■最後の挨拶

 今日は日比谷のラウンジで打ち合わせでしたが、その最中、担当した被害者さんとばったり。もっともそのビル内に連携した弁護士先生の事務所があるので、ありうる話です。事故は無事に解決し、今日は最後の打ち合わせに寄ったそうです。弁護士に引き継ぐまで1年も一緒に戦ってきました。解決に感慨もひとしおです。引き継いだ弁護士先生の仕事に感謝するとともに、最後に被害者さんとご挨拶できてよかったです。弁護士に連携し、その後解決に至ると、ほとんどの方が電話やメールでお礼の言葉をかけて下さいます。でもお会いするのが一番ですね。清々しい気持ちになりました。

■ 他士業さんとの打ち合わせで気になったことを一つ。

 お会いして相談をするときですが、電話やメールではなく、お互い顔を合わせて相談となると、それなりの緊張・敬意をもって接することになります。昨日は埼玉県から弁護士先生が足を運んで下さいました。仕事の綿密な打ち合わせに熱がこもります。こちらをまっすぐ見ながら、時折熱心にメモを取っております。雑談も含めて、ついつい話が長くなってしまいました。

 対して今日は税理士先生です。初対面ですが、前日の弁護士と真逆の印象となりました。まず私服。もちろん、それぞれの仕事のスタイルを尊重しますのでスーツであろうと私服であろうと気にしません。そして席に着くとノートパソコンを開き、こちらの話をカタカタ入力しています。情報をメモする必要がありますので、これも今や普遍的な仕事のスタイルと思います。しかしパソコン入力の傍らの会話となると、何か窓口で乗り物チケットでも買っている印象です。単なるメモを取る行為の代用ですので、それが気に障ることは決してない、つもりでした。

 しかし昨日今日と比較し、終了後の気持ちの差を感じてしまったのです。私は古臭い礼儀やしきたりより、合理性を好む人間と思っています。 でもね、さわやかさが違う?、何この違和感は???

 やはり人は大事な話をするときは正面を向きあい、目を見て話す、服装でも何でもいいのですが形で敬意を表すべきです。初対面なら尚更です。メモは大事ですが、それは主ではありません。あくまで「面談」をしているのです。つまりパソコンに入力する作業は後でもできます。結果として「あたなとの話のついでに仕事をやっとこう」という姿勢にしか映りません。

 「人のふり見て我がふり直せ」・・・自身も被害者から相談を受けることが多いので、自らの姿を見直す機会になりました。

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熊本からの相談

 いつもの事故相談と思いきや、遠い九州から。知人が首都圏に住んでおり、そこで最寄の相談先として、私を選び、電話を下さいました。早速、こちらに在住の被害者さんに連絡を取りました。そして至急のアドバイスと共に、相談会等へお越し下さるように言いました。理想的な解決のレールに乗るためには、できるだけ早いコンタクトが重要です。それを取り持っていただいた九州の損保代理店さまに感謝です。そして顧客を大事にされている姿勢に敬服です。    相談チャネルとして、損保出身である私は損保代理店に注目しています。地域の代理店さんに、当然ながら契約者の事故情報が集まります。代理店さん経由の事故相談は以前から何件もありました。代理店さんの段階で、被害者の初期対応がかなえば、いっそう被害者救済が進むと思います。新たな課題として取り組んでいきたいと思います。

 全国の損保代理店様、契約者様が被害者となったら・・・「人身傷害特約」や「搭乗者傷害保険」の請求はもちろん、「弁護士費用特約」などにも目を光らせ、是非ご一報下さい。被害者救済全国ネットワークが機能中です!

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 3連日相談会の締めは山梨県甲府でした。東京からわずか2時間の距離ですが、白雪を頂いた山並に囲まれた盆地に遠征感たっぷりです。

 さて、20名ほどの相談者で盛況を極めましたが、新鮮な驚きの連続でした。

 ピンボケ信玄 →

1、交通ルール無視、荒っぽいのかな?

