夕べは日本の決勝トーナメント進出が決まる試合で、さすがに寝落ちせずに最後まで観ることができました。熱くなるはずの試合ですが、後半10分の時間稼ぎで、予選屈指のつまらない試合になってしまいました。

 ご存知の通り、無理せず0-1で負けたとしても、セネガルがコロンビアに負ければ、反則のポイントの少ない日本が勝ち上がる計算となります。他試合頼みの一か八かもありますが、それを冷徹に実行した西野監督の決断はすごいものがありました。ただし、観客はつまらないものをみせられました。勝負事は勝つことが全てですから、結果を得た日本を責める事はできませんし、何より予選突破の結果が勝利であることに疑いはありません。もし、勇敢に戦って負ければ、一瞬の観客の感動はあっても、ルーザーとしての烙印しか残りません。

 究極的には、結果至上主義vs手段重視主義が問われる問題で、人それぞれ意見が分かれるものです。これは、人生のあらゆる場面に共通する選択かもしれません。仕事や経営は、プロとして利益を求め、もっとも利潤を出す方法を採用すべきす。しかし、ルールを破ってまで利益をだすことは論外としても、ルール上OKなら小ずるく稼ぐ姿勢もどうかと思います。逆に、融通利かず清廉潔白を貫いて赤字では困ります。ここに経営者の経営方針が問われます。しかし、単純な2択問題にしてしまうのは浅薄と思います。

 私の答えはこうです。効率か内容か?が問われた場合、「人は常に悩むべき」です。答えから逃げるように聞こえますが、違います。経営判断はいつも原則と例外の選択であり、ケースbyケースの連続ですので、「この場合はどちらを選択すべきか、違う方法はないか」・・悩むのが誠意のある姿勢だと思っています。シンプルに判断する人こそ、実は逃げているのではないかと思います。もちろん、即断即決が優秀な経営者の条件ですが、これは(長い年月、熟考を経て)経験から導き出される判断ですから、単に決断が早いことを褒めるべきです。

 また、ビジネスは一瞬の勝負となるスポーツと違って、長期戦が多くなります。利潤と効率だけを追求すれば、ただちに結果を得ることができるかもしれません。しかし、長期的に手段を重んじた結果、例えば「効率は悪いが、丁寧な仕事を続けて得られた信用」から、安定した利益をもたらすことが多々あります。むしろ、経営計画はそうあるべきと思います。

 何をもって「勝ち」とするか・・・常に悩んでいる日々です。  

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 1年に2~3件は、審査を間違えたような認定に出くわします。それは、実態よりも軽く判断されることだけではなく、重めの等級が付いてしまうことも含みます。秋葉事務所でも、疑問の残る認定を今年上半期で既に3件カウントしています。

 もちろん、自賠責も労災も厳密な基準が存在し、また、微妙な案件については、自賠責は専門部会があり、13級以上の認定となれば、全件ではないようですが、上部審査を仰ぐことになります。この内部的な基準や審査過程は非公表なので、推察するしかありません。労災は顧問医の診断がありますので、書面審査を原則とする自賠責に比べて、やや安心感をもっています。

 冒頭に戻りますが、明らかな骨折等の器質的損傷があれば、明確な基準に当てはめやすいと思います。しかし、頚椎捻挫などによる神経症状は、客観的な数値がありませんので、症状の一貫性など、全体的に信憑性を判断します。しかし、これもどちらともいえない微妙な判断を強いられる案件もあるはずです。その場合、やはり、審査員の裁量如何になってしまうと思います。年間5万件ほどの14級9号認定に、より精密な調査・審査をすることに限界があります。これ以上、多くの人員や時間を割く事は不可能だと思います。恐らく、14級9号が一番、審査員によって、判断がぶれると思っています。

 その他、鎖骨の変形の判断も、やはり、基準は明確な左右差としていながら、微妙な差の場合は、判断する人の主観に委ねられます。醜状痕なども、○cm以上との基準がありますが、前提として「目立つか否か」を検討しますので、審査側の判断や面接官(1名ではなく、2名となっていますが)の主観で分かれることが少なからずありました。

 高次脳機能障害の等級判定も、専門的な審査会の合議を経ていますが、障害の実像を1、2、3、5、7、9の6段階で判別することは決して簡単ではないと思います。診断書はじめ、各種検査データ等、提出書類の充実が明暗を分けます。しかしながら、これら書類は自動的に集まるものではなく、医師も完全に把握していません。審査側も、審査上欠かせない書類は追加要請してくれますが、親切に提出すべき書類を教えてくれるわけではありません。したがって、主張していないこと=書面化していない障害は「存在しない」ことになります。ですから、私達のような業者が必要であるとアピールしています。個人的には、自賠責側が被害者さんとご家族に面接する必要性を感じていますが、これも、人的・時間的に不可能でしょう。

