交通事故被害に遭われた被害者さんから、保険会社の払い渋りや、横暴、不適切な対応を聞く事は多いものです。確かに、被害者と保険会社はお金を請求する側と払う側、対立する場面も多いでしょう。恨まれる業者なのかもしれません。
一方、私の保険会社時代、その支払い部門となるサービスセンターでの研修では、業務が手すきになると、過去の案件ファイルの閲覧をしていました。支払い書類に目を通すと、被害者はもちろん加害者からも、多くの感謝の声が記録されていました。中には便箋で御礼状を下さる方もおり、それらは丁寧にファイリングされていました。そう、保険会社に感謝している方も大勢存在しているのです。
つまり、二面性です。絶対的な悪はなく、善もまたありません。何事も両面を備えているものです。それは、対面する者の立場や思想で容易に入れ替わるものです。これは全ての企業、人間に言えることかもしれません。交通事故の被害者さんも、いつか加害者になることもありえます。被害者の時はあれほど、加害者や保険会社をののしっていたのですが、いざ自分が加害者になると、ろくな謝罪もせず、自身契約の保険会社に任せて、あとは知らんぷり・・これが普通なのです。 人間とは、その集合体である企業も含め、実に自分本位で利己的なものです。交通事故に携わって30年余年、それを実感させられます。





