すみません、今日の日誌をサボります。
やってきました港町!!ややテンション高し。
明日は相談会、明後日は銀座で引っ越し作業です。月曜日には事務所に戻ります。
今週は業務をしながらの引っ越しで忙殺されています。おそらく1か月は落ち着かない日が続くと思います。
本日は千葉の弁護士事務所で弁護士、被害者さんと打ち合わせです。業務提携をしてまだ1年も経っていないですが、こちらの弁護士先生との呼吸もぴったりで、どんどん被害者救済業務が進んでおります。当然ですが交通事故の解決には代理権をもった弁護士の活躍が不可欠です。そして「等級認定」といった最初の山場を乗り越えるために、私達、行政書士や社労士、メディカルコーディネーターの協力を加えることで完璧かつ早期の解決を図ることができます。手前味噌ですが、この「交通事故完全解決チーム」が機能し、本当にうまくいっています。いわゆる顧客満足度も高いと感じています。
これは巷に多くの反面教師が存在するからかもしれません・・・
弁護士に相談したけれど・・・「等級が取れてから来てください」と言われて初期対応をしてもらえなかったり、また対応はするけれど、医療知識がないため、おざなりな回答でお茶を濁す先生も多いようです。これは弁護士事務所を数軒回り、それなりに目の肥えた?被害者さん達の感想です。
また肝心の交渉力はどうでしょう?テレビドラマで活躍する弁護士は法廷で丁々発止の交渉をしています。しかし実際の訴訟は和解前提のシャンシャン会議が多く、たった一度も「判決」まで争った事のない弁護士の方が多いのです。不慣れな先生は完全に保険会社に足元を見られています。今度データを調べ、数字で明らかにしたいと思います。
ではネットで頻繁に宣伝を行っている行政書士先生はどうでしょう?後遺障害の立証に力を入れ、素晴らしい実績をお持ちの先生も存在する一方、多くは等級認定後の賠償交渉に関わり、その分の報酬を見込んでいる先生が大多数です。法律で行政書士は賠償交渉に関われません。しかし賠償交渉を抜きに解決を図る交通事故を想像できますか?もちろん、多くを望まず保険会社の提示に納得して解決する事もありです。物損のみの事故、軽微なケガの事故などは、解決にかかる時間や費用とのバランスから、多くの場合、保険会社との直接示談で解決をする方がよいと思います。しかし後遺障害を残すようなケガの場合、代理交渉ができない行政書士に賠償交渉での活躍の場は無いはずです。または実効性に疑いのあるところです。
今だに「書類作成しただけですよ~」と脱法解釈を弄してコソコソ賠償交渉に介入している先生も多く、そのような先生と同一視されて迷惑な時があります。今後法律的にも厳しい取り締まり、監視が予想されます。
交通事故の相談をするとき、入り口が弁護士でも行政書士でも、はたまた無資格者あっても、有益な解決メソッドを提示してもらえるなら資格など関係ありません。解決の過程で、弁護士や行政書士、医療専門者等、有能な専門家の連携を確保できていればいいだけの事です。そのような意味で、私たちの推進している相談会は多分野の専門家を擁している点、これを訴えていきたいと思います。
被害者の皆さん!刻々と保険会社の治療費打ち切りが迫っています。相談会巡りをしてる暇はないですよ!
