ベザトールSR(キッセイ薬品工業)

   有効成分を徐々に放出する脂質異常症治療薬    体内で中性脂肪の生成を抑制し、コレステロールの排出を促進。悪玉コレステロールを減少させ、善玉コレステロールを増やす効果もあります。特に、中性脂肪に対する働きが強い薬なので、脂質異常症の中でも、高トリグリセリド血症といった中性脂肪が多いタイプに適しています。脂質異常症はそのままにしておくと、動脈硬化が進み、狭心症や心筋梗塞になることも。名前のSRとは徐放性製剤(Sustained Release)のことで、有効成分が徐々に放出されていくタイプの薬の意味です。    ● 有効成分:ペザフィブラート   ●ジェネリック

・ペザフィブラート「サワイ」(沢井製薬)など  

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ロトリガ粒状(武田薬品工業)    魚に含まれるDHA、EPAが症状を改善    トリグリセライドといわれる中性脂肪の分泌をおさえる高脂血症(脂質異常症)の薬です。高脂血症は、動脈硬化を進行させるので、狭心症、心筋梗塞、脳卒中などの原因になりかねません。この薬は肝臓から中性脂肪の分泌を抑制し、血液中の中性脂肪を低下させます。また血液を固まりにくくする作用もあります。

 血が止まりにくくなるので、原則的に消化管潰瘍など出血をともなう病気の人は使用できません。手術や抜菌の予定のある人も注意が必要です。   ● 有効成分:オメガ-3脂肪酸エチル   ● ジェネリック ありません。  

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カデュエット(ファイザー)      高血圧と高コレステロールを同時に改善する配合錠    高血圧症と高コレステロール血症は、併発することで脳卒中や心筋梗塞などの脳、心臓の血管疾患の発症リスクを高めることがあります。カデユエットは、2種の有効成分によってその両方を治療できる配合薬です。

 1つは、心臓や体の血管を広げて血液をよくして、血管を流れる血液の抵抗を減らして血圧を下げる作用があります。また、過度な心臓の収縮をおさえるので、心臓を休めるは働きもあります。もう1つは、肝臓でコレステロールが合成されるのをおさえます。これにより、悪玉コレステロールは減少しますが、善玉コレステロールは増加します。

 2つの有効成分はともに単体の薬としても処方されています。高血圧症の治療と脂質異常症の治療は並行して行われることが多く、今までは、1度に2種類の薬を飲まなくてはいけませんでした。しかし、2つの有効成分を含んだカデユエットを1錠摂取するだけでよくなったので、長期治療の際でも飲み忘れが起こりにくく、きちんと服用することができます。また、1錠で済むので、1日当たりの費用も、おさえられます。

 日本で初めて高血圧症と高コレステロール血症の治療を、1錠で可能にした薬。配合バランスによって1~4番まであります。   ● 有効成分:アムロジピン、アトルバスタチン   ● ジェネリック ありません。  

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リバロ(興和)      コレステロールの量を調整し動脈硬化を防ぐ    血液中のコレステロールが多すぎる状態を、高コレステロール血症といいます。自覚症状がなくても徐々に動脈硬化が進行し、心筋梗塞の原因になります。この薬は肝臓でコレステロールが合成されるのをおさえ、悪玉コレステロールを減らして、善玉コレステロールを増やします。

 作用が強く効き目は長いので、1日1回の服用ですみます。血液中の脂質の状態を通常に保つことで、将来の病気のリスクに備えられます。また、既に心筋梗塞を起こしたことがある人の、再発予防として処方されることもあるでしょう。服用中は、定期的に診察や血液検査を受けることが必要となります。薬を飲んでいても、生活習慣を見直す必要があります。バランスの取れた食事や運動を心がけたり、喫煙量を減らしたりなどの努力も必要です。

 数多くのジェネリック薬のメーカーからジェネリック医薬品が発売されており、薬価だけで比べると半額近くまで安くなります。   ● 有効成分:ビタバスタチン   ●ジェネリック

・ビタバスタチンカルシウム「日医工」(日医工)など  

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リピトール(アステラス製薬)      コレステロールの合成をおさえて動脈硬化の進行を抑制    コレステロールの合成をおさえ、血液中のコレステロール値が高すぎる状態の、高コレステロール血症を改善します。高コレステロール血症を放っておくと、動脈硬化が進んで、近い将来に狭心症や心筋梗塞を起こす可能性が。動脈硬化の進展を抑制するので心筋梗塞のリスクが下がり、一度心筋梗塞になった人の再発予防にもつながります。この薬は同じ系統の薬の中でも特に、コレステロールを低下させる作用が高いことが評価されている薬です。