 追突事故が多いのはどこの地域も変わりませんが、交差点で出会い頭事故が多く、なおかつ衝突の勢いで、衝突車がブドウ畑に突っ込む事故や、衝突車がさらに歩道の歩行者をはねてしまった事故もありました。いわゆる衝突車2台による共同不法行為ですが、農家や歩行者にとっては「とばっちり事故」とも言えます。このいくつかの事故で共通するのは、見通しが良い交差点に関わらず、スピード超過、一時停無視や信号無視など・・・荒っぽいドラバーが多い印象です。そういえば前日の首都圏相談会でも茨城県で類似事故がありました。この被害者もとばっちりを受けて水田にはねられ、自動車も水田へ。見通しがいいのになぁ。

2、専門家を待っていた?

 今回の相談会を待っていました!とばかりに朝から急きょ参加を希望する方が4名、中にはわざわざ会場までお越しになり、予約をして夜7時に再び来られた方もいました。交通事故相談会に飢えているのかな? つい参加者に事情を聞いてしまいました。多くの方は「交通事故専門の弁護士・専門家が東京から出張相談に来ること」をありがたく感じていたようです。そして多くの方と今後も相談を継続することになりました。わずか2時間の距離でも、東京との情報格差はもちろん、なにより当地に交通事故に特化した専門家が少ないのではないか?と感じました。

3、素朴な被害者さんたち

 今回の一番の収穫は「私たちを待っている人がいる」、ことに気付いたことです。

・交通事故の相談先がなくて困っている・・ ・弁護士は敷居が高く相談を躊躇している・・ ・弁護士費用特約の使い方がわからなかったから・・ ・相手保険会社に頼りっきり・・ ・どうすすめていいかわからず、事故から何年も経ってしまった・・

 東京や周辺都市では考えられないほど、相談先や情報が少ないことに愕然としました。首都圏では数えきれないほどたくさんの相談先があります。ネットでも弁護士・行政書士で溢れかえっています。被害者もパソコンに向かって、毎晩熱心に交通事故の情報を集めています。被害者も相当の知識を蓄えますし、相談窓口も競争激烈です。そして情報過多で被害者さんもスレ気味。それが常識と思った自分の頭の固さを反省しました。地方都市ではまだまだこちらからアプローチしなければ、被害者との出会いがかなわないのかもしれません。    相談者さんは皆、不安そうに相談室に入ってきますが、帰りは吹っ切れたように明るい表情で席を立ちます。今回の相談者20名にこちらも励まされました。

 まだまだ声掛けが足りない、私たちも努力不足です!

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 交通事故業務での対応力、知識、業務能力を磨くには何が一番有効か? それは経験です。

 その経験とは、たくさんの案件、実例と向き合うことです。例えば相談会で毎回10~20人の被害者に対応します。ケガの種類も、事故の形態も様々です。もちろん、そのすべてを受任できるわけではありません。私が心がけていることは、「もし私が受任した場合、解決までどのように進めるか?」、これを一緒に考えます。全件そうしていると非常に疲れますが、良いシミュレーション、訓練が果たせます。これをこの2年間に参加した相談会で励行しました。バーチャルながら600件を超える交通事故外傷を脳内で取り組んだことになります。  実際に受任し、実務を行った案件を含めると膨大な経験則です。これが業務能力を向上させる一番の方法であると思います。

 たとえば交通事故業務一筋10年、とうたうベテランであっても年間の相談・受任件数が20件程度では、いつまでたってもビギナーの域をでません。だからこそ実際の被害者さんたちと面談し、ともに解決策を模索する相談会は、最高の学習の場となります。  交通事故賠償は非常に奥が深い分野と思います。もっともっと経験・実践を積まねばなりません。

 今日は六本木、明日は有楽町、そして翌日の甲府に移動です。山梨ではたくさんの被害者さんが待っています。

 頑張ります!!!

