MRI(magnetic resonance imaging)とは、体に強力な磁気を通し、体の水分の濃淡から磁気共鳴の差が生じ、それを画像にする技術です。詳しく解説するとより難解になってしまいますので、あとは専門書に譲ります。

 さてMRIにも様々な撮影法があります。病態の解明について、同一か所にそのいくつかの撮影法、描出法にて解析します。交通事故被害者や立証側が知っておきべき撮影法について解説します。
 まずは基本の2種。ほとんどの場合、このT1とT2はセットで検査されます。簡単に言いますと病変部を示す部分がそれぞれ黒と白となり、コントラストが逆になります。

(1)T1強調画像:T1 weighted Image(T1WI)

 T1では水は黒く低信号で描出され(脳室は黒色)、CTとよく似た画像を呈し、大脳皮質と白質などの解剖学的な構造が捉えやすいという特徴があります。

(2)T2強調画像:T2 weighted image(T2WI)

 T2では水は白く高信号で描出され(脳室は白色)、多くの病巣が高信号で描出されるため、病変の抽出に有用とされている。以下T1とT2の画像上の特徴を整理します。

 
 T2(左)とT1(右)左の表と見比べてください。
             
       

 引用文献:七條文雄 先生「CT/MRIの読み方」