 アルコールやグレープフルーツジュースなどの飲料が薬の効き目を左右することがあります(摂取する量や個人差によっても異なります)。病気をよくするためには生活習慣の改善が重要な目標となりますので、飲料などの嗜好品も含めて見直しが必要となります。

 病気と薬の影響については医師や薬剤師に相談することで解決しますが、生活習慣については栄養士も心強い味方となるのでしょう。薬を服用しない状況に早く戻るためには、自身のライフスタイルの見直しが最優先になります。   ● 有効成分:アトルバスタチン   ● ジェネリック

・アトルバスタチン「日医工」(日医工)など  

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 まずは定番のスタチン系の薬から。医師に高脂血症の相談をすれば、直ちに処方してくれます。経験上、良い医師の傾向として、余程の高値でもなければ、「まずは、食事と運動で改善していきましょう。あとストレスにも気を付けて下さい」と言います。薬の処方に対して抑制的な印象を受けます。      メバロチン(第一三共)       悪玉コレステロールを減らし脂質異常症を改善する    メバロチンは同じ系列の薬の中で最も歴史がある有効成分で、類薬と比べても効き目が穏やかに発現し、長期間の服用に対して高い安全性が確立している薬です。肝臓でコレステロールが合成されるのをおさえ、悪玉コレステロールを減らし、善玉コレステロールを増やします。血液中にコレステロールや中性脂肪が多い状態になる、脂質異常症を緩和させる効果があります。

 脂質異常症をそのままにしておくと動脈硬化が進み、狭心症や心筋梗塞の原因になります。この薬で血液中のコレステロールや中性脂肪をコントロールしていれば、将来脳卒中や心筋梗塞などの病気が起こるのを回避できます。また、一度心筋梗塞を起こしたことがある人も服用すれば、今後の再発を予防できます。

 メバロチンには、ジェネリック医薬品メーカーが多数参入しており、数多くのジェネリック医薬品が発売されています。ジェネリック医薬品の選択肢があることは、生活習慣病など毎日飲む薬では、金銭的なメリットが大きいといえます。    ● 有効成分:プラバスタチン   ● ジェネリック

・アルセチン(テバ製薬)

・プラバスタチンナトリウム「日医工」(日医工)など  

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 高脂血症、高コレステロールですが、中性脂肪の数値なども含めて脂質異常症と総称されています。主に健康診断での指標は、LDL(悪玉)とHDL(善玉)と2分し、「悪玉を120㎎以下に下げて、善玉を上げましょう」と指導されています。

 この指導も、最近では単純にLDLの数値だけで評価せず、中性脂肪の数値、血圧や血糖値なども加味して指導されています。その人の体質や親兄弟の病歴なども参考にしますので、単に「120mg以下でなければ高脂血症です。今すぐ薬を飲みなさい。」などと、LDLの数値だけで判断しません。実際に、ある医師は「もし、血圧や血糖値、中性脂肪が基準以下なら、180mgを越えなければ体質的な要因で、そう心配しなくても良い」と言っています。また、悪玉・善玉の呼称も、やや古い概念です。悪玉とされるLDLでも、体の組織を作る為に絶対に必要なもので、一定量を保つべきが正しい解釈です。現在はHDL:LDLのバランス1:2が推奨されてており、HDL:LDLの比率と総コレステロール量を注視しています。    高脂血症は食事だけでは改善できない、体質的な要因が大きいと言わるようになりました。それは近年の研究や実験から明らかになっています。例えば、「卵の黄身はコレステロール値が高いので控えるように」との指導は、ひと昔前のことです。コレステロールの3/4は体内で生成されます。つまり、食事的な要因は1/4に過ぎません。しかも、コレステロールの高い食事を控えると、その分、体内でのコレステロールの生成量が増えることがわかりました。逆に食事でコレステロールを取りすぎると、体内での生成が減るわけです。卵の悪玉説はとうに廃れているのです。栄養価に優れた卵、毎日1~2個は問題ない、これが結論です。