週末から横浜の相談会です。久々の大荷物で今から準備です。したがってまたしても・・・
昨日の勉強会は元銀行マンのT先生が講師です。タイトルは「不動産価格(経済)復活の条件」です。 土地資産評価の種類や方法など実践的な内容ですが、時折挿入される政治、経済、その歴史等、壮大なる横道脇道が満載でした。 経済史と最近の増税論や政局の混乱を照らし合わせると、単に政治が悪い、企業が悪い、など特定の原因があるわけではなく、経済の一大転換期に対し、誰にも修正ができない状態なのかな、と思えてしまいます。
座して安泰が得られる時代ではないようです。転換期にどうリアクションするか?これは身近なテーマでもあります。
本日同行した治療先の医師のことです。
被害者さんのケガは以下の通り・・・
手首・・・橈骨(遠位端)、尺骨(骨幹部、開放骨折)の骨折
足首・・・脛骨(遠位端)、腓骨(骨幹部、粉砕骨折)の骨折
これだけ重度の骨折となると、治療も長期間となり、後遺障害を残すことは必至です。ドクターはあらゆる治療手段を講じて回復に努めます。
一方、立証を生業とする者にとって、これからどのような後遺障害が想定されて、何を指示をすべきでしょうか?上記の骨折の部位、形態から推察できる障害と必要な検査について、弁護士先生、行政書士先生も一緒に考えて下さい。
私たち立証側の立場としては、今のうちにすべての後遺障害が見込まれる所見を洗い出し、治療と並行して随時検査をお願いしたいところです。しかし医師はあくまで「治すため」の検査しかしません。「(障害の原因としての)証拠を残すための検査」とは相容れない事もあります。今後、恐縮しながらもいくつか検査のお願いをしていかなくてはなりません。しかし昨日のドクターは、以下のような説明、指示をしました。
① 「手指に弱冠のしびれが残っていますので神経の状態を確認しましょう。これから神経伝達速度検査をします。検査結果によっては神経の回復する治療も加えていきます。」
② 「足首は脛骨、腓骨の骨折があるので、両方の骨の間隔が開いてしまうこと、距骨が曲がってしまうこと、周辺の靭帯や軟骨の損傷も心配です。来週MRIも撮ってみましょう。」
③ 「それらの検査の結果、手術か保存療法か選択をしましょう」 ★神経麻痺を確認するための神経伝達速度検査
橈骨神経麻痺、正中神経麻痺、尺骨神経麻痺等・・・実際に患者さんは親指~中指の痺れ、感覚異常を訴えています。手指の神経麻痺は別系列での障害等級追加、もしくは可動域制限の根拠になります。
★ 靭償いの為の賠償保険(対人賠償保険・無保険車傷害特約)
・・・裁判となったら判決された賠償額を払います。
契約する際、定額補償を約束した傷害保険(人身傷害特約)
・・・契約時に定められた金額、基準にて支払います。
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再開します。
傷害保険として自社基準で支払いたい「人身傷害保険」。各社約款の修正、その前に運用基準の明示に入りだしました。
A、後遺障害を伴わないケガについてはこちらを優先適用します。 人身傷害の支払基準は約款にほぼ明示されています。各社対人賠償の基準に準じていますが、その対人賠償と同じく、後遺障害を負った被害者に対する逸失利益の計算などは約款上、「被害者の障害の部位・程度、年齢、職業、現実収入等を勘案して決定します」としています。したがって担当者がそれらを考慮して決定するのです。この決定に関わる細かなルールを運用基準(影の支払基準)としています。私も会社のサービスセンター(保険金支払い係)研修の際、この「運用基準を見せて」とお願いしましたが、「これは社員でも担当以外は見せられない」と拒否されました。これは保険の自由化後の現在でもマル秘ファイルであることは変わりません。 対人賠償や人身傷害の積算(損害額の計算)の際、この運用基準は用いられます。逸失利益だけではなく、慰謝料や休業損害、その他多肢にわたるはずです。支払保険金の削減が至上命題である担当者にとって、この運用基準の中で保険会社有利に計算することで支払額の抑制が容易に可能となります。
さらに無保険車による受傷で自分の任意保険に請求する際、「後遺障害を伴わないケガについては人身傷害保険で」とのルールが運用基準に存在し、それを証券、パンフレット上にも明示したと推察できます。無保険車傷害特約を請求する際、各社口をそろえて「人身傷害保険で支払います」と回答し、「人身傷害が優先です!」との社内ルール(運用基準か?)を押し出してくることからそう思うのです。一方、契約者が請求したい特約を自ら選べないのはおかしな印象を受けます。