 人が審査する以上、このようなジャッジのぶれは仕方ないと言えます。ただし、その結果、数十万~数百万円の賠償金をほとんど決定してしまう、自賠責・後遺障害等級の怖さがあります。この分野のプロを名乗る以上、しっかり証拠や主張を揃え、審査側のぶれを少なくする努力をしていきたいと思います。   

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 圧迫骨折の11級は何度と無く認定を得ています。しかし、8級は椎体が半分以上潰れている必要がありますので、症例も少なく、その点、8級認定は久々です。

 また、高齢者の圧迫骨折は陳旧性の可能性があり、老化で椎骨が既に潰れていることがあります。さらに、潰れが再生するどころか進行することがあります。この病的変化の一例として、骨粗鬆症があります。つまり、医学的な知識基盤が無いと、間違った方向に進みます。そして、医師でもない素人がMRI画像を観つづけている理由は、このような障害の真相を申請前にしっかり把握するためです。

 画像読影は確かに難しいのですが、基本的なことは押さえなければなりません  

8級相当:胸椎圧迫骨折(40代男性・山梨県)

【事案】

自動車で国道を直進中、信号のない交差点を右折してきた車に衝突され、その勢いでガードレールに衝突。車は大破し炎上。直後から全身の痛みに悩まされる。

【問題点】

MRI画像上、外形の圧壊がはっきりと出ており、11級認定は堅かった。しかし、MRI画像を経過的に観ると、圧壊が徐々に進行を示しており、内在的な病的変化も疑われた。また、相談された段階で事故から既に2年が経過しており、1年間は自費でリハビリ継続していた。

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 やはり、「障害の立証」ができない、やらない、弁護士さんが多いようです。医師が書いた診断書を右から左へ、で大丈夫なのでしょうか。

 依頼者さんはホームページの内容を吟味して契約したものの、等級が出るまでほとんど何もせず、認定を待っている弁護士さんにあたってしまいました。高次脳機能障害に相当の経験がなければ、(場当たり的なアドバイスはするでしょうが、)解決までの計画的な作業を構築できようがありません。

 とくに、高次脳機能障害の立証は、被害者の症状に応じて実施する検査もオーダーメードでリクエストする必要があります。また、本件のように、易怒性、易疲労性、性格変化、情動障害などは、一見の他人ではわかりづらく、ご家族からの綿密な観察・記録を引き出し、文章化する必要があります。ある意味、賠償交渉や裁判より以上に重要な、勝負の場面でもあるのです。

本件は7級を想定しましたが・・・大勝利です!  

5級2号:高次脳機能障害(30代男性・茨城県)

【事案】

原付バイク走行中、交差点で一時停止無視の自動車と出会い頭衝突、頭部を強打し、救急搬送された。脳挫傷の診断となった。 続きを読む »

 骨折等がなく、診断名が打撲・捻挫の類で済んだ被害者さん、症状が長引いて後遺障害申請をした場合・・おなじみの14級9号「局部に神経症状を残すもの」としての判定を仰ぐことになります。

 このような審査では、画像所見や検査データなどの客観的な数値が無いわけですから、訴えの信憑性を判断するしかありません。例えば、診断名や訴える症状の一貫性、継続的な治療、受傷機転(どのような事故状況で、どのような衝撃を受けたのか)なども重視されます。

 患者さんごとに訴える症状の軽重はありますが、どうも、重い症状を訴えている方の認定が却って厳しいように感じます。症状の訴えはあくまで自己申告ですので、審査側は程度を計りようがありません。すると、不自然に重篤な主張、打撲捻挫とは思えないほどの大げさな治療過程を辿ると・・・疑われてしまうのかもしれません。

 例えば、頚椎捻挫で2週間入院する、仕事を1ヶ月休む、通院にタクシーを利用する、あちらこちら病院巡りをする・・・通常、捻挫の方がこのような重篤な状況に陥るでしょうか? 接骨院・整骨院に毎日通う、これも不自然に写ります。普通、医師は理学療法を毎日もさせません。そもそも、症状の重い人ほど、毎日病院通いするような体力はないはずです。

