警視庁管轄の補償制度です。犯罪の被害に遭い、ケガをした場合の公的補償制度と言えます。弊所では過去2件の相談と受任は弁護士から委託で1件のみです。正直、全容の把握に至っていません。補償内容の詳細は調査中です。せめてパンフレットから概要を転写しておきます。今後、情報を重ねていきたいと思います。
 
 なお、ひき逃げなど交通事故は、国土交通省管轄「政府の保障事業」への請求となります。交通事故でも自転車によるひき逃げは、「犯罪被害給付制度」の対象になります。← ここが重要です。


  
【1】犯罪被害給付制度とは

 この制度は、殺人などの故意の犯罪行為により不慮の死を遂げた犯罪被害者の遺族又は重傷病若しくは障害という重大な被害を受けた犯罪被害者の方に対して、社会の連帯共助の精神に基づき、国が犯罪被害者等給付金を支給し、犯罪被害等を早期に軽減するとともに再び平穏な生活を営むことができるよう支援するものです。
 
 例えば通り魔など、”故意”による被害が中心となります。後述しますが、家族間や知人間のケンカなどのケガでは免責、あるいは、支給削減もあると思います。 
 
【2】犯罪被害者等給付金の種類

 犯罪被害者等給付金には、遺族給付金、重傷病給付金及び障害給付金の三種類があり、いずれも国から一時金として給付金が支給されます。
 
 障害給付=後遺症への補償ですが、その等級は1~14級と、自賠責保険に類似しています。
  
【3】支給額

 給付金の支給額は、犯罪被害者の年齢や勤労による収入の額などに基づいて算定されます。
 
 給付金を試算したいのですが、現在、参考となるものが公表されていないようです。
 
 ただし、犯罪被害者にも原因がある場合や親族間での犯罪などには、給付金の全部又は一部が支給されないことがあります。また、労災保険などの公的補償を受けた場合や損害賠償を受けたときは、その額と給付金の額とが調整されます。
 
 つまり、支給調整が働きます。加害者からの賠償金はもちろん、諸制度への請求後、足りないお金のみの支給となります。優先度が低い制度と言えます。

※ 自転車事故によるひき逃げで、自身が加入している人身傷害から保険金が降りた場合、支給調整の対象となるか・・警視庁に質問しましたが、「案件毎に協議します」とだけ、明確な回答はありませんでした。本音としては、調整の対象としたいはずですが、人身傷害保険は「公的補償制度」でも「損害賠償金」でもないので・・。
 
【4】給付金支給裁定の申請

給付金の支給を受けようとする方は、住所地を管轄する都道府県公安委員会に申請を行ってください。受付は、各都道府県警察本部又は警察署で行っています。

 申請は、犯罪行為による死亡、重傷病又は障害の発生を知った日から2年を経過したとき、又は当該死亡、重傷病又は障害が発生した日から7年を経過したときはできません。ただし、当該犯罪行為の加害者により身体の自由を不当に拘束されていたことなどのやむを得ない理由により、この期間内に申請できなかったときは、その理由のやんだ日から6か月以内に申請をすることができます
  
 時効は短めです。この制度に気づかない被害者も多いと思います。
 
 👉 警視庁のパンフレット