 結果として、食事だけでの改善は難しく、運動やストレスなどを含め、その人の体質に合わせて総合的に対処する必要があります。もちろん、食事が関係ないわけではありませんから、油ものは控えるべきです。脂質の多い食事は、中性脂肪の数値にすぐに表れます。しかし、脂質やコレステロールも体には無くてはならないものです。高すぎる数値が問題なのです。脂質も飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸に分けて、前者(乳製品、脂肪の多い肉、マーガリン)を控えて、後者(オリーブオイル、青魚、ナッツ類)を積極的にと、管理栄養士が口を揃えています。    実は秋葉も高脂血症で、今年のLDLは170mgです。他の数値は、ほぼ標準値・A評価ながら、脂質だけはC評価です。食事に気を付けて少しづつ下げていますが、どうやら体質的に高めのようです。薬は飲んでいませんが、より食事と運動に注力したいと思います。母も高脂血症気味で、脳梗塞で亡くなっています。できればLDL140mg以下に、血液サラサラが生涯の目標です。    さて、交通事故外傷との関わりですが、やはり、薬の飲み合わせについては、お薬手帳で服用中のお薬を示し、医師や薬剤師の指導に従う必要があります。かつて、かなりLDL高値で高脂血症治療中の方がスタチンとの飲み合わせ悩んでおりました。医師は、患者の訴える手のしびれに対してメチコバールを服用したかったのですが、主成分がビタミンB12なので、コレステロールに影響があることから服用を見合わせました。整形外科では、お薬の処方に窮すると処方される(飲み合わせに禁忌が少ない)メチコバールですが、高脂血症の患者には珍しく抑制的な薬なのです。

 

 メチコバール 👉 超簡単解説 薬シリーズ 1    交通事故外傷の治療の面では、先の説明の通り、高脂血症の度合いをどうとらえるか、服薬をどうするか、全体像から判断するべきです。相当な(脂質)異常値でない限り、骨折や捻挫、手術や治療に深く関与しないように思います。その点、高血糖や高血圧と違い、高脂血症の概念やケガへの影響は、ぼやっとした印象をもっています。    次回、まずはスタチン系から ⇒ メバロチン  

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 本文は労災事故が起きた時、社長さんからよくある質問に対しての回答になります。労務災害に際し、会社側がとるべき対応を時系列で解説します。  

第3話 労災が円満解決・紛争化の分岐点

(1)まずは、労災適用

 (建設業を除く)中小企業は、掛金が上がることを考える必要など、ほとんどのケースでありません。速やかに、ケガをした従業員に労災適用を進め、労働者保護の姿勢を打ち出すべきです。労災では、治療費全額、最初の3日を除いた休業補償が適用されます。後に後遺症となった場合の障害給付も続きます。つまり、手厚いのです。ここで、変にぐずぐず労災適用を遅らせると・・・被災者は労基にたれ込むか、弁護士に相談する可能性があります。

(2)会社の責任は?

 労災事故、会社側に責任はあったのか・・・もちろん、会社側に明らかなミスがあれば、被災者から追及される立場です。しかし、前述(1)の通り、労災が適切に被災者を保護すれば、責任関係はぼやけることが多いようです。

 仮に、会社に明らかな問題があってもなくても、「安全配慮義務違反」が問われます。この「安全配慮義務違反」は、判例をみてもケースバイケースで、労災事故のすべてにあると言えばある、取って付けたように問われるものです。弁護士はその見立てをしますが、究極的には訴訟で明らかにするしかないと言います。このような法的判断を持ち出すまでもなく、労使間で穏便に済ませたいところです。   (3)労災の障害給付こそ、円満か紛争かの分岐点

 労災を含め適切な対応を進めてきた会社側であっても、被災者から更なる要求があった場合、それは金銭要求に他なりませんが、会社vs社員の構図は決定的です。労使間に対立が生じてしまえば、もう、この社員は会社に残ることはないでしょう。その決断のタイミングこそ、軽傷者であれば速やかな労災適用であり、重傷者の場合は、続く障害給付の提示でしょうか。これまでも、障害給付を手切れ金として退職、労使間の決着を付けてきました。仏の対応は労災提示までです。

 労災の障害給付の提示が、まさに分岐点と思っています。弁護士を使うにも、使用者賠償責任保険に加入しておけば安心です。それほど掛金は高くありません。   (4) 被災した社員を雇い続けること・・・