 もちろん、ケガのダメージは年齢や体力から個人差がありますので、念のため検査で1日だけ入院する、大事を取って仕事を3日休む、最初の3回だけタクシー通院するなど、これらは変に思われないでしょう。つまり、程度問題です。調子に乗って程度を超えれば、相手保険会社の担当者の怒りと共に、詐病の疑いを持たれてしまうのです。この情報は、後遺障害審査をする自賠責保険に当然に伝わります。

 だいたい、そのような被害者さんは、かつて、打撲や捻挫程度で何ヶ月も病院通いをしたことがあるのでしょうか? すり傷・打ち身で仕事を休むほど、めちゃくちゃ虚弱体質なのでしょうか? 胃がんで胃を全部とってしまった人でさえ、およそ6ヶ月以内で職場復帰します。胃潰瘍の手術程度では3日間の入院、1週間の休みで復帰する場合もあります。医療の進歩はもちろん、現代人はそんなに暇ではありません。交通事故被害者だけが、大げさに通院を重ねると言っても過言ではないのです。

   「私は被害者なのだから!」、被害者の心情はわかりますが、あまりにも常識外れの被害者の姿勢は、後の後遺障害審査で痛い目にあうと思います。  

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 これは、事務所移転のもう一つのテーマでもあります。

 より、正確かつスピーディーな対応を目指し、それを実現していかなければ、事務所引越しの意味はありません。

 連日、机のレイアウトをはじめ、新しい機器の導入、業務規律の見直し、新しいルールの策定など、工夫が続いています。すべては、業務効率向上はもちろん、行き届いた被害者対応を目指すものです。その中で、もっとも改善が難しく、時間のロスを感じているのは「通勤」です。おかげさまで東京の中心部にいますから、各地へ迅速に移動できます。病院同行を中心の現場主義を変わらず実現できています。しかし、家から事務所に行くまでの時間だけはどうにもなりません。かといって、以前のように、事務所の上階に住み、「目が覚めたら就業開始、眠くなったら終業」の生活は変えなければならないと思っています。当初は通勤のロスなく、業務時間を確保できましたので、連日14時間労働ができました。ただし、これを6年間続けてた結果、まるで金属疲労のように、体に「慢性疲労」というひびが入ったようです。

 自宅からの通勤vs職場に常駐・・・この2択ではなく、第3の道を模索しています。それは、結果として、事務所から適当な距離に住居を確保することになるでしょう。しかし、東京オリンピックを控えた都心では、ホテルの建設ラッシュ(少しの空き地があれば、すぐにアパホテルが建っています)は当然に、事務所・テナントの空き不足、アパートの不足が深刻です。不動産屋さんも一様に嘆いています。まずは、物件探しで苦労しそうです。  

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 今もって事務所移転の余韻は収まらず、連日、オフィス家具・什器の設置や片付け・掃除が続いています。通常業務の傍らとは言え、一体いつになったら引越しが終わるのだろう・・と。また、銀座オフィスでの6年間、この総括も頭をよぎります。

 日々の仕事に変化をもたらす事は重要と思います。サラリーマンは転勤がつきものですが、とくに保険会社の社員などは、ほぼ3年毎に移動の辞令がだされます。代理店を経営していた頃も、何人もの担当者が入れ替わったものです。金融系の会社は、そもそも社員と地域の不健全な癒着を恐れてか、長く同じ支社に置きません。もっとも、癒着を回避する目的より、常に環境変化と緊張感を求めて人事転換を図っているのだと思います。

 子供の頃は2・6・3・3・4制とでも言いましょうか、幼稚園→小学校→中学校→高校→大学と、入学・卒業の区切りがはっきりと定められていました。4の部分は浪人や留年などで若干ロスが生じる人もおりますが、私は波風無く2・6・3・3・4でした。高校を卒業すれば(法律的には中学校を卒業すれば、ですが)、割と自由度は高くなりますが、子供の頃は大人がきっちりレールを敷いていたのです。その区切りの一つ一つが人生の局面であり、入学と卒業を繰り返して人は成長します。卒業がある種の痛みや感傷を伴うものだからでしょうか。

 さて、社会人になってからの入学・卒業とは・・単に転職を繰り返すことに置き換えるだけではなく、それが、人によっては異動・転勤であったり、独立や昇進であったり、また、結婚・離婚や出産も人生の局面には違いありません。その点、私は波風無く平々凡々と月日を重ねているように思います。だからこそ、自らアクションを起こす必要に駆られたのかも知れません。それが、25歳での独立であり、事務所開設、法人設立、そして、今回の移転と思っております。