もっとも後遺障害を伴わないケガの場合、3000万円を超えるような損害はほとんどありえません。実際の運用上、的を得たルールです。しかし、無保険車の相手に対し、後遺障害が残らないケガでも裁判をする場合もありえます。判決された賠償額について、相手の支払い能力がないため、自分の任意保険会社に請求するとします、その場合「後遺障害がないのでAのルールを適用します。したがって任意保険会社の基準で支払います」となり、裁判の判決額は払えない事になります。
これでは困ります。やはり両保険が併存して契約されている限り、永遠にこの問題が付きまといます。
そして、先進的に約款改定を行う東京海上、損保ジャパンは、思い切った修正をしたのです。
つづく
都内相談会を後にし、西へ。昨年から相談を受けている被害者の検査結果を確認するために、岐阜県内の病院に同行しました。
初めてお会いしたドクターですが、お名前はもちろん、その先生が書いた診断書を何度も目にしています。こちらは勝手に「馴染みの先生」と思い込んでいます。まるで文通相手と会うようです。
検査結果の説明は専門用語をかみ砕きながら非常に解りやすく丁寧、そして優しさに満ちたものでした。診断書からのイメージ通りです。30分程度の時間でしたが非常に勉強になったことはもちろん、先生のお人柄に触れ、交通費と時間をかけてまで面談して良かったと思いました。
また、この病院は最先端の画像解析システム等、医療器機の導入に力を入れており、地方の病院の底力を感じました。3.0テスラのMRI導入も早くから行い、何と言ってもその解析システムが私たち医療立証に携わる者にとって出色なのです。 詳しいことは高次脳機能障害の画像所見について触れた過去の記事を参照して下さい。高次脳機能障害の立証 13 <新認定システム> 4
MRIテンソールイメージなどの画像所見は臨床の段階において有用とされています。しかし未だ自賠責、労災の認定基準では参考程度の位置づけです。この解析システムがより全国の病院に流布することが熱望されます。
さて、出張恒例の寄り道ですが、これは明日UPします。
今日から数日は日付通りに日誌を書いていません。月曜から出張で昨日夜戻りました。遡って日誌を埋めていきますね。
2日連続の首都圏会議恒例のレポートですが、2日間30人を超える相談者の事後対応にてんてこ舞いです。印象に残ったことを少しばかり・・・
1、罪作りな医師 単なるムチウチで、「脊髄損傷」。これをよく目にします。ムチウチでも神経症状を伴い、バレリュー症候群の状態に陥ると、被害者さんは結構きつい自覚症状を訴えます。そのとき医師の診断力が運命を左右します。適切な緩和措置をとればいいのですが、「様子を見ましょう」と的確な治療ができない。反対に「脊髄損傷」等、重症の判断をする場合があります。この軽薄に診断した傷病名が患者の頭を支配し、精神的に重症化します。ここから病院デパートが始まります。検査であっちこっちの病院へ行きますが結局、確定的な所見は出ません。これで医師に嫌がられる、さらに保険会社に疑われる、会社からも信用をなくす・・・迷える被害者の出来上がり、事故解決は泥沼化となります。 脊髄損傷は歩けないほどの重症です。それなのに「軽度損傷の疑い」程度の診断は珍しくありません。その結果、あらぬ方向へ交通事故が迷走する。困ったものです。
2、罪作りな弁護士
某弁護士に依頼し、「12級が取れる!」と言われたケース。これも頻繁に目にします。何を根拠に12級を想定したのか・・・自賠責の認定基準をよく知らず、労災の認定基準のみを頼りに判断しているようですが、「甘い」読みは被害者を迷わせるだけです。この弁護士先生は画像も見ず、医師にも面談せず、診断書の記載内容だけで判断し、動き出しました。しかし勝手に12級を想定して医師に診断書の追記をお願いしましたが、医師の反対意見に対し何も言えません。そして12級の掛け声はトーンダウンする・・・心意気はわかりますが、経験不足だなぁと思います。交通事故外傷に対し、常に謙虚に、また正確に被害者を観察する目を持たねばなりません。私たちも「14級か12級か」について毎回丁寧に検証をしますが、初回の面談である程度わかります。経験こそすべてなのです。
3、弁護士の寄り添い方