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 今朝は5時起床、千葉県銚子方面へ。後遺障害診断に立合。

 この先生、関節可動域をゴニオメーター(関節を測る定規みないなもの)を使わず、目見当で測定しました。冷や冷やものでしたが、私の計測とほぼ一致!さすがです。(ちなみに私も目見当でだいたいわかりますよ!)  患者の治療で多忙なお医者さんに診断書を書いていただく作業は毎回胃が痛くなる作業、ここで勝負が決まってしまいますので。

 その後、八千代市に移動、ここではアポなし医師面談。急患が入り、患者は長蛇の列。主治医も必死に診断中、これでは話などできません。なかば強引に診察室に滑り込み、わずか1分でMRI検査依頼と後遺障害診断の協力依頼。とにかく迷惑はかけられません。この場面は瞬発力が必要、スピード勝負です。  余談ですがこの先生、整形外科で珍しく女医、しかもやさしくて美人でした。次回の面談は足も軽くなります!

 その後、船橋の病院によって、都内へ戻りました。へとへとです。

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 きちんと報告をまとめたいところですが、雑感をざっくりと。傾向として以下のような人が多かった。

モラトリアム人間はダメ

 とにかく、ぐずぐず言い訳、理屈ばかり・・・それでちっとも事故を解決に進めてこなかった被害者さん達。「なぜ、その時きちんと検査しなかったの?」、「なんでその時ちゃんと手を打たなかったの?」、過去を責めても仕方ないのですが、多くは手遅れ状態です。さらに自分の事故であるのに、当事者意識が薄い人、人任せな人、的確に症状を説明できず、医師や保険会社ともめる人・・・。  状況を打開するどころか紛糾させてしまい、やるべきことをやらずに後回し、そして時間ばかり費やしてしまいます。被害者も自らの置かれている状況を把握し、自ら解決に切り込んでいかねばなりません。私たちのお手伝いにも限界があります。そして期限も。 躊躇している時間はないはずです。

裁判は積極的に?

 未だに裁判を大ごとに感じて足がすくんでしまう被害者も多いようです。「負けるかもしれない?」「時間がかかる」「弁護士の報酬で費用倒れする」・・これらはダメな弁護士を選ばず、きちんとした弁護士を選べはどうということはありません。そして賠償額が数千万にのぼり、高い確率で勝ちが見込めるなら、遅延損害金5%を得る目的でも訴訟を選択すべきです。5000万円の獲得でも事故日から5年も経っていれば・・・5000万円×5%×5年=なんと利息で1000万円!(の加算)・・・「裁判は時間がかかるから・・」と心配していた奥さんも目の色が変わり、「待っているだけでお金が増えるの!?」となります。

 体調を万全にし、次回に臨みたいと思います。

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 九州初上陸! 日曜日、早朝の便で博多に降り立ち、相談会に参加、お手伝いをしてきました。

 高次脳機能障害の相談がありました。ご家族の観察を聞き、脳の画像をチェック、現在までの治療経過を確認しました。今後、障害の立証を左右するのは、病院の検査体制、主治医の理解の二つです。脳外傷の治療ができる病院でも、必ずしも障害の検査設備がそろっているわけではありません。むしろ「当院は治療に限定なので、検査はよそでやって」と割り切っている病院の方が普通なのです。また担当する医師も、くも膜下出血や脳腫瘍の患者を助けることが一義であり、その後の微妙な障害に対して、関心が薄まっていきます。

 このような環境から高次脳機能障害は見落とされやすい障害と言えます。この日の相談者も治療してきた病院から、障害を立証するための検査体制のある病院、回復のためのリハビリ訓練ができる病院を探す局面にきています。検査先への誘致や医師との打ち合わせにコーディネーターの調整作業は不可欠です。したがって北九州へ何度か足を運ばざるを得ないかもしれません。それだけ高次脳機能障害立証に長けた法律関係者は少ないのです。