 人間の脳は、同じ事の繰り返しによって老化・退化すると言われています。変化や刺激こそ、脳を活性化するそうです。ビジネスの世界でも、常に革新、作新、創造などが叫ばれている理由かと思います。まとめますが、大人になったら、「変化」は自分で起こす必要があると言う事です。同じ事の繰り返しでは、それがいかに強固なものであっても、金属疲労を起こすかもしれません。もちろん、地味な作業を繰り返すルーチン化もビジネスでは大事な要素です。意識的に変えていくこと、変えずにコツコツ積み重ねること・・いずれかをビジネスでは適時、選択する必要があります。

 私達は変化を選択しました。6年間の前事務所を卒業し、新たなキャンパスで再スタートしたと思っています。

顧問の社労士先生から時計が贈られました

 

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 ここ数ヶ月、政治や芸能は不祥事のニュースばかり、さらに地震も加わって、毎朝のニュースは梅雨空のように重苦しいものでした。これでは、朝からニュースなど観る気が起きません。そもそも、テレビを観る余裕など無い日々の中、ワールドカップが始まっても一度も見ない、大阪の地震も知らない・・など危機的な情報不通状態でした。

 しかし、今朝は違う! ご存知の通り、「日本、サッカーワールドカップ初戦勝利」のニュースで一杯! 久々に明るいニュースではないですか。

 試合も昨夜は観ましたよ、しかも、途中に寝落ちせず。さすがWCの初戦です、前回ベスト8のコロンビアでさえ、試合の入り方がナーバスに過ぎ、まずい一発レッド退場。それが最後まで響いて、まさかの敗北。コロンビアの朝はドーンと暗いニュースかもしれません。しかし、日本の大人びた試合運びには感心です。おっさんジャパンなど平均年齢の高さを揶揄されていましたが、いやいや、選手の経験値が勝利を呼び込んだように思います。

 このまま、なんとかグループリーグ突破してほしいものです。結果が伴えば、日本中が盛り上がると思います。このまま、明るいニュースで満ちた毎日だったら・・と思う次第です。

 

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 私達の仕事ですが、外部からはなかなか理解が難しいと思っています。障害の残存を示す診断書・検査結果を集めますが、その検査数値はもちろん、医師が判断・記載するものですですから、内容について、私達ではどうすることもできません。すると、私達が書類を収集することは、単なる事務仕事に思われます。

 しかし、現場は違います。これは、実績ページでも書ききれないことですが、実際、障害を明らかにする検査が、完璧に実施されていることの方が少ないのです。したがって、医師に検査のお願いをして実施させる、このような高度な交渉が必要となります。一般的に医師は、後遺障害の立証の為の検査など、協力的ではありません。治療上で必要のない、無駄な検査もしません。医師にとって、次の患者を控えた診察室で、そのようなやり取りは迷惑以外の何者でもありません。そして、多くの患者は医師に検査をお願いしようにも、ほうほうの体で診察室から追い出されます。医師に対して、提案や意見をする・・普通の人にはハードルが高すぎます。   後遺障害の診断、その診断書も医師はあくまで臨床上の判断で記載します。症状が残っているのだから後遺症、臨床上はそれでよいのですが、自賠責や労災が認める後遺障害は、その証拠を必要としているのです。主治医の判断だけを鵜呑みに等級認定はしません。また、医師の心情的にも、「一生懸命治そうと頑張って治療してきたのに・・・治らなかった証明書を書け?」、積極的な訳はありません。ある医師は「書きたくない診断書No.1」とおっしゃいました。

 後遺障害の立証には・・これらが水面下にひしめいているのです。交通事故を解決する弁護士ですら、この水面下に手を入れることが難しく、実際、ほとんどの弁護士が診断書を待つだけでなんらテコ入れをしません。全件とは言いませんが、交通事故被害者の救済には、「被害者の為の医療調査」が必要なのです。

 交通事故での最大の損害は死亡、もしくは後遺障害です。この実態を明らかにせず、あるべき賠償金は計算されません。保険会社・代理店時代から不十分な補償で、不本意な解決を強いられた、また、不十分であることすら知らない被害者さん達をたくさん見てきました。被害者さん達に後遺障害立証の重要性に気付いていただくことが最重要です。そして、交通事故を扱う弁護士先生にも、より一層、被害者側の「損害調査・医療調査」に重きを置いて欲しいと思っています。  

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 先週土曜の相談会の所感を。参加者は5名と少なかったのですが、高次脳機能障害のご相談が2件あり、ボリューム感はありました。

