先週の甲府足止めの教訓から本日の長野県病院同行に備え、前日から台風上陸前に現地入りしました。
佐久に到着した時は小雨、夜には土砂降りに。しかし翌朝は台風一過、無事に宿から病院まで歩いていきました。上手く台風をやり過ごしました。
宿泊した宿は創業150年(明治元年)、鯉料理で有名な清集館でした。
今朝は新幹線で宇都宮、先ほど帰宅。ここ数日の医師面談から・・
事前に「怖い先生」「厳しい先生」と聞いていました。しかし、毎年200回以上、医師面談をしていれば、どんな先生であろうと今更びっくりはしません。本件も実際にお会いして、お話をした結果、すんなり診断書の記載を了解していただけました。修正・追記も了解いただけました。特に難しい先生とは感じませんでした。
やり取りはわずか3~5分です。医師は多忙で患者の診断に分刻みですから、だらだら話をすることを嫌います。理路整然と要望を伝え、無駄を極力排した折衝としなければなりません。医師も人間、色々なパーソナリティーがあって当然です。私達、メディカルコーディネーターの「コーディネーター」とは調整役という意味です。あらゆる相手・条件・場面でも調整し、まとめ上げるのがプロの仕事です(たまに失敗もありますが)。
中には上手く医師と折衝して診断書を記載依頼できる患者さんもいるでしょう。しかし、現実は患者さんが医師と上手に話をまとめることは難しく、特に口下手な患者さん、遠慮がちな患者さん、気の短い患者さん、いずれも上手く交渉ができません。多くは、医師のとの相性で運命が左右されてしまうものです。結果として良い診断書が仕上がりません。やはり、少なからず専門家の手助けが必要です。交通事故賠償の世界では、メディカルコーディネーターは潜在的に望まれている、隠れた仕事と思います。人知れず頑張らねばなりません。
診断書の記載依頼、これは書類のやり取りだけでは埒が明きません。医師にしっかり説明・申告しなければ、不正確で内容の乏しいものとなります。それで等級を取りこぼしては泣くに泣けません。医師面談が決め手となることが多いのです。
今日は朝から年金事務所で障害年金の申請書記載について相談、午後からは青色申告会で帳簿記載の実習でした。
税金関係は税理士に依頼すべきで本業に専念すべきと思います。帳簿も経理に一任すれば楽でしょう。しかし、仕事柄、休業損害や税金の質問をいただくことがあります。やはり「帳簿、税金は専門外です」などとは言いたくありません。知識の隙はない方がよいです。
常日頃、交通事故の知識は法律、保険、医療の三本柱を挙げていますが、保険一つを取っても自賠責保険、任意保険、健康保険(国保、社保)、労災、障害年金、生保、共済、障害者手帳・・実にたくさんの項目があります。交通事故相談を受ける身としてはそれらに対し横断的な知識が求められます。それぞれの専門家はいますが、すべてを横断的に調整できる知識量をもった者は非常に少ないと感じます。
そのような事から合理性を顧みず、記帳や申告など自分でできる程度にはしておきたいのです。
今週はすでに都内豊島区、茨城県霞ヶ浦、埼玉県行田市に行ってきました。明日から神奈川県藤沢市、埼玉県杉戸町の病院同行が控えています。最近は陽気も涼しくなり、体力の消耗も少なくなってきました。
病院同行がかさむと、事務所で文章作成する時間を確保するのが大変です。自賠責保険申請業務は書面作成が中心かもしれません。しかし医師の診断書の記載内容と検査データで勝負が決まります。医療の現場でしっかり医証を整えれば、不当な等級認定や異議申立の苦労など起きません。ある意味、審査側である調査事務所のためにもなる作業です。
やはり現場主義は譲れないポリシーです。事務所で座っていて等級など取れないと思っています。
すでに審査中の案件ですが、未提出画像の追加提出を調査事務所からリクエストされることがあります。当然ですが、全画像を完璧に提出しなかった当方に落ち度があります。
画像検査の記録を見落としてしまったのか?それとも病院側がCDに焼きもらしたのか?多くは些細なミスです。もっとも困るのは病院に問い合わせたところ・・・「その画像は存在しません」です。大病院の場合、文章課や開示記録係といった窓口で問い合わせます。しかし画像が無いと回答された場合、自賠責調査事務所にそのように回答するしかなくなります。しかし画像検査の記録が残っている場合、調査事務所も引きません。つまり板挟みの状態に陥るのです。
めったにあることではありませんが、事前認定を進める保険会社の担当者や被害者請求手続きをする私のような業者は画像の取集で苦労しています。最近はCD-ROMが中心なので、焼きもらしが画像不足の主な原因です。しかし数年経過したフィルムの場合は画像倉庫に保存されますので、病院の担当者さんに一苦労をかけてしまいます。そして医師法上の保存期間は5年です。