 「高次脳機能障害は任せて下さい!」・・・(医学書丸写しですが)専門的な知識を掲載している法律関係者のHPがたくさんあります。私は少し変に思っています。年間わずか3000件程度が認定される障害です。この少ない被害者者のなかで、法律家が関与しているのは1割程度と思います。なぜなら被害者請求の割合は後遺障害の申請全体で10%を切っているからです。90%は事前認定(加害者側の保険会社に認定手続きを任す)なのです。ほとんどがきちんと検査をせずに、不十分な診断書を調査事務所へ提出して審査をしているのではないかと思います。それらを除くとして、全国で一年間に300件が法律家の手によるもと推測します。ひと月あたりたった25件です。この数ではそんなにたくさんの「専門家」がいるはずがない?と思いませんか。

 交通事故110番のマニュアルを片手に、年間1~2件扱った程度で自信満々、「高次脳機能障害に精通しています」と胸を張ってもらっても困ります。被害者と家族はその人生がかかっているのですから。

 夜はフグ料理に舌鼓を打ちました。今回の相談会へは交通費・宿泊費等、全くの手弁当でした。晩御飯くらいは奢ってもらわないと(笑)

  

 フグ尽くしで”しびれ”ました・・・翌日は大阪で仲間と打ち合わせ、先ほど東京に戻りました。

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今日は弁護士事務所で被害者さんと3者打ち合わせです。暮れに等級が認定されたのですが、今後の賠償交渉をどう進めるかについてです。色々と検討することがありますが、まず被害者さんに今までの相手保険会社さんとの交渉の内容を確認しました。そこで相手の保険会社さんとの最後のやり取りを聞いたところ、その電話の内容がかなりかわいそうでした。紹介します。

保険会社Aさん:「Bさん、被害者請求したそうですが、等級は決まりましたか?」

被害者Bさん:「はい、おかげさまで9級が取れました。」

保険会社Aさん:「えっ!9級ですか・・そうですか。」

 (思っていたより高い等級で少々びっくりです)

保険会社Aさん:「では今後の話し合いを始めたいのですが・・」

被害者Bさん:「はい、話し合いについては私も仕事に復帰して忙しいですし、精神的にもキツいので弁護士の先生にお願いしました。」

保険会社Aさん:「えーっ!・・・・もう頼んじゃったのですか?」

被害者Bさん:「はい」

保険会社Aさん:「そうですか・・・」 (電話でもわかるくらいしょんぼり)

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 先日の出来事ですが、いつもご指導いただいている整形外科医から、ご指摘(ぼやきかな)を受けました。

医師: 「最近、弁護士からの診断書等の依頼が増えているのですが・・・どうも一方的に『診断書を書いて下さい』、『意見書をお願いします』等々、的が絞れてない依頼が多いです。何が必要なのかわからなくて困っているのです。」 秋葉: 「先生、すみません」 (私が謝ることではないですが・・)

医師: 「いえ、秋葉さんは具体的な請求、最小限の依頼なので、こっちの負担もなく助かります。」

 物腰柔らかい先生なので、このような言い方ですが、これは明らかに苦言です。

 またお世話になっている他県の先生からも・・

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 昨日の病院同行も含め、現在2件問題が生じました。それは症状固定の時期に主治医が転勤、急病でいなくなったことです。これから後遺障害診断書を書いていただく矢先に、です。

 さて本日のタイトル「交通事故での山場」ですが、交通事故の解決には相手方との示談や、裁判の場合は判決であるとか、最後の場面が思い浮かびます。しかし私たちのチームは別の場面を想定します。それは「後遺障害診断書の作成」です。これを最大の山場と考えます。

 交通事故の賠償では死亡を除けば、後遺障害が一番高額な賠償金となります。若年者が介護状態になった場合は、死亡保険金すら上回ります。その後遺障害(等級)を決定づけるのは後遺障害診断書です。この一枚の紙が交通事故の解決までずっと付きまといます。そしてそこに書かれた事実はめったなことでは変更されず、一人歩きします。