 善良な会社、温情のある社長こそ、障害を負った社員であっても、便宜を図って雇い続けてくれます。しかし、秋葉の経験では、結局は会社との関係が壊れて辞めるケースが多かったように思います。定年が近く、会社との人間関係が強い古参社員であれば、あと数年なので上手くいきます。しかし、若い社員に対して、障害を負わせた負い目を持ったまま雇い続ける・・・どうも上手くいかないのです。特別扱いは決まったようなもので、他の社員に対しての公平さを欠くことになりかねません。そして、一度被災者となった社員は、今後も何かとケガをして休む、何度も被災する傾向だからです。問題社員になる可能性が実に高いのです。社長さんは、残念ながら、そのような将来像を考える必要があると思います。    つづく ⇒  

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⑧ ノボラピッド(ノボ ノルディスクファーマ) 注 フレックスペン

   血液中の糖の上昇をおさえて糖尿病を治療する    血液中の糖の上昇をおさえるインスリンは、糖尿病治療のためには大切なホルモン。ペン型注射で投与するこの薬はインスリン製剤の1つで、インスリンの分泌が少なくなってしまう1型糖尿病患者や、2型の中でも食事や運動の療法の効果が薄い患者に処方されます。

 インスリン製剤は、作用が現れる時間と作用の持続時間によって、超速効型、速効型、中間型、混合型、特効溶解型の5種類に分類されます。この薬は、超速効型で、作用発現が15分以内と非常に早いのが特徴です。         生活習慣からではなく、先天性に多い1型糖尿病の方の場合、膵臓からインスリンがでないので、おなじみのインスリン注射があります。重度の糖尿病患者さんは、インスリン注射を携帯しければ命取りです。そこまでいかずとも、即効性のインスリン分泌薬としてノボラピッドは携帯されているようです。   ● 注射剤    ● 有効成分 インスリンアスパルト    ● ジェネリック

 インスリンアスパルトBS(サノフィ)  

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⑦ スーグラ(アステラス製薬)

   国内初なるSGLT2阻害薬    SGLT2阻害薬という新しいジャンルの糖尿病治療薬です。SGLTとは体内のたんぱく質の一種で、糖などの栄養成分を取り込む役目があります。

 この薬は、SGLTが糖を取り込むはたらきを邪魔し、より多くの糖を尿として排泄させます。結果、高血糖が改善されるというわけです。

 糖尿病の治療薬は、体重増加を引き起こすことがあります。しかし、この薬は尿からの糖排泄を促すので、体重増加などの副作用がないのも特徴です。

      ● 25mg(1錠)136.5円     ● 有効成分 イプラグリフロジンL-プロリン    ● ジェネリック

 なし  

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⑥ リオベル(武田薬品工業)

   2つの効果で糖尿病を改善    ピオグリタゾンとアログリプチンという、作用の異なる2つの糖尿病治療剤を配合した薬です。有効成分の1つであるピオグリタゾンは、筋肉や脂肪組織、肝臓でのインスリンに対する感受性を高める作用があります。そのためインスリン抵抗性改善薬と呼ばれます。

 もう一方の有効成分・アログリプチンは、血糖を一定に保とうとするホルモンであるインクレチンを分解しようとする邪魔な酵素(DPP-4)を阻んで、インクレチンのはたらきを助けます。そのためインクレチン関連薬と呼ばれています。       ● LD(1錠)219.4円  HD(1錠)270.5円   ● 有効成分 ピオグリタゾン、アログリプチン   ● ジェネリック

 なし(ピオグリタゾンやアログリプチン単体ではあります)  

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④ ジャヌビア(MSD)

   ホルモンに作用して血糖値を下げる    日本人糖尿患者の約9割を占める、2型糖尿病の薬です。主に小腸から血液中に分泌されるホルモンの一種であるインクレチンが血糖を一定に保とうとする作用を利用して、結果として血糖を下げることができます。このような薬はDPP-4阻害薬と呼ばれています。

 この薬が優れているのは、血糖値が高い時にはインスリンの分泌を強めますが、血糖値が正常あるいは低い時には、過度なインスリンの分泌をおさえる点。そのため、副作用として低血糖になる可能性を下げることができます。       ● 50mg(1錠) 149.3円   ● 有効成分 シタグリプチン   ● ジェネリック

 シタグリプチン(サワイ) ※2023.8月に承認されたばかりです。  

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④ アクトス(武田薬品工業)

