ムチ打ち、外傷性頚部症候群の症状の多くに単に首の痛みだけではなく、上肢~手指にかけての放散痛(電気が走るようなしびれを伴った痛み)がみられます。何故でしょうか?それは首の神経が鎖骨の裏を通り、腕から手指にかけてつながっているからです。また上肢の拳上が不能となるようなケースもあります。これは首の左右の神経根の圧迫、神経孔の狭窄(きょうさく)、つまり首の頚椎と頚椎の間を通る神経がヘルニアや変形した骨の圧迫を受けたり、神経を通る隙間自体が狭くなるために起こります。稀に脊髄自体に頚椎やヘルニアの圧迫がある正中型神経圧迫でも発症するケースがあります。ひどい例ですと肩が上がらなくなった被害者(脊髄前角障害)も経験しています。
 腕の拳上不能の原因は肩腱板や上腕筋の損傷か?頚部神経症状か?…医師の診断力が試されるところです。
  

5、腕の支配神経

腕神経群

 前述のとおり、頚部の神経節を発し、鎖骨の裏側を通り抜け腕に達します。ちなみに胸郭出口症候群ではこの鎖骨裏の神経群が圧迫を受けて症状を発します。

 
A.腋窩神経(えきかしんけい)

 腕神経叢から出る上腕部に走行する末梢神経で、上肢の背側を走行し、上腕部で停止すします。主な神経支配筋肉は三角筋、小円筋で、上腕の伸展運動を司っています。

 

B.筋皮神経(きんぴしんけい)

 腕神経叢から出る上腕部、前腕部に走行する末梢神経で、上肢の屈側を走行、上腕部で停止します。主な神経支配筋肉は上腕二頭筋で、上腕と前腕の屈曲運動を司っています。外側前腕皮神経に分枝します。

 

C.橈骨神経(とうこつしんけい)

 腕神経叢に由来する尺骨神経、正中神経とならぶやや径の大きな神経で、上腕部において、上腕部内側橈骨神経溝、前腕部においては橈骨に沿って外側を走行します。後上腕皮神経、下外側上腕皮神経、後前腕皮神経、後骨間神経、背側指神経に分枝します。

 

D.正中神経(せいちゅうしんけい)

 腕神経叢に由来する上肢腹側のおよそ真ん中を走行する神経です。前骨間神経、総掌側指神経、固有掌側指神経に分枝します。

 

E.尺骨神経(しゃっこつしんけい)
腕神経叢に由来する尺骨に沿って内側を走行します。背側指神経、総掌側指神経、固有掌側指神経に分枝します。
C~Eの神経支配筋肉は指の運動を司る筋肉群です。細かく分類するより、下図で把握する方が早いと思います。
        
ああもう時間です、明日に続く・・・

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