シリーズの締めくくりは、重傷案件ではなく「むち打ち」にします。

 何度も口を酸っぱくして説明していますが、打撲捻挫での後遺障害認定は、骨折等と違い、本人が痛いと言っているだけの”証拠なき認定”を目指すものです。症状を信じてもらうために、様々な要素がありますが、その代表が「症状の一貫性」です。

 事故後は通院せずに途中から通いだした、途中1ヶ月間仕事が忙しく通えなかった、月に2回薬をもらいに診察だけ受けた、接骨院・整骨院の施術が中心で病院に通っていない・・・これらはすべて、「大したことない」と判断されます。

 本件も、症状固定前に通院をやめてしまいました。ここで等級認定上、黄色信号が点滅しているのに本人は気付きません。受任後なんとか取り繕い、認定に漕ぎ着けました。症状があるのに認定を受ける人と非該当となる人、通院の継続如何で運命が分かれてしまうのです。これは2~30万円の損失では済まされません。最終的に弁護士介入の結果、主婦でも150万円失うことになるのです。早めの相談をお待ちしております。

取り繕いにも限界があります。早めのご相談を!
 

併合14級:頚椎・腰椎捻挫(40代女性・山梨県)

【事案】

自動車運転中、センターラインオーバーの自動車に正面衝突される。頚部痛や頭痛等、強烈な神経症状に悩まされる。

【問題点】

相談を受けた時点でちょうど6ヶ月経過していたが、通院は5ヶ月半しかしておらず、6ヶ月目には一度も通院していなかった。

【立証ポイント】

すぐに病院同行して、後遺障害診断を実施してもらうことになった。通院回数は90回と申し分ない為、病院の窓口と医師に事情を説明し、症状固定日は遡らずに後遺障害診断日としてもらった。後遺障害診断書上では、きっちり半年間通院したことになった。調査事務所から最終月の通院について問合せがあったが、なんとか併合14級が認定された。

因みに、今回も腰部のMRIは撮影せず、自覚症状に”痛み”の記載のみで14級が認定されている。毎度の「ついで認定」か。