 この診断書をもとに認定された後遺障害等級は最後の賠償金の金額を決定的にするものです。できれば正当な等級の認定を済ませた後、賠償交渉に望みたいのです。しかしこの診断書があっさりと1行の記載であったり、不正確に記載され、十分な観察のないまま審査されることの方が多いのです。だからこそ、私たちのように医療立証を主業務にしている者は、後遺障害診断書の作成に注力をするのです。ここが被害者の運命の分かれ道と思っています。

 それが今年に入って2件ピンチです。病院に掛け合って最善策をとなければなりません。

 患者はもちろん、この場面の重要性に気付いていない弁護士も相変わらず多く、私たちももっと頑張らなければなりません。

 そこで現在、チームで昨年の業務の分析を始めています。注目はいかにこの大事な場面で汗をかいているか?つまり病院同行の件数をカウント中です。おそらく病院同行・医師面談の数では日本一の活動量となるはずです。  事務所にどかっと座って相談を受ける、資料・文章の作成をする、これらはおまけみたいな業務で、実働こそが被害者の運命を変える仕事であり、交通事故解決の肝がここにあると信念をもっています。

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 仕事始めです。今朝から千葉県銚子方面へ。電話が集中する休み明けにも関わらず、事務所へ戻るのは夕方です。お急ぎの方は携帯留守電にメッセージを、お急ぎでなければメールにてご連絡下さい。医療調査に関することはMCL本社の受付へ伝言お願いします。

 では、出かけます! 今年もハードなスタートです。

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 今年最後の打ち合わせは忘年会を兼ね、はるばる琵琶湖 湖畔の宿までやってまいりました。

 宿から竹生島が見えます。

 座敷で真面目に会議しています。ただしビール付き。

 その後の宴会は・・お見せできません。  

今年を振り返ると

 やはり連携の展開です。士業の垣根を越え、被害者救済をスローガンに、多種多様の人材が集結したことにつきます。昨年よりこの連携の形成のため、多くの仲間たちと奔走しました。来年は連携体制の拡大に加え、連携システムの整備、人材の養成、研修・出版の充実に心血を注ぎたいと思います。  実り多い1年でしたが、もちろん反省点もあります。事務負担の増大から案件処理のスピードが落ちたことでしょうか。一日も早く解決させることがなによりです。大勢の相談者に対応できる受任体制作りも急務となりました。

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 昨日まで3日連続の相談会でした。終了後の打ち合わせや忘年会もかさみ、またしても業務が停滞しています。体調万全とはいきませんが、必死に事務に取り組んでいます。お待たせしてしまっている皆様、もう少しご猶予を下さい。

12/14の東京駅と丸の内オアゾ

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ビーチボーイズの名作アルバム「Pet sounds」からのヒット曲

http://www.youtube.com/watch?v=AOMyS78o5YI

本日の病院同行をこの曲に引っ掛けて。

 被害者Aさん、腕は橈骨と尺骨、足は腓骨、さらに肋骨骨折、頚椎も圧迫骨折、鼻骨も骨折、、、これだけの骨折があれば何かと変調があります。

 「他に気づいたことは、何かおかしいことはないですか?」、被害者にあれこれ質問します。これは非常に大事な作業で、質問から障害が顕在化することがあります。

 質問を続けます。「匂いや味で変化はないですか?」

 Aさんの奥さんによると・・・「そういえばある匂いがしないかも?」

 ここで耳鼻科の先生に診てもらったところ神経性の嗅覚異常が判明しました。

 しかし医師は「脳に損傷や頭蓋底骨折がないので原因がわかりません。事故との因果関係はないかと・・・」

 事故から嗅覚に異常が生じたことは、気づくのが遅かっただけで間違いないのです。しかしどれだけ検査をしても原因が特定できないことがあります。 医師が精査してもわからないことがあるのです。

 そう、まさに「Good only knows (神のみぞ知る)」  しかしそうであっても因果関係を突き止める努力はやめません。色々な検査を行い、合理的な説明を加え、結果として審査する側である自賠責調査事務所の推定を引き出すことがメディカルコーディネーターの使命です。

