【事案】

バイクで高速道路を直進していたところ、前方の車両に追突した。全身を強打し、特に両手関節の手根骨を骨折した。 20110829_2 【問題点】

両手は舟状骨骨折以外にも母指中手骨骨折や橈骨遠位端骨折等、多発骨折であった。補償は明らかに本人の過失が100%で相手の自賠責が使えない。さらに、自身も任意保険未加入で、相手自動車の修理費を弁償しなければならない。

幸いにも会社で傷害保険に唯一加入していた。一週間後に入院し、手関節を手術、それぞれ入通院と手術について保険金を得ることができた。

その後、肩腱板損傷も判明したものの、事故から一定期間を過ぎてからの診断で疑われる可能性が高い。いずれにしても、しっかり後遺障害を立証して、後遺障害保険金を得る事が最大目標となった。

【立証ポイント】

まず、両手首のCTと肩のMRIを撮影依頼。主治医も協力的であり、快諾いただけた。手首には依然として痺れや痛みがあるが、癒合状態は問題ないとのこと。肩腱板に軽微な損傷があったが、可動域は痛みのみではなく、拘縮の方が強いとの事。念の為に肩と手首両方の可動域を計測していただいた。

診断書には両手首の疼痛や可動域を記載してもらい、自社認定で申請する。両手関節は2週間もかからずに併合9級が認定されたが、やはり、肩腱板損傷の可動域は否定された。もっとも、肩関節は14級レベルなので認定・併合しても保険金は増えない。

最後に、相手自動車への弁償はこの保険金から支払うことができた。

(平成28年2月)

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 自賠責が単なる保険請求の審査に比して厳しく見る点、この道に熟知している者は一様に口を揃えて言います。

相当因果関係

 簡単に言えば、「事故のせいで痛めた」事がはっきりしていなければなりません。後遺症を残すような大ケガの治療や診断が遅れることは、どんな言い訳(主治医がヤブで診断できなかった、他の部位を優先して治療していた・・)をしようとも、不自然極まりないのです。また、部位によっては既往症の疑いがあります。以前から痛めていたのではないか?との検討もしているのです。

 したがって、事故受傷にすべての原因があるか否かについて、白黒をつけるのは大変難しい時があります。その場合、「逃げ」ではありませんが、労災での認定をもって矛を収める現実路線をとることがあります。本ケースはその典型例です。労災からの給付だけですとやや少ない補償額となりますが、争って0円よりはずっとましです。

 すべての解決が明瞭ではありません。それでも私達は依頼者の利益の最大化を模索しているのです。  

労災 12級6号:TFCC損傷(30代男性・東京都)

【事案】

自動車で通勤中、交差点で後方よりの左折車の巻き込みで受傷、膝と手首を傷めた。後にTFCC損傷(三角線維軟骨複合体損傷)が判明した。

20141203_2

【問題点】

受傷後は膝の治療が中心となり、手関節の治療及び診断が遅れた。後に専門医から手関節の手術の示唆を受けるが、保存療法を選択した。治療経過から自賠責は因果関係を厳しく見てくると覚悟した。

【立証ポイント】

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