山本さんイラストsj年をまたぎましたがシリーズを続けます。
 
② 関節の脱臼後に転位が生じた場合

 関節を脱臼した後、関節をはめても関節の位置がずれた状態で戻ることがあります。関節や骨の位置がずれて変わったことを転位と言います。転位によって外観上、変形が現れることもあります。

※ 例えば、肩関節の鎖骨を脱臼した後、肩の先端にこぶが出てくる状態になった場合、これをピアノキーサインといいます。
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 骨折後に転位が生じた場合、位置のズレ方によっては関節の動きブロックしてしまい、関節の動きを制限する場合があります。相談者によれば、痛みで曲がらなくなるというより、何かに引っかかってしまって関節が動かないということを伺います。肩関節の場合、肩甲骨の骨折や上腕骨頭の骨折が癒合後、転位した場合に可動域制限が残ります。

 ※ 鎖骨骨折や鎖肩関節脱臼で変形や転位があった場合、直接、肩関節の可動に影響は少ないはずですが、機能障害の12級もしくは10級の認定がみられます。

 その場合、レントゲンやCTで可能なら怪我をしていない(健側)関節と比較して骨や関節の位置がずれていること、さらに、そのズレによって可動域制限が生じていることを症状固定時に検査し、後遺障害診断書にまとめて頂く必要があります。

 なお、前回では、① 関節部分を骨折している場合について、骨折後の変形についてまとめましたが、転位は骨折によっても生じることがあります。よって、骨折後の転位(骨のズレ)によって、関節の動きがブロックされることがあり、それが原因で可動域制限が生じることがあります。