 毎度の愚痴ではありますが、毎回複数、弁護士に委任済みの被害者さんがおります。今回も例外なく、既に契約した弁護士が何もしてくれない、説明がわからないなど、対応に不満を持っておりました。無理もありません、HPで「交通事故に強い」とうたっていても、担当した弁護士は高次脳機能障害の扱いなどめったにないか、あるいは初めてなのです。さらに、損害賠償の場面まで、病院対応、検査誘致、諸手続きなどまったくの素人です。被害者にあれこれ場当たり的なアドバイスはしますが、結局、等級がでるまで待っていますの姿勢なのです。

 何度も訴えておりますが、高次脳機能障害など繊細な立証が望まれる傷病名の場合、バッチをつけているだけの素人に任せてしまっては、解決までの苦労は目に見えています。等級によってはご本人、ご家族の一生がかかっているのです。慎重に弁護士を選ぶことはもちろん、間違った選択をしてしまったら、弁護士交代を厭わずにと思います。  どの業種に言えますが、宣伝文句と実力は別です。クリーニング屋さん、大工さんも、その技術や対応に差があるように、残念ながらこの原則は弁護士や病院にも当てはまるのです。私達は、その双方に毎日のように出入りしているのでわかるのです。マーフィーの法則にも「優秀2割、ダメ2割、どっちつかずが6割」などと・・。

 交通事故解決に向けてのロードマップは計画的に進める必要があります。最後の賠償交渉や裁判の前に、やっておかねば取り返しのつかないことがたくさんあるのです。毎回、相談会でのため息でした。  

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 本日は、平素お世話になっている士業、関係業者さんをお招きしての事務所お披露目会でした。

 気心知れたゲストの皆さんでしたので、リラックスした雰囲気で和気藹々とお酒が進みました。S・K・Y先生が事前に贈って下さった、ドンペリより高い超高級スパークリングワインで乾杯、価値を知らずにがぶ飲みしてしまいました。続いて、Y先生がお届け下さった焼酎を空け、燗酒の王様とも言うべき田酒の山廃を温め、もちろん、ビールに赤ワインもにぎやかにテーブルに並びました。

 たまに家飲み(ではなく事務所飲み)もいいものです。皆様、ご多忙の中、ありがとうございました。明日の相談会も頑張ろう!

 (写真は杉本先生より)

 

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 先週金曜日は梅雨明けの蒸すような熱気の中、第4回の静岡セミナーが開催されました。参加は13名、今回は後遺障害の総論をテーマに秋葉が、交通事故解決の実際、最新解決例を弁護士がそれぞれ担当しました。

 この日はハードスケジュールで、八丁堀事務所を8:30に発ち、新幹線で11:00、静岡市内の企業を訪問して社長にご挨拶、12:00からは静岡駅のカフェで依頼者様と面談、契約説明。それぞれ、連携弁護士と一緒の行動でした。その後、新幹線こだまから在来線を乗り継いで沼津に移動、駅前の会場入り。14:00から4名の交通事故相談を経て16:00のセミナー開催に間に合わせました。まるで綱渡りの予定をクリアできたのも、現地の皆様のご協力あってこそです。

 セミナー後は恒例の懇親会となり、地元の料理を肴にビールが進みました。席上、今度は「東京開催で!」との意見もあり、大いに盛り上りました。  ご参加の皆様、暑い中ありがとうございました。  

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 思えば、仕事の世界は理不尽に満ちています。いえ、子供の頃から親や家族、学校もすべて、絶対正義ではなかったはずです。正しい事をしても、間違いを指摘されることがあります。成果が正当に評価されるとは限りません。不当に嫉妬や恨みを買うこともあります。端的に言えば、「努力は必ずしも報われない」ことになります。何をネガティブなことを言っているか、とお叱りを受けそうですが、これが私の新人教育の第一歩と考えています。

 これを「予防接種の理論」と銘打っています。多くの予防接種は、病原体となる菌の弱いものを予め体内に入れて抗体(免疫)を作ることです。これから社会人になる若い人は、社会で多くの問題=病原菌に晒されることになります。子供の頃から、何ら病原菌に触れず、無菌状態で育ってきたらどうなるでしょうか。ほんの少人数を除けば、大病を患うこと必至です。これから延々と続くであろう、失敗、挫折に抗うことができません。中でも、やる気を蝕むやっかいな菌が「理不尽」だと思います。これに罹患すると、心を患うか、抵抗したとしても「しょせん世の中は」と厭世的な気分で仕事を、人生を、続けることになります(つまり、慢性化)。子供の頃から優秀で、若い頃は才気煥発、しかし、中年になると、普通のくたびれたおっさんになってしまった同世代を多く見ています。恐らく、数々の理不尽に英気が尽きたのでしょう。