 「因果関係は明確ではなくとも、できるだけの検査や原因を追究する努力をさせて下さい。先生にはご迷惑をおかけしません」と医師の協力を取り付け、検査先の病院への紹介状を書いていただきました。 

 このような立証努力が実り、調査事務所の推定が及んだ結果、等級が認定されたことが少なからずあります。    ♪ You never need to doubt it (信じて欲しい)

 自然科学的な証拠(検査数値、画像)が絶対である立証作業も、留まるところ「信じてもらう」ことが目標です。 

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 最近、等級認定結果に苦戦が続いていましたが、会心の結果がでました!

 某弁護士事務所からの相談ですが、明らかな鎖骨骨折の変形があり、「12級は取れそう。しかし腕も上がらないのだが・・」状態でした。  私の回答は、「鎖骨の骨幹部骨折では肩関節の可動域制限の原因には成り辛いです。関節の可動域制限で10級を取るには、肩のMRI検査で腱板損傷を明らかにする等、原因の明確化と共に丁寧に検証を重なる必要があります。このままでは12級止まりです。」

 しかし弁護士の働きかけに関わらず、病院が非協力的でMRI検査をしてくれません。弁護士も「このまま等級審査するしかないかな・・」と弱気です。そこでこの案件は私に預けてもらい、弁護士の下請けとして受任しました。作業は以下の通り。   1、検査もリハビリも非協力的な医師と面談、今後の協力継続を断念し、信頼できる病院へ誘致。   2、リハビリを継続し、まずできるだけの改善を図る。後遺障害を残さないのがベストであることは言うまでもありません。   3、MRI検査を依頼、肩の拳上不能の原因を追究する。棘上筋に損傷を発見する。   4、鎖骨の癒合状態(偽関節となっていた)について、医師と相談しながら詳細・正確な診断を促す。   5、症状固定時、肩関節の計測に立合、間違いのない計測に落ち着かせる。   6、肩の筋委縮を見てもらうよう、写真を添付する。   7、以上の検査数値、画像、資料を添付した、記載内容も完璧な後遺障害診断書を作成。       そして想定した最大の結果、鎖骨の変形12級+肩関節可動域10級=併合9級の認定を引き出しました。 

 あの時諦めていたら最悪12級止まりだったのを9級に仕立て上げたのです。

 請求額も12級から9級では倍以上に膨らみます。弁護士の報酬もドカンとアップです。

 これが被害者の運命を変えるメディカルコーディネーターの仕事です。(えへん)

 後日、実績ページにドヤ顔でUPします。  

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 札幌からナイトフライト、漆黒の仙台空港に降り立ちました。移動日なしの強行軍です。

 広瀬川流れる岸辺、杜(もり)の都 ♪ 銀杏の落ち葉踏みしめ、初冬の冷たい風をほほに受け・・・今年も数回、仙台には被害者の対応で訪れています。仙台は相変わらず優しい街です。

 交通事故被害者はある日交通事故に遭遇し、痛みと治療だけではなく、精神的にも大変な苦痛を強いられています。理不尽な境遇に心が折れてしまうこともあります。今回も解決に向けて舵を切れない、袋小路の中にある被害者さんも数名いらっしゃいました。

このような方たちは転院を繰り返す病院デパート状態や、傷病名がコロコロ変わる原因不明の重症者になりがちです。そして保険会社と泥沼の交渉のあげく、相手側に弁護士がついて治療費打切へ一直線です。

 むち打ちでこのようにめちゃめちゃになるなんて馬鹿げています。厳しい境遇ながら前向きに進んで行ってもらいたいのです。場合によってはカウンセラーのように被害者を励ますこと、かなりきつい物言いもしなければなりません。    今回のような出張相談会は相談者さんと一期一会になります。交通事故に負けず、しっかり立ち向かい一日も早く社会復帰を果たしてもらいたいと思います。

 札幌のイケメン弁護士T先生、仙台の可愛いぃ弁護士O先生(写真は御手だけで残念)、それぞれスタッフの皆様、当地では大変お世話になりました。ありがとうございました。

 随行の六本木チームの皆様、引き続き名古屋~関西~九州、頑張って下さい!

