今朝は藤沢へ再びです。神奈川方面は遠方の感がありますが、首都圏は交通が便利なのでけっこう遠方まで行っても日帰りが可能です。

 しかし今月も泊りが多いな・・・研修、相談会は朝の交通渋滞を避けて前日入りが恒例となっています。また月末には山梨遠征が控えています。とにかく書類を溜めないよう、サクサク事務をこなさねばなりません。

 ちょっとネタが尽きたようなので、私が普段持ち歩く「立証型行政書士 3種の神器」を紹介。

  ① ゴニオメーター

 関節可動域の計測に使います。

  ② 骨格模型 & 骨格図・筋肉図のCG (ノートパソコン) 続きを読む »

今朝から病院同行、ただ今事務所に戻りました。午後は出張相談です。

 今朝の案件は女性の顔面醜状痕について医師面談&診断書の依頼です。金属製のノギス(計測用定規)をペタッと顔に当てるのは本当に気が引けます。「キズなんて治ったよ、目立たないよ」と言ってあげたい反面、被害者のためには後遺障害の認定にはキズがしっかりあった方がいい。この業務はアンビバレントな気分なのです。

そこで過去の名作業務日誌を再UP → 女心と醜状痕

この日誌のエピソードの時は旧基準の認定等級でした。 後遺障害認定等級について昨年改正されています。以下新基準を記載します。

自賠責保険 醜状障害の新認定基準

等級

醜状障害の内容

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 おはようございます。週末は打ち合わせ、会合等で休みとなりませんでした。休暇が必要なのはわかっていますが、この年度末の3月も月末にかけて研修会、首都圏会議が続きます。前倒しで事務処理が必要です。

 今日はあいにくの天候ですが、なんと外出先なし!これは天啓、一気に事務を片付けようと思います。

 子供のころから雨の月曜は憂鬱で、学校へ行くのが嫌でしたね。なんか体の調子も悪くなってきます。心と体はリンクしているもので、気分次第で体調も上下するものです。なぜ話がこの展開になったかというと・・・先日拝見した被害者の診断書にこのNGワードがあったからです。  

<診断名>    頚部捻挫

<自覚症状>   頚部から肩にかけて痛み 寒くなると痛みが増す  雨の日は肩が上がらない 

   この下線部は後遺障害を否定するものです。神経症状の後遺障害とは「事故後一定の治療を続けたが、痛みやしびれなどの症状が常時残ってしまった」状態をさします。暑さ寒さや天候で左右することもないとは言えませんが、一般的にこれは慢性痛、リウマチ、神経痛の症状です。この場合、五十肩、頚肩腕症などの既往症を匂わすものです。

 これでは自ら外傷による神経症状の残存を否定をしているようなものです。

 後遺障害の評価の基本は・・・

自覚症状:「痛い」    + 他覚症状:医師の診断   +  医学的証明:「画像所見、検査結果」  この3つが一致していなければならないのです。医師の診断や画像、検査が絶対であっても自覚症状もしっかりとした表現をする必要があります。                                 もっとも今回の診断書の被害者は事故前から神経痛があったようで、事故との直接因果関係が乏しいことは明白です。実通院日数も整骨院の通院が中心で、後遺障害等級の対象とは言えません。通院慰謝料のみで解決するようアドバイスを行いまいした。

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 事故後こんな症状に悩まされる患者さんがいます。  頭痛、だるい、めまいや吐き気、不眠、耳鳴り、手のしびれ・震え、無気力、ぼーっした状態・・・不定愁訴です。これらは自律神経失調症の症状と重なります。交通事故のムチ打ちでたまにこのような症状を示す方がいます。整形外科での治療に加え、バレ・リュー症候群の治療を併用する必要があります。神経ブロックを試み、交感神経の暴走を抑えることにより快方へ向かわせます。

 しかし、これらの不定愁訴を訴えても、医師の診断によってはあらぬ方向へ行ってしまう患者もおります。例えばXP画像上、骨に異常がないと・・・「気のせいです」と言って、神経学的検査、MRI検査をしません。そしてしつこく症状を訴え続けると・・・「心療内科、精神科への紹介状を書きましょう」となります。精神病患者の出来上がりです。  また、大学病院で精密検査を行い、脳神経科、眼科、循環器科とどんどん検査を進めていきますが、決定的な傷病名が見つかりません。そしてめったにない奇病・珍病へ・・・MTBI、脳脊髄液減少症、RSD、重症筋無力症・・・なんで単なるムチ打ちでなんでこんな重傷・奇病になってしまうの?

 これら病院巡りしている患者さんが本当に多いのです。昨日もご指導いただいているY整形外科医とこの話題になりました。被害者をお連れしたのですが、Y医師は流れるように神経学的検査を行い、こう診断しました。「頚部から上肢にかけての過緊張がもたらすもの、そして薬の大量投与の影響」。そしてK点ブロック(硬膜外ブロック)を試み、後日ペインクリニックの専門医の診断、MRI検査の指示をしました。そして強い薬、飲んでも改善のない薬は一切やめるように言いました。極めて穏当な処置と思います。今後、K点ブロックもしくは星状神経節ブロック、K点マッサージ、指圧などの緩和処置の効果が出てくるはずです。

 患者が自らの不安で訴える症状に過度の診断名をつけてしてしまう医師がおります。もちろんこれらの医師が言う診断は「〇〇の疑い」に過ぎないのですが、患者も精神的に弱っていますので、変な傷病名にすがりついてしまうのですね。

 私も立場上、患者の自覚を指摘することが多いのですが、今日は医師についても言いたいです。「〇〇の疑い」程度で変な診断をしないでほしいと思います。その傷病名で患者の頭が一杯になり、薬の大量投与はもちろん、病名に精神的に執着してしまいます。結果、保険会社からは精神病・詐病扱い、職場での信用失墜、家族ともうまくいかなくなり、気落ちして症状も改善が進まない・・・悪い方向へ一直線です。

 Y医師のように正しい判断、処置をしてもらわないと困るのです。ペインや神経学について、より整形外