 努力は報われる、正義は勝つ、正しいことは正しい・・子供の頃からの教えが間違っているわけではないのですが、まったく無責任な教えでもあります。なぜなら、世の中は決してそうなっていないからです。料理人になった昔のバンド仲間の例ですが・・労働基準法など皆無の厳しい修業時代は、さぞ辛かったと思います。しかし、彼はこう言いました。「修業時代は大変だったけど、一番辛かったのは理不尽だね」。それは、自分がミスをしたわけではないのに、先輩からミスを押し付けられる、単に板さんの機嫌が悪いだけで包丁で(背のほうで)殴られる、まったく自分に非のないことで不当な扱いを受けることだったそうです。体育会の世界もまったく同じだなぁと思いました。このような経験を社会人になる前に経験しておくべきかもしれません。

 10代の頃から、この理不尽を体験している人は、まぁ、予防接種を受けていると思います。社会にでてから大抵の人が経験する理不尽を、既に味わっている人です。多感な時期に親の離婚、受験失敗、就職失敗、失恋、様々なしくじりや、自分ではどうにもならない経験も当てはまるかもしれません。ただし、共通して言えるのは、スポーツの結果のようにやり切った感のあることや、納得のいく敗北感であれば心は潰れませんが、どうにもならない「理不尽」には相当痛めつけられると思います。予防接種から罹患してしまうケースです。トラウマと病名が変わりますが。

 現在、事務所の3人のアルバイトさんは、今年、就職であったり、受験を控えています。まずは、目の前の関門を通ることですが、是非とも、世の理不尽をわきまえ、ふて腐れた感傷を持たずに前向きに進んで行ってほしいものです。この事務所は労働基準法を遵守し、不公平な待遇の排除に常に努力しています。でも、このような職場は世に少ないとわきまえて頂きたいと思います。

 理不尽は心を腐らせる大敵です。まずは、その影響力と恐怖を熟知すべきです。そして、理不尽を知った上で自分は何ができるか?を、これから何度も問われることになります。その局面で「理不尽」を上手にコントロールする器用さが必要だと思っています。  

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 毎年8月は相談会も夏休みです。しかし、今年は急遽8/25に実施を決定しました。せっかくですので、新事務所を利用しての特別相談会としたいと思います。

 以下、案内ページができましたので、UPします。よろしくお願いします。    

お申込みはお電話かメールで。メールでは日時・会場・時間帯の希望をチェックして下さい。

事前に情報を頂ければより相談時間が有効となります。できればメールで送信、もしくはお電話の際、メールの申込フォームを開いたまま、お電話下さい。

申込みフォーム ⇒ お問い合わせ  

日時・会場

平成30年8月25日(土)10:00~17:00

※ 予約制ですので、事前にお時間をご予約下さい。

住所:東京都中央区八丁堀2-21-6 八丁堀NFビル9階

電話番号:03-6264-1951

アクセス

交通 ● 地下鉄 日比谷線 八丁堀駅 A5出口から徒歩0分

● JR京葉線 八丁堀駅 A3出口から徒歩2分

● JR東京駅 八重洲口から

① 徒歩12~15分(信号待ちによって前後します)

② 都営バス乗換【東京駅八重洲北口⇒亀島橋(3つ目降車、約5~6分)】  停留所から徒歩1分

③ タクシー 約3~5分(410~490円)

● 都営地下鉄線 宝町駅 徒歩6分

● 地下鉄 東西線 茅場町駅 6番出口から徒歩6分

(日比谷線 ...

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 おかげさまで、一応の移転作業が完了しました。とくにトラブルもなく営業再開できましたのも、関係業者の皆様のご尽力あってのことです。改めて御礼申し上げます。

 連日、お花が到着しております。事務所は熱帯の息吹が感じられ、ジャングル化が進行中です。お気遣いを頂き、ありがとうございます。

 事務所移転とは大変な事です。まるで一つの事業を完成させた感慨に耽っています。数年前から立地調査を進め、ここ2年間は不動産の空き情報をチェックしていました。昨年秋~冬にかけては、週3回朝のジョギングで都心のビルを実際に見て回り、その間、不動産屋さんと何件も物件の内覧を実施しました。そして、ようやく本ビルの空き情報をキャッチ、すかさず申し込みましたが、なんと6社競合! 一度は他社に取られたものの、その会社が交渉中断となって交渉権が弊所に・・。この争奪戦を勝ち抜いて交渉権を得るに至りました。都心の好物件は売り手市場、借りる側が必死なのです。