医証は時間が経てば経つほど散逸しがちです。それは障害の立証を科せられた被害者側に不利に働きます。書類・画像の確保の意味からも、事故の解決は早めに進めるべきです。
毎度のことですが早めの相談で早めの申請、そして異議申し立てをすることがないよう、初回で完璧に書類を揃え、万全の申請をしなければなりません。
残暑の中、たまに涼しい夜もあり、寝心地がよかったりしますね。
今週も栃木、埼玉を中心に病院同行が続きます。ようやく事務所の補助者も案件をもって徐々に病院同行をしています。あと2人位育てないとキツいです。
さて、本日は宇都宮駅まで新幹線、駅を降りてレンタカーで2件の病院を回りました。電車+レンタカーは昨年、甲府で威力を発揮したパターンです。2日間で6件の病院が最高記録です。 合理的に病院同行を進めるには交通手段を臨機応変に使用します。電車、バスのみならず電車が事故で止まれば水上バス(船)、モノレールも利用します。このへんのセンスは営業上がりである自身のストロングポイントかもしれません。
思い起こせば保険営業時代は効率度外視ですが、抜群の活動量を誇っていました。体力に任せ、脳ミソ筋肉で仕事をしていたように思います。しかし効率化・合理化はその経験があってこその工夫と思います。無駄な事ばかりしてきましたが、経験・データという意味ではちょっぴり役に立っているのかもしれません。
最近はバスをよく利用します。都内のバス網を使いこなすには頭を使います。
8月14日(木)
7月は6か所の相談会に参加し、それでも病院同行は15軒。さらに8月に入って2日間の研修講師は堪えた。今日はいよいよ疲労がどっと押し寄せて何も手に着きません。PCの画面や書類の文字もぼやけています。珍しく食欲もありません。無気力でぼーっとしています。夏バテか?こういう時はさっさと寝ます。

8月15日(金)
昨日は食事をろくにとらずにぐっすり寝たおかげで、朝から恐ろしいまでの食欲と元気です。今日から補助者も休みから復帰で事務所もフル回転。
まず朝から千葉県へ病院同行、嗅覚・味覚障害の検査の為に紹介状を依頼しました。午後、事務所に戻り、溜まった事務をせっせと21時過ぎまで続ける。長らく止まっていた案件の処理が進み、ちょっとスッキリ、小躍りです。
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ツイッター風に1週間をつぶやきます (休み中の不規則日程の便宜上、まとめて8/8付けでUPしました。)
8月11日(月)
栃木県宇都宮へ病院同行。本件は入通院の病院が14か所!です。そして最大の問題は障害が最初の病院で否定されています。さらに相手保険会社は3か月で治療費打切り、つづく自社(人身傷害)も1年で打切り、そのままズルズル放置・・このヘビィな案件の立証作業がスタートしました。数か所の病院へ同行、何度も医師面談を繰り返し、断片的な医証を一つに紡ぐ作業となります。
「このような案件は私でなければ解決できない!」・・とまぁ自惚れを超えた強烈な自負が必要なのです。
8月12日(火)
朝から電話が鳴りっぱなし!事務所補助者は夏休み! それでも意外と仕事が進みました。早めに切り上げて夜はゆっくりです。依頼者様に頂いたワインを空けました。
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8月13日(水)
今日は埼玉県川越市に病院同行でした。お盆休みのおかげか、ようやく面談が叶った主治医に追加検査を依頼しました。もうすでに被害者請求書類を提出していますが、おそらく追加でくるであろう画像検査を先回りして実施。どこまで想定しているんだよぉ!!
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「ありのままの」症状を正しい後遺障害等級に導く。そのような仕事を主眼としている同業の先生方も多いと思います。これは簡単なようで難しいテーマです。ケガの痛み、苦しみとは、究極的には被害者本人しかわかりません。また、本人すら気づかない障害もあるのです。他覚的には専門家である医師が診断をしますが、これも絶対とは言えません。誤診は除くとしても、医師も検査データ、もしくは経験から推測しているに過ぎないはずです。対して保険金や賠償金を支払う保険会社ですが、できるだけ支払いを減らせる情報を中心に障害を決定します。後遺障害を審査する自賠責調査事務所も限られた情報から判断するしかありません。
100%正確な「ありのまま」の障害など神様にしかわからないのではないでしょうか。
事実を認定するのはあくまで審査側、判断の材料を集めるのは被害者です。では、被害者から委任された業者は、単に事実を証明するために書類を集めているのでしょうか?