   インスリンの効き目を上げる糖尿病治療薬    血液中の糖の上昇をおさえるインスリンというホルモン。このインスリンのはたらきが低下すると2型糖尿病にかかりやすくなります。糖尿病の患者の体内では、個々の細胞のインスリン抵抗性が高まり、インスリンの効き目が薄くなっているのですが、それを改善することで糖の消費を高め、血糖値が下がります。これまで、飲み薬としてはスルホニルウレア(SU)系という薬が使われてきましたが、それでは効果が不十分な場合のために開発された新しいタイプの糖尿病治療薬です。      ● 30mg(1錠) 137.5円   ● 有効成分 ピオグリタゾン   ● ジェネリック

 ピオグリタゾン「TCK」(辰巳化学)  

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③ ベイスン(武田薬品工業)

   食後、血糖値の増えすぎをおさえる    食事に含まれる糖類を、腸内で血糖となるブドウ糖へ変化させるために必要な酵素であるαグルコシダーゼ。そのはたらきを妨害することで、糖質の消化・吸収をおさえるのがこの薬です。

 食後に上がりやすい血糖の上昇にブレーキをかけることができて、糖尿病患者の血糖が過度に増えることをおさえることができます。この薬が処方されるのは、食事療法や運動療法などを行っても十分に効果がない場合などで、原則としては薬よりも優先して生活習慣の改善が求められます。     ● OD錠0.2mg(1錠) 38.2円   ● 有効成分 ボグリボース   ● ジェネリック

 ボグリボース(東和薬品)  

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② アマリール(サノフィ)

   インスリンの分泌を促して血糖値を下げる    糖尿病の薬は、肝臓に対して糖の生成を邪魔するもの、すい臓に対してインスリンをたくさんださせるものに二分され、後はそれ以外の薬となります。これはすい臓に働くお薬になりますす。

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① メトグルコ(大日本住友製薬)

   血糖値を下げるために肝臓での糖分の生成をおさえる    最初に定番のお薬です。高用量処方が保険適用で認められ、新規承認された糖尿病薬です。お値段も安い。

 血糖が、その量を調整するインスリンホルモンのはたらきを受けやすくなる効果があります。また、肝臓で糖分が作られるのをおさえ、筋肉や脂肪組織で糖を利用するのを促進し、腸管から糖を吸収するのをおさえるため血液中の糖分の量が減ります。特に、インスリンホルモンのはたらきが悪くなったり、分泌量が減少するなどの2型糖尿病に対して使用されます。また、血液中のコレステロールや中性脂肪の低減効果があり、体重の増加を助長しないので、肥満型の糖尿病患者によく処方されています。

 注意が必要な副作用に、乳酸アシドーシスがあります。現在は多くの国で販売中止のフェンフォルミンという成分で多く見られた副作用です。しかしこの系統の薬は、適切な医師の管理下で服用すると有用性が高いため再評価され販売しています。また、糖尿病薬全般に共通する、血糖値の下がりすぎによる低血糖症も起こることがありますが、糖尿病薬を服用している人には、薬局でブドウ糖を配布しているので、低血糖症の症状や対処法と合わせて入手しましょう。   ● 250mg(1錠) 10.2円   ● 有効成分 メトホルミン   ● ジェネリック

・ネルビス(三和化学研究所)

・メトホルミン塩酸塩「トーワ」(東和薬品)など  

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 久々にシリーズ再開します。およそ、交通事故外傷に関する代表的な薬は網羅してきたはずです。交通事故外傷から離れますが、新シリーズでは国民のほとんどが直面する生活習慣病の薬を整理したいと思います。

 整形外科で処方されることはない薬ですが、痛み止めの処方の際に、その飲み合わせに禁忌する薬を把握する必要があります。また、普段服用している薬によって、整形外科の治療内容に影響を及ぼすこともあります。つまり、生活習慣病の薬や、その病態の知識は知っておくべきと思うのです。

 まずは、交通事故外傷と糖尿病について、事前解説します。個々のお薬は明日から投稿します。おなじみ、「薬の教科書(宝島社さま)」からの引用になります。(薬価は2016年当時です)  