 それから、さらに数ヶ月間、煩雑な契約事務を終え、内装設計・工事、電話回線・電話設備工事、OAケーブル工事、そして引越・・・すべての作業に立会い、徐々に事務所の形が出来上がりました。普段、接する事のない様々な企業、業者の皆様に色々な事を教わり、大変勉強になりました。続いて、会議室のテーブル、イス、大型モニター、その他備品、すべて一つ一つを人任せ、業者任せにせず、自ら選定・配置しました。「何もそこまで・・」、呆れると思いますが、このこだわりは大事だと思います。

 こうして、事務所のコンセプトである「交通事故被害者の基地」が発動しました。被害者・相談者の皆様はもちろん、関係会社・事務所の皆様も是非、機会をみつけてお越し下さい。  

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【事案】

自動車に搭乗中、交差点を直進で進入したところ、左方から衝突される。その衝撃で縁石にぶつかり、車は大破。直後から頚腰部痛のみならず、手足のしびれ、頭痛等、強烈な神経症状に悩まされる。

【問題点】

受傷直後から対応しており、通院先も信用できる整形外科だった為、何ら問題なく進めていった。

【立証ポイント】

打切り時期について相手保険会社の医療調査員とともに医師面談し、7ヶ月まで一括支払いOKとなった。その間しっかりとリハビリ継続してもらい、症状固定時には神経学的検査も実施してもらった。通常であれば、診断書完成に4ヶ月ほどかかる病院だが、今回は40日で完成したため、スムーズに申請手続きが完了、自賠責審査の推奨期間通り40日で14級9号認定となった。

(平成30年6月)  

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 今日から土日含めた3日間は引越し作業です。本日午前までお電話OKですが、午後から日曜日まで電話は不通となります。不測のトラブルなければ、月曜日朝から再開予定です。メール返信も月曜日からとなります。ご迷惑をお掛けします。

 あ~忙しくて目が回る。事務所引越しがこんなに大変と思いませんでした。

 落ち着いたら、お気軽に新事務所に起こし下さい。  

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 被害者請求を基本的に採用する弁護士が増えたことは良いと思います。しかし、ネットの情報を鵜呑みに、なんの検討もないまま盲目的に被害者請求、では困ります。秋葉事務所では、被害者請求を基本としながらも、事前認定を選択することもたまにあります。案件ごとに、最良の手段を講じているからです。

 本件はネットで「交通事故に強い」「後遺障害ならお任せ」と謳っている先生ですが、仕事の実態は実にお粗末でした。早速、解決のロードマップを修正し、等級認定を速やかに行い、連携弁護士のスピード解決へつなげました。弁護士の先生をディスる気は毛頭ありませんが、この場合、ちょっとでも秋葉に聞いてもらえれば、やり方を教えるのに・・と思います。不慣れな自賠責保険請求に無理することはないのです。そのような意味からも、弁護士研修会を開催し、交通事故を扱う弁護士先生と知り合う事は重要だと思っています。

 謙虚で依頼者想いの先生は、行政書士だろうとなんだろうと、必要な情報収集の為に電話やメールで普通に質問してきます。逆にプライドの高い先生は、”聞かずに損”なのかもしれません。そして、その損失は依頼者の不利益として残ります。

危うく12級を取りこぼすところでした  

12級7号:脛骨高原骨折(70代女性・静岡県)

【事案】

自動車の助手席に搭乗・走行中、交差点で右方よりの一時停止無視の自動車と出会い頭衝突、右膝を強打、骨折したもの。プレート固定後、理学療法となった。

【問題点】

受傷半年後、地元の弁護士に委任した。骨癒合を待つのはいいが、抜釘をしない方針でありながら、症状固定までだらだら2年近く置かれた。膝の可動域も中途半端な回復で、12級ピンチのレベルに。

さらに、弁護士は「被害者請求で!」と張り切ったものの、提出まで3ヶ月以上もかかり(任意社からコピーをもらうだけだが・・)、さらに、提出後、画像不足、基本的なミス満載の後遺障害診断書から修正・追加要請が入る。全てに「遅い」「不正確」であった。

【立証ポイント】

さすがに、この弁護士を見限って、当方と連携弁護士が受任、各病院に回って追加画像を集め、主治医に診断書の記載を直してもらい、速やかに申請をかけた。認定結果も1ヶ月を待たずに返って来た。  

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 鎖骨の障害認定、無敗記録を更新中です。「鎖骨が折れたら秋葉へ」、是非とも相談をお願いします。  さて、本件は「変形」を逃したものの、器質的損傷の残存、つまり、骨は元通りになっていないことが認められて12級13号となりました。仮に変形の5号が認定されたとしても、「痛み」の継続で、逸失利益10年獲得を目指し、神経症状を内包した認定結果を目指しますので、むしろ、連携弁護士はやり易いと思います。

