【事案】
現場作業中、バックしてきた作業車にひかれた。救急搬送後、緊急手術が施され、そのまま入院、約3ヶ月の入院を余儀なくされた。
【問題点】
腸骨、恥骨、複数個所に亀裂が入り、それぞれスクリューで固定、癒合を待った。
退院後の診察で、体内の金属の先端が折れていることが発覚した。
【立証ポイント】
骨癒合後に抜釘手術を受けることが多いが、患者本人が抜釘手術を望まなかったため、折れた金属が残ったまま、症状固定とする方針となった。
また、肋骨骨折の疑いという診断だったが、胸部に出っ張りのようなものがあったため、変形に印をつけていただき、併合11級の望みをかけて審査に付した。
約40日の審査期間で股関節の可動域は認められたが、肋骨の変形については、画像上、骨折が判然としないためという理由から非該当であった。
なお、労災にも障害給付の申請を行ったところ、股関節の可動域と肋骨の変形がそれぞれ認められ、労災では併合11級認定となった。自賠責と労災で異なる等級認定がされることは多々あるが、自賠責で肋骨の後遺障害認定を獲得することがいかに難しいか、改めて思い知った案件であった。
(令和8年3月)





