【事案】

歩行中、後方からの自動車の衝突を受け、脳挫傷、急性硬膜下血腫で救急搬送された。以来、意識不明の状態に。

【問題点】

意識の回復は絶望的と診断されるも、あきらめきれず、家族とあらゆる治療を検討した。

賠償上の問題点は、退職後の事故であった為、逸失利益が見込めないこと。

他に、成年後見人の設定など、待ったなしに諸事務を進める必要があった。

【立証ポイント】

直ちに連携弁護士が成年後見人の設定を進めた。弊所は症状固定を急がず、ご家族の希望で「神経への電気刺激」などを試みた。しかし、本人の衰弱を見るに家族も決断、1年2ヵ月後に転院先の医師との面談・打合せを経て、症状固定とした。

問題なく別表1の1級1号の認定となったが、その後、みるみる体力的に消耗、体重も落ちていき、示談を前に亡くなってしまった。すると、将来介護料の請求は下げざるを得なく、連携弁護士は裁判で本人慰謝料と家族慰謝料の増額を果たすに留まった。それでも、受傷から裁判・和解までご家族とニ人三脚、できるだけのことは尽くせたと思う。

(平成29年2月)  

続きを読む »

 下肢の後遺障害の最高等級は、両脚切断です。一覧表は以下の通りです。

 本件は切断肢に及びませんが、機能障害が膝、足首、足指に渡るものです。相当の障害が加算されますが、上限は6級、足首以上の切断肢:5級5号より下位となります。つまり、「切断よりは、まし」との判定です。

 本件の立証作業は、受任が受傷初期だった為、計画的に進めることができました。その点は確実でしたが、治療面において被害者さまと苦労が続きました。後遺障害の立証だけが私達の仕事ではありません。私達の持つ病院情報とネットワークは、より良い治療法の選択、セカンドオピニオンのお力にもなります。 下肢の重傷者様こそ本例を参考に、是非とも早めのご相談をお願いしたいと思います。  

続きを読む »

【事案】

バイク走行中、対抗自動車がセンターラインオーバーして衝突、そのまま逃走したもの。翌日、ひき逃げ犯として逮捕された。幸い任意保険の加入が確認され、治療費の確保は叶った。診断名は掲題に加え、肘関節の脱臼骨折。 右下肢は感染症を避けることができたものの、膝関節の手術を繰り返すことになった。まず、骨癒合を優先し、完全に膝関節の可動を犠牲にプレート固定した。後にわずかの可動を得る為に受動術を施行、その結果、覚悟はしていたが動揺性を帯びることなった。このように、出来るだけの回復を期してあらゆる治療法を検討、治療の目処がつくまで、つまり症状固定までおよそ4年を要した。   【問題点】

複数の障害が重なる重症例である。比較的、初期から弁護士介入と弊所の対応が出来た為、相手保険会社との長期の折衝、治療上のセカンドオピニオンを容易とした。

後遺症は・・膝関節は重度の機能障害、足関節と足指の機能障害はそれぞれ神経麻痺で用廃に。さらに下肢短縮障害、醜状痕・・これらを余すところ無く、後遺障害等級に変換する作業が望まれる。

神経系の検査は当然に実施

【立証ポイント】

過去の下肢重症例に倣い、後遺障害の設計図を作成、それに沿って立証作業を進めた。問題点は回復状態をどのように描くかである。膝関節については可動域制限と動揺性、いずれかの障害を受容しなければならない。国内屈指の難治性骨折の治療先や、膝関節の権威である専門医の診断に誘い、依頼者さまの回復の希望を優先に方針を定めていった。

認定結果は設計図通りに・・下肢は、膝関節:10級11号、足関節:8級7号、足指:9級15号、これらから6級相当に。これに短縮障害10級8号、下肢醜状痕12級相当、肘関節12級6号が併合され、併合5級となった。

※ 併合の為、3部位に分離しています。

(平成31年2月)  

続きを読む »

お問い合せはお気軽に!

事務所メンバー

「交通事故被害者救済」がスローガン! 病院同行に日夜奔走しています。解決まで二人三脚、一緒に頑張りましょう。

代表者略歴を見る!

部位別解説 後遺障害等級認定実績(初回申請) 後遺障害等級認定実績(異議申立)

今月の業務日誌

2020年1月
« 12月   2月 »
 12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
2728293031  

月別アーカイブ