この仕事、先にしかるべき等級を思い描くことがあります。その想定した等級に足りる情報を集めることはある意味、想像力に付託する作業になります。事実(ノンフィクション)を明らかにする作業に想像(フィクション)の余地がある?・・障害を恣意的に事実よりも重く主張するのか?と誤解を受けそうですが、違います。被害者の苦しみや実情に近づけるために、立証作業にある程度の想定・イメージを持つプロセスが必要と考えているのです。検査結果・診断結果などのデータはイメージを肉付けするものです。先に目標等級あり、もしくは隠れた障害を予想して検査をしてみる・・・このような良い意味での創造性も必要ではないかと思うのです。これは相当に経験を積んだ者にしか解らない境地です。
「ありのままの~」と言っているのは、ある種の「逃げ」かもしれません。
先日、かつての教え子であるメディカルコーディネーター(MC)から質問を受けました。「高次脳機能障害の依頼者を7級にしたいのですが・・十分な医証が得られなくて困っています」・・このような悩みをもつようになったのだなぁとその成長に感慨を持ちました。このMCも入口に立ったようです。
この3連休の相談会、たくさんの被害者さんがみえられました。所感を書ききれない位、様々な相談がありました。今月の相談会は残り2回、8月は相談会がありませんので予約をお急ぎ下さい!
弁護士・行政書士・交通事故110番 さいたま大宮合同交通事故無料相談会のお知らせ
日時
7/26 土曜日 午前10:00~午後17:00まで会場
KDX大宮ビル6階 会議室 〒330-0802 さいたま市大宮区宮町1-38-1続きを読む »
日程表の通り交通事故被害者との面談は出張相談会が多く、また継続的な打合せは病院が中心です。事務所に来所いただいての面談・相談は少ないのが当事務所の特徴です。しかし本日は札幌からの相談者が見えました。飛行機での来所で恐縮しきりです。地元の弁護士、行政書士に相談したようですが、納得できる解決方法が聞けなかったようです。
やはり、本当に頼れる専門家はまだまだ少ない・・・ネットでは専門家を標榜している先生が溢れかえっています。しかしこの分野、情報量、精度、わかり易さでは未だに「交通事故110番」が抜きんでた存在で、全国の弁護士、行政書士、保険会社社員までもが110番を頼っています(皆、公言しないですが、出版本を購入、webページもひそかに閲覧、大なり小なり参考にしているようです)。私もそうですが、110番の研修・指導を受けた弁護士、行政書士は100人を超えると思います。それに及ばずとも、ネットを見渡せば有象無象の専門家が110番をパクって、いえ、参考にしています。また、保険会社出資の調査会社や地方の柔道整復師会のテキストで110番のコンテンツ、イラストが無断使用されています。このように正式な機関までが違法に利用している呆れた状況です。
・・・確かに交通事故外傷の分野は奥が深く、学習できる場も少ない。そして実戦を積まねば身につかないものです。本来、保険会社がもっと情報をオープンにすべきなのですが、その情報を悪用するであろう詐病者が多いことから、保険会社の姿勢は頑なです。
このような環境で交通事故被害者が納得できる方策を持った専門家に巡り合うのは、運・偶然と言うか「縁」が必要なのかもしれません。私の夢は、安心して任せることができる人材を全国各地に広げることです。苦労して私が地方の病院へ行くこともなく、またわざわざ来ていただくこともない・・・各地の先生方にもっと奮起していただきたいものです。実力のある弁護士、好取組みをしている行政書士は少ないながら存在しているはずです。そして志ある損保代理店、損保マンもどんどん手を挙げて頂きたい。定期的に実施している研修会はもちろん、いつでも門戸は開けているのですよ。
前日から長野入りしました。雨に降られず、かといって日差しも柔らか、ホテルでは冷房をかけずに窓を開けて涼しい風を招き入れました。
さて、今回は11名と少なかったですが、死亡案件が2件ありました。これは私の出る幕はなく、弁護士マターです。亡くなった被害者のご家族を励ます言葉を添えました。
その他、脊椎圧迫骨折、下肢の骨折が3件、高次脳機能障害の疑いが1件で、それ以外は頚椎、腰椎、膝関節捻挫でした。これら捻挫の多くはMRI検査が未実施でした。受傷から2~3か月経っても痛みが軽減しないものはそれなりに検査が必要です。多くの個人開業医にはMRI、CTの設備がありません。気の利いた医師ならば、他院で検査をするよう指導、紹介状を書いていただけますが、それは良い医師に恵まれたケースです。やはり、自身の体に異常を感じたら、進んで医師に検査、もしくは紹介状の依頼をするべきです。今回の説明会でも必要な画像検査を行うようアドバイスすることが頻発しました。 後遺障害の等級審査からも、受傷からあまりにも時間の経った検査結果、追加された診断名では事故との関係を疑われ、大変不利です。
手遅れになる前に手を打つ、、、早期の相談を奨励しています。