糖尿病と交通事故外傷

 高血圧、高脂血症、高血糖・・・すでに病院で治療をしていない軽度の方を含めると、40歳以上の方の5人中4人が健康診断でこれらの指摘を受けます。これら予備軍の民さんは、食事の管理や運動で改善を目指していくことになります。それでも改善が進まない方は、薬に頼らざるを得ません。交通事故でケガをした際の投薬においては、お薬手帳を示し、医師・薬剤師から十分に注意を払って処方されます。    骨折した方の場合、糖尿病の治療中でインスリン注射を打っている方は、緊急性がなければ、手術を避ける傾向です。高血糖は手術の危険要因になります。また、骨折の癒合も遅い傾向が指摘されています。経験上、糖尿病の方の外傷は、全般的に治りが遅いと実感しています。そして、自覚症状がしばらくでない糖尿病でも、手足のしびれ、だるさ・倦怠感などがあり、頚部の神経症状と重なることがあります。交通事故外傷の治療では、やっかいな既往症と思っています。    参照 👉 糖尿病は万病のもと? ①          糖尿病は万病のもと? ②    実は4年前、めちゃめちゃな食生活をしていた秋葉も高血糖に陥り、受診したことがありました。血糖値216mg、A1c9.9%、尿糖3+、完全な糖尿病の数値です。すぐさまメトグルコの服用となりました。この時、インスリン注射も経験しています。今までの生活を猛省し、食事の栄養バランスを徹底的に見直しました。幸い4カ月位ですべて正常値に戻り、空腹時血糖値を100未満、A1cは6.0未満として、現在もキープしています。

 実は、それ(改善)は珍しい事らしいのです。主治医の先生がこっそり教えてくれましたが、食事や運動など自己管理で改善する患者さんは20人に1人位、ほとんどが継続的に薬を処方、または再発を繰り返すそうです。元々の体質が要因である場合は仕方ないことですが、いかに生活習慣病にならないよう、自己管理を徹底することが難しいかを物語ります。20人中19人が治らずにずっと通ってくれる・・内科医は儲かっていいな、と思う次第です。     次回 ⇒ メトグルコ  

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 灯台下暗し、東京都中心部の整形外科はあまり馴染みがありません。事務所周辺の病院同行は少ないものです。本日はお隣の千代田区、麹町の整形外科へ同行でした。

 いつも通りの症状固定と後遺障害診断書の記載依頼で、とくに問題はありませんでした。ただ、長引く症状に悩まされている本件の被害者さま、その治療は続くことになります。

 診察を終え、ランチをご馳走になりました。定食屋さんでも大感激なのですが、なんと老舗のうなぎ秋本さんでした。善国寺坂に明治42年創業、ミシュランの★を持つ有名店です。間口は狭いのですが、いかにもの構えです。周辺は、半蔵門方面から徳川家の旗本が居を構えた一帯です。お客さんの層も、由緒ある家柄の方が多いのでしょうか。      梅雨明けの猛暑の中、贅沢なランチを堪能しました。K様、ありがとうございました。    

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 これは平素から感じることですが、交通事故被害者の対応においても高齢化対策が必要で、それが年々向上していると思います。具体的には、高齢者は事故に遭っても、一人で解決していくことに限界があります。一人では十分に出来ないことが多いのです。警察や病院はまだしも、相手保険会社との交渉には大変な難儀を強いられます。独居の高齢者や、ご家庭の事情でご家族の協力が得られない場合、誰かがフォローしなければなりません。

 受任した弁護士がある程度ケアしてくれることを期待しますが、多くの弁護士は契約上にうたわれた賠償交渉しかしません。しかし、交通事故の事務では、健保や労災など社会保険が絡んできます。各種、保険の手続き、病院への検査や診断書の依頼、諸々、自身で動かなければならないことがあります。そして、親切を期待したいところの相手保険会社との交渉です。高齢者向けの親身・親切な対応はあくまで”期待”です。たいていは事務的に進めてしまうと思います。

 やはり、弊所のように被害者に寄りそって進めていくパートナーが望まれます。これまでも、独居はもちろん、障害を追った方が交通事故被害に遭い、その特別な対応に追われてきました。当人はもちろん、遠方にお住いのご家族や医師や各役所、そして、受任した弁護士にも大変に感謝されました。    令和5年の統計では、日本の人口は1億2,435万人。65歳以上人口は3,623万人となり、総人口に占める割合(高齢化率)は29.1%となります。ざっくり3人に1人が65歳以上の社会です。私共の仕事が益々、期待されていくと思います。問題は困った人達に私共の存在が届かないことです。毎度の結論ですが、これが最大の課題と思っています。

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