馬シリーズも佳境を迎えています。 仕事の合間を見つけて、少しづつ群馬の温泉マップを塗りつぶしています。今回は、今まで何故か未湯だった、法師温泉をレポートします。有名どころなので、それは数多くのHP記事があります。そちらを参照頂くとして、感想を端的にまとめたいと思います。
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