弁護士と一緒に仕事をしていて常に気を付けていることがあります。それは弁護士が事件を受任し、「私が〇〇さんの代理人です!」と事故相手の保険会社に通知するタイミングです。 被害者と保険会社で話し合いが上手くいかず、諸々の問題が生じてきた場合、代理人弁護士は頼れる味方です。しかし、信頼関係までとは言えないまでも、保険会社担当者と被害者間の関係が良好で、何も問題が起きていないケースもあります。ここで「代理人通知」を送れば、保険会社担当者もびっくり、一気に関係は険悪、戦闘モードに突入です。 いずれ厳しい賠償交渉を弁護士にお願いするとしても、それまでは保険会社とは良好な関係を保つべきと思います。保険会社は加害者=敵でありません。事故直後、治療費や休業損害など急場の補償をしてくれるありがたい存在です。保険会社との関係を風通し良く順調に進めて行くために、当然に弁護士が間に入ることが有効となります。しかし場合によっては陰となり、アドバイスを通じて被害者を誘導していくことが適切なケースもあります。事件によってどちらのやり方でいくか?どのタイミングで間に入るか?この判断が代理人弁護士に求められます。 交通事故に不慣れな熱血弁護士や杓子定規に業務を行う弁護士はこの判断を間違えます。受任後タイミングを計らず、保険会社に代理人通知を行って事故解決の流れを壊します。
保険会社との関係・・・人の機微を知ること、これも事故解決に必須のマインドです。
交通事故の相談は法理論や知識だけでは埋まりません。このような人の機微に関することも皆で知恵を出し合います。「3人寄れば文殊の知恵」ですね。
相談会に参加された弁護士、行政書士、その他スタッフの皆様、お疲れ様でした。
都内に3連泊後、その足で岐阜へ向かいました。明日報告します。
昨日は日米・交通事故賠償の土壌の違いを挿入しました。アメリカでは保険会社の独自基準より、代理人弁護士による裁判基準が幅を利かせているのです。州によっても差がありますが、被害者が直接、保険会社と示談し、保険会社の基準額で解決することは一般的ではないのです。対して日本は某損保会社の数字を見ると84%が保険会社対被害者、もしくは保険会社対保険会社の示談で解決しています。
84%・・・つまりこの国の交通事故賠償はほとんどが保険会社主導なのです。裁判や弁護士の交渉なんて、めったなことでは起きない少数例と言えます。かと言って、アメリカの「訴訟社会」を礼賛しているわけではありません。なんでもかんでも紛争を拡大し、賠償金を吊り上げ、自らの収入UPを考えている弁護士が多いアメリカはぞっとします。しかし日本の極端な「保険会社主導社会」が健全なのでしょうか。
「保険会社主導社会」、これをどう判断するか?
保険会社=「紛争の拡大・高騰化を防ぎ、社会秩序の安定に寄与している」
被害者=「保険会社の囲い込みに蹂躙されている」
この立場を違えた評価はどちらが真実なのか、それとも陰陽、2重の側面なのか・・・
保険会社にとって自社基準で支払う事が当たり前であると同時に、裁判規準などとんでもない話なのです。弁護士を介さず、自社の対人賠償の担当者で示談をしたい、無保険車障害特約は使わずに人身傷害保険で支払いたい、このように自社基準での「囲い込み」が至上命題となります。
無保険車傷害特約シリーズ、ついに核心に近づいてきました。
つまり無保険車傷害特約と人身傷害保険はその出自(誕生の経緯)と併存(途中から人身傷害保険が輸入され、1つの保険に2つとも含まれた)から、日本の賠償基準がダブルスタンダード(裁判基準と保険会社基準)で、その両者の乖離が極端(支払い保険金が何倍も違ってしまう)であることを大々的に示してしまったのです。そして何より、どちらに請求するかによって支払い基準の差でたいへんな損得が生じてしまう!
これに気づいた保険会社は約款の修正に入りだしました。
いよいよ自動車保険最大のタブー、多くの論点に紆余曲折しつつも収束に向かいだします。 つづく
アメリカの自動車保険事情を簡単に言いますと、訴訟社会であるが故、賠償保険が絶対的に必要です。そして無保険車が多く、ぶつけてきた相手が十分な保険に加入している、もしくはしっかり補償をしてくれるなど、まったく期待していません。移民も多い多国籍国家なので、日本と違い他人への信頼度が低いと言えます。したがって自身の補償保険も必須です。
加入率ですが、都市部では70~80%、一方地方は加入率も当然低く、30%を切る州もあります。これは州によって最低保険の加入額や関係する法律に違いがあることが一因です。
<一般的な内容>
■ Liability Coverage(≒自賠責保険)
日本のように自賠責保険加入が車検の絶対条件としていません。それに代わる制度として自動車の登録・更新制度があります。更新料(Renewal Fees) の支払いとともに、スモッグチェック証明書(Smog Certification)、自動車損害賠償責任保険(Liability Insurance) に加入していることを証明するもの(evidence)を提出しなければなりません。多くの州で2年更新です。
この強制保険には最低補償額が設定されており、それに満たない運転者には罰則で対処しています。カリフォルニア州では対人は、事故1件、1人の死傷に対し15,000ドル。2人以上に対して30,000ドル。対物として5,000ドルです。
