それでは、無保険車傷害特約の支払い基準が、人身傷害特約のように「保険会社の基準が絶対!」とせず、裁判の判決・和解の額を認める余地があるのか、つまり元に戻ったのかを確認しましょう。(わかり易くするため、加筆、修正、省略を加えています)
 

無保険車傷害特約

第8条(損害額の決定)

(1)損害額は、被保険者が第2章(保険金を支払う場合)(1)のいずれかに該当した場合の、次の区分(①~③)ごとの、それぞれ普通保険約款別表3に定める損害額算定基準に従い算出した金額と自賠責保険等によって支払われる金額(注1)のいずれか高い金額の合計額とします。

① 傷害

・・治療が必要と認められる状態であること。

② 後遺障害

・・後遺障害が生じたこと。ただし、同一事故により被保険者が死亡した場合を除きます。

③ 死亡

・・死亡したこと。


(解説)まずは「自社基準でよろしく」と言っています。つまり普通保険約款別表3とは人身傷害特約に同じく、保険会社の支払い基準のことです。

 

(2)省略 (加重障害に関すること)
 

(3)(1)および(2)の定に関わらず、賠償義務者が負担すべき法律上の損害賠償責任の額を決定するにあたって、判決または裁判上の和解において(1)および(2)の規定により決定される損害額を超える損害額(注2)が認められた場合に限り、賠償義務者が負担すべき法律上の損害賠償責任の額を決定するにあたって認められた損害額(注2)をこの特約における損害額とします。ただし、その損害額(注2)が社会通念上妥当であると認められる場合に限ります。

(注1)自賠責保険が無い場合、政府の保障事業からの補償も対象 (省略)

(注2)訴訟費用、弁護士報酬、遅延利息、その他費用は損害額に含みませんので、差し引きます(省略)
 

(解説)相変わらず、持って回った言い回しですが、下線図はつまり、「裁判になったら(1)の自社基準ではなく、裁判基準で払います」とのことです。
 

 良かった。「心配グッバイ損保ジャパン」、信じていたよ。これで無保険車傷害特約の精神が蘇った。自動車任意保険(対人賠償)に加入している契約者が、自身が無保険車の被害に遭った場合は補償されない・・まったく不公平です。そこで自分の保険から補償される・・つまり公平の精神です。だからこそ、私は無保険車傷害特約を「対人賠償のカウンター」と呼んでいます。
 

 実は今回の約款改定でこれ以上に注目すべきことが起きています。それは人身傷害特約と搭乗者傷害保険の合体と支払い基準の整理です。ここで人身傷害特約が長年はらんできた矛盾、もはや約款の瑕疵とも言うべき支払い基準が修正されました。 これは明日から新シリーズで!!!
 

交通事故無料相談受付中!