 後遺障害を「狙って獲る」など、不謹慎に聞こえますが、後遺障害が自然に決まるなど、現場はそんな悠長ではありません。本件も、受傷初期から計画的に進めたものです。まず、骨折部位と様態から、機能障害の12級6号を逃すとしても、変形の12級5号、次いで、痛みの残存である14級9号を経過的に模索しました。運よく、12級5号と14級9号の中間、12級13号が評価されました。自賠責もよく考えていると思います。

 鎖骨は奥が深いのです  

12級13号:鎖骨骨幹部骨折(80代女性・静岡県)

【事案】

横断歩道歩行中、右方から左折進入してきた相手自動車の衝突を受け、受傷した。事故の衝撃で鎖骨を骨折し、救急搬送された。

【問題点】

骨の癒合が済んだら症状固定する方針であったが、年齢の影響か、事故から半年経過しても癒合しなかった。骨の癒合が出来ないと症状固定に踏み切れない。治療を継続するため、相手方保険会社に治療費を捻出して頂く。

鎖骨はプレートが入っている状態であったが、事故から約1年経過してようやく骨の癒合を確認、即座にCTを医師に依頼し、症状固定に踏み切った。画像確認したところ、変形癒合していたが、外観上、鎖骨変形はプレートによる突起であり、12級5号の認定は微妙であった。

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 今回の問題点は、後遺障害の立証ではありません。交通事故双方が同じ損保会社のところ、賠償交渉もせずに、被害者側が加入している人身傷害保険で丸め込まれそうになった例です。

 ご存知の通り、交通事故の賠償金の基準は裁判等で認められる金額に対し、保険会社は著しく低い基準で示談を迫ってきます。民事上、双方が同意すれば、いくらで示談しようと問題ありません。しかし、純朴で知識のない人を相手に、保険会社基準をだますように押し付ける姿勢は、違法ではありませんが、反道徳的であると思います。本例は、ほとんど0:100の事故であるので、自分の加入している人身傷害を使う場面はなく、相手保険会社の対人賠償一本で交渉するのが普通です。しかし、自身の契約者を説得(丸め込む)為に人身傷害から(賠償金ではなく)保険金が提示され、それで解決を計ろうと、双方の担当者が裏で絵を書いたと思います。双方の損保が同じ会社であれば、どちらから払っても損得はありません。

 近年、このような人身傷害提示をよく目にするようになりました。つまり、対人賠償保険を使えば、保険会社の安い基準を押し付けても、被害者は紛争センターの利用や弁護士委任で、増額交渉をする余地を持ったままです。対して、人身傷害保険での交渉解決は、裁判でもしない限り、あくまで「保険会社基準」で押し切れます。それで、被害者が納得して保険金を手にすれば、被害者は承諾書にサインをすることになり、「相手への損害賠償請求権」を人身傷害社に譲ることになります。今後、相手への賠償交渉はできなくなるのです。

 つまり、双方の保険会社が一緒なら、加害者(側の保険会社)との交渉などすっ飛ばして、人身傷害のみに請求すれば、安易に安価に解決が計れるのです。これも、新たな保険会社の”被害者囲い込みの策”と思います。違法ではありませんが、かなり汚いやり方です。 

 保険会社は対人賠償と人身傷害がかぶる場合、まず、人身傷害を押し出してくる傾向です。本件、相談会に参加された被害者さんは、自身の保険会社から、「相手と交渉しても、当社の人身傷害に請求しても同じ額ですよ」と笑顔で説明を受けたそうです。本当かなぁ・・念のため、その提案書を相談会に持参くださってよかった。この提案書には自身加入の傷害一時金や費用保険金(合わせて14万円)までも合算されて100万円ほどになっていますが、これだけの重傷ながら後遺障害を申請もせずに、さっさと実質90万円位での解決を意図する悪質なものでした。

 もちろん、このような保険会社の企てを連携弁護士が蹴飛ばし、私達は真っ先に12級を申請して、まず224万円をゲットです。そして、続く賠償交渉で最終的な賠償金は700万円までにも膨らむでしょう。

    被害者の純粋な人柄や知識の無さにつけこむ・・・怒らなければなりません  

12級13号:距骨骨折(50代女性・福島県)

【事案】

自動車搭乗中、センターラインオーバーの対抗車に衝突され、足(距骨)を骨折した。

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