札幌→仙台はプロペラ機!で移動でした。滑走路を歩くとき、心の中で”Gメン75”のテーマが!

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 札幌を皮切りに全国縦断相談会がスタートしました。

 現地は思ったより寒くなく、空気もキリリとした透明感があります。ここ北の大地でも相談の内容はそう変わりません。しかし気になったのは、「脳脊髄液減少症」を訴える方が散見されたことです。

 脳脊髄液減少症とは、交通事故の外傷で脳内の髄液が漏れることにより、めまい、頭痛、不眠、耳鳴り等あらゆる不定愁訴(なんだか調子悪い)がおきる現象として報告されています。しかし、髄液漏れでそれらの症状が起こるのか否かについては医師の見解も分かれ、確固たる傷病としては非常に不安定なものです。健康保険対応になったり外れたり、傷病名もその都度変わりました。どうも政治的な匂いもしてきます。この傷病名で自賠責後遺障害認定はありません。あくまで一過性の症状とされ非該当となるか、外傷性頚部症候群の範囲で14級9号が認定されるにとどまります。何故ならこの症状を訴える患者の多くが非器質性損傷、簡単に言うと、目立った外傷がないのです。骨折もなく、脳挫傷もなく、単なるむち打ちで発症する方が多いのです。

 この症状、最近首都圏では減ってきました。保険会社がその傷病名での治療費支払いを拒絶すること、自賠が認定しないこと、ふたたび健保対応が可能になったこと・・・様々な要因からちょっと下火になったようです。変わってMTBIが台頭してきましたが・・・脳脊髄減少症の患者がMTBIに転向した? なんか釈然としませんね。

 この脳脊髄液減少症を訴える、もしくは診断された被害者さんが札幌、仙台でちらほら・・・首都圏と地方で時間差?のように感じました。

 行政から障害として認定されていない、医師の見解が定まらない、確固たる傷病として認められていない・・・これらは医学的な研究を待たねばなりません。医学に限らず解明されていないことは多いのです。このような立証作業はUFOやお化けの存在を追うようなものです。

 「北の大地に(交通事故外傷の)亡霊を見た」 気分です。

 明日に続く

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 本日午後から羽田を発ち、飛行機で札幌へ。初の「全国縦断・交通事故相談会」、私は北を担当します。札幌、仙台ではおよそ10名の被害者が待っています。

 この数日、東京・埼玉での業務が休止しますが、戻り次第仕上げますので首都圏の皆さん、少しお待ち下さい。  

        早速、北海道入りの準備をしました。

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 昨日は六本木相談会で、10名の相談者を担当させていただきました。弁護士、メディカルコーディネーター、行政書士、保険調査員、各分野のプロフェッショナルが総力をあげて対応しました。

 今回珍しい事例がありました。それは舟状骨骨折とTFCC損傷が右手首に同時に受傷、そして左手首にTFCC。手首の受傷では小指側を痛めるTFCC損傷(三角線維軟骨複合体損傷:さんかくせんいなんこつふくごうたいそんしょう)、親指側を痛める舟状骨骨折のどちらかのケースになりますが、両方が併発しているケースは初めてです。また舟状骨は破裂骨折をしており、2か所の亀裂を確認しています。この場合、癒合状態が後遺障害の程度の大きなポイントになります。

      

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 高層ビル内の病院です。都心にもいたるところに病院があります。森ビル内の病院も待合室から東京タワーの眺望ありです。本日も首都圏のど真ん中、疾走中です。

 週末は久々にお休みをいただきます。リフレッシュして月曜を迎えようと思います。

 ビル前のスパイダー君?

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