■ Bodily Injury Liability (対人賠償)
自動車事故により他人を死傷させた場合に、医療費や休業補償をするものです。相手が死亡する、後遺障害を負った場合、十分な額が必要です。
保険シリーズは堅い話が続くので疲れますね。今日は少し休みましょう。
「人身傷害は自動車保険自由化の目玉商品としてアメリカからやってきました」。話の節々にアメリカがでてきますが、そもそも日本の自動車保険の内容について多くが、自動車社会を先行するアメリカの保険制度の流用です。ここでアメリカの保険を語りだすと脱線して元に戻らなくなる危険があります。これはテーマを変えて別の機会にしたいと思います。
私も保険会社に入社した頃、アメリカの保険制度を少々勉強しました。そして会社のお金で短期ですがアメリカ研修の経験があります。ニューヨーク、ナッシュビル、ロサンゼルスの3都市滞在でした。 ロスでは比較的日本の代理店制度に近い(正確に言いますと日本が真似たのですが)、ステートファーム社の代理店を訪問しました。ここでは数年後に来る金融ビックバンと保険の自由化について、アメリカ、ドイツを例にとり、話を聞いてきました。人身傷害保険を知ったのはこの頃です。
続きます。
先週「(無保険車傷害特約の)裁判基準」か「(人身傷害保険の)保険会社基準」と書きましたが、これは正確ではありません。約款上、無保険車傷害特約も人身傷害保険もそれぞれに保険会社の支払い基準が記載されています。
しかし、過去私が携わった、もしくは承知している無保険車傷害特約の請求は3件ですが、すべて保険会社は裁判で決まった賠償額を(渋々)支払いました。対して人身傷害特約の請求では「約款に書かれた基準で!」とかなり強硬です。この二つの保険の支払対応にはかなり温度差があります。
なぜでしょう? これは自動車任意保険の誕生の秘密にさかのぼります。やや私の推論も含みますがお聞きください。
加害者の賠償責任の肩代わりにより、交通事故被害者の救済を果たし、社会の安定を目指す。・・・このような社会的ニーズから自動車任意保険の販売は認可されました。社会的責任の強い商品であるからこそ、発売当時は「全社同じ内容、同じ掛け金、同じ支払基準」で販売されました(これは平成10年の自由化で撤廃されました)。その政府の認可に至る過程で、以下のような理屈が浮上しました。
「対人賠償の掛け金を払って被害者の救済に備える契約者が、もし逆に保険を掛けていない(支払い能力もない)相手の自動車事故で被害にあったら?」
⇒「自分は相手に対して補償を備えているのに、無保険車に被害を受けて補償が得られない。これは不公平ではないか!」
⇒「では対人賠償をかけている人にも救済が図れるよう、自動的に無保険車傷害特約を適用しましょう。」
これは保険に「公平の原則」という崇高な理念が織り込まれているからです。
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前日まで続いています「補償がだぶってしまう」保険・特約を表にしました。
契約車 搭乗中
他車 搭乗中
歩行中 自転車 他の交通機関
保険金 計算方法
重複 払い
人身傷害保険〇
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人身傷害保険について基本的な内容、特徴を抑えましょう。この保険を理解しないと明日以降わからなくなってしまいますよ。
人身傷害補償保険では、けがによる治療費の実費や、働けない間の収入、精神的損害を幅広く補償します。また、会社によっては自動車による事故だけでなく、犯罪被害事故の補償もカバーします。
1、契約している自動車に乗っている時に事故に遭い、ケガをした。特約によってこの1の補償のみに限定することができます。
2、他の自動車に乗っている時に事故に遭い、ケガをした。(ただしその車についている人身傷害保険が優先的に適用されます)
3、歩行中、自転車搭乗中に自動車との接触事故に遭い、ケガをした。
4、バスや電車、船、飛行機等の交通乗用具に搭乗中、ケガをした。なぜかエレベーター搭乗中も含みます。
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これから自動車保険の深部に踏み込みますが、まず自動車保険の基本的な理解が必要と思います。今更ながらですが、少しお付き合い下さい。
自動車保険は<賠償保険>と<補償保険>そして<特約>の3つから構成されています。
<賠償保険>
■ 対人賠償責任保険
自動車を運転していて誰かをケガさせた。その金銭的償いと代理交渉をします。
■ 対物賠償責任保険
自動車を運転していて誰かの物(自動車をぶつけて)壊した。その金銭的償いと代理交渉 をします。 <補償保険>
