綿密な医療調査によって収集された診断書・画像・検査結果・・これらから、申請前に既に等級は読めています。    以前、弁護士さん向けの高次脳の研修で、ある弁護士さんから質問を受けました。   「高次脳機能障害の依頼者さんを何名か経験しましたが、何級になるのか今一つ基準がわかりません。労災の基準などを参照しても不明瞭です。何かわかり易い基準はないでしょうか?」    この質問にはこう答えるしかありません。   「高次脳の場合、自賠責は特別審査会(通称、高次脳審査会)の合議で等級を決めます。それ以前に、等級は様々な資料から総合的に検討されたもので、認定基準を数値化することに限界があります。答えにならず、すみませんが、私は障害の項目別の障害程度を整理した後、全体像を見て予想、申請時には○級とわかっています。それは8割がたビンゴです。予想を外すことは10件に1~2件でしょうか。」    本件も想定通り9級の結果が返ってきました。   狙い通りとは言いませんが、想定通り!  

9級10号:高次脳機能障害(30代女性・東京都)

  【事案】

自転車で横断歩道を走行中、信号無視の車に衝突される。救急搬送され、CTにて側頭骨骨折、くも膜下出血・脳挫傷が判明、約2週間の入院を余儀なくされる。

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