本日は久々に関西圏、伊丹に病院同行でした。
 
 伊丹は有名な有岡城を貫くように福知山線が縦断しています。城の範囲は南北1.7km、東西0.8kmで南北に細長く、総構え(町を堀や土塀、城郭で囲む形)最古の部類になります。本丸は城の東側、ちょうどJR伊丹駅に位置します。

 戦国時代(天正期)に荒木 村重が居城としました。村重は織田 信長に高い評価を受け恭順もすぐに離反、織田方に囲まれ1年以上の籠城後に有岡城は落ちました。その後、村重は逃亡・流浪の末、生き延びて茶人として復活しました。豊臣政権の茶人・武将とも親交しましたが、やはりもめて秀吉の勘気も被り出家、その3年後に波乱万丈の生涯を閉じました。有能ながら、反骨心と呼ぶべきか周囲と仲良くするのが苦手のようでした。

 依頼者さまとは駅前(有岡城の前)で待ち合わせしました。30分早く着きましたので、公園となった城の主郭部を見学しました。久々のお城探訪です。

 遺構は主郭部の柱石(建物の基礎)跡、井戸跡の他、石垣と土塁の一部だけのようです。


 
 有岡城を歴史上だけではなく、物語として有名にしたエピソードは黒田 官兵衛が幽閉されたことでしょうか。 👉 黒田官兵衛と関節硬縮
 
 今朝、事務所のポストにちょうど、直木賞小説『黒牢城』が届きました。早速、鞄に入れて新幹線に乗り込みました。ストーリーは、荒木 村重が城内で起きた事件の謎について、牢内の黒田 官兵衛にプロファイリングします。まるで歴史小説+推理小説のようです(まだ読了していないので、これ以上知りません)。

 仕事の傍ら史跡探訪と歴史小説が絡む一日でした。これだから、出張は止められないのです。