外転神経麻痺(がいてんしんけいまひ) ⇒ 複視の障害     (1)病態

 外転神経は、外側直筋を収縮させ、眼球を外側に向かって水平に動かします。眼球の運動に関わる神経は、ほかに動眼神経、滑車神経がありますが、正常な視機能を成立させるには、脳の命令にしたがって眼球を的確に動かすことが必要となります。例えば、両眼を連動させ、常に同じ視野を捉えていなければ、モノが2つに重なって見えることになり、正しい立体感も得ることができなくなります。   (2)症状

 交通事故による頭部外傷で、外転神経が麻痺すると、眼球は外転ができなくなり、正常よりも内側を向く内斜視となります。側頭骨々折、眼窩壁骨折などにより、外側直筋を断裂したときも、同じ症状となります。そうなると、両眼の視線が見たい物の場所で交わらなくなり、複視の症状が現れます。複視とは、モノが2つにダブって見えることです。

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