■ 人身傷害保険
① 運転者、同乗者が契約している自動車に乗っているときにケガをした場合、実際にかかった金銭の補償をします。
② 契約者とその同居の親族が歩行中や自転車走行中に他の自動車と事故になったとき、他の自動車に乗っているときにケガをした場合、実際にかかった金銭の補償をします。
③ 契約者とその同居の親族が自転車や他の乗り物(電車、バス、飛行機等、主に公共交通機関)に乗っているときにケガをした場合、実際にかかった金銭の補償をします。
★ ①②③すべて含むのが原則ですが、①のみ選択した契約も可能です。また③は各社廃止の傾向です。
■ 搭乗者傷害保険
A: 運転者、同乗者が契約している自動車に乗っているときにケガをした場合、死亡の場合、死亡金額、後遺障害の場合その等級による金額、入通院の場合、部位や重さにしたがって定額でお金がおります。
B:運転者、同乗者が自動車に乗っているときにケガをした場合、死亡の場合、死亡金額、後遺障害の場合、その等級による金額、入院や通院の場合、その日数×保険日額で計算してお金がおります。
★ 契約の際、AかBの選択となります。またAのみ販売の会社が多くなっています。またAの死亡・後遺障害を含めない契約も増えています。
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「自動車保険の更新、ちょっと待って! もっと安くなるかもしれませんよ!」
通販型自動車保険の宣伝、その決め文句ですが、毎年自動車保険の更新について細かく検討している人は少ないと思います。何と言っても分かり辛い。字が小さい。どこも同じでしょ・・・そんな印象からじっくり証券やパンフレットを見ることは少ないと思います。そして「昨年と同じでいいです」と更新します。しかし私たちのように交通事故、自動車保険に深く関わる仕事をしていますと、保険内容の細部にまで注目しています。
昨年の更新で保険証券に若干の変化がありました。以下保険証券から抜粋した『人身傷害特約』の欄をご覧下さい。
『無保険車傷害』⇒ 注:『人身傷害で補償されます』
…ん、これはどういうことでしょうか?
さりげなく書かれていますが、これは被害者にとって隠れた大問題です。
まずは『無保険車傷害特約』からおさらいしましょう。これは保険に入っていない、支払い能力のない加害者にケガをさせられた時、もしくはひき逃げ被害などで相手から補償が受けられない分を自分の自動車保険で補償してくれる有難い特約です。あまり馴染みのない保険ですね。もう少し説明を加えましょう。
ある時、自動車事故に遭って大ケガをしました。死亡事故はもちろん、後遺障害を負うようなケガとなると賠償金は大金になります。また車の修理費を相手はちゃんと補償してくれるでしょうか?「相手の保険から払ってもらうので大丈夫では」・・このように考える方も多いと思います。しかし、相手が任意保険に加入していなかった場合、相手はすんなり自身のお財布からお金を払ってくれるでしょうか?任意保険に入らない精神の持ち主ですよ。もしくは掛け金が払えない経済状態?・・このような人からお金を取ることは絶望的です。
それでは、任意保険に加入せずに走っている自動車はどのくらいあるのでしょうか?
任意保険の加入車は各社の統計で容易に割り出せます。そして全登録車を分母にすれば、大まかな加入率が割り出せます。最新の統計を見てみましょう。
全保有台数78660773台の内、対人・対物賠償の加入率の全国平均は73.4%です。(平成23年3月末 損害保険算出機構データ)
使用していない自動車を差し引く必要がありますが、約80%が保険加入車と想像できます。そうなると任意保険に加入しないで走っている自動車は2割ほどということになります…。5台に1台、けっこう多いと思いませんか。
「自賠責保険(強制保険)があるから大丈夫」、このような反論もあるかと思います。多くの方が誤解していますが、強制保険は補償が非常に限定されたものです。死亡の場合3000万円、後遺障害の場合4000万円、加えてケガの補償は120万までです。大ケガの場合、当然足りなくなります。そして対人賠償限定なので、車の修理費など物の損害はでません。 このような場合、ケガをしたご自身が自動車任意保険に加入していれば、『人身傷害特約』もしくは『無保険車傷害特約』で補てんすることが可能です。ちなみに車の損害の場合は『車両保険』です。自分が悪くない事故の時に自分の保険を使うのは理不尽ですが、これにより一定の救済が図れますので、「入っていてよかった~」ことになります。ちなみにゴールデンウィークに『無保険車傷害特約』を取り上げましたところ大変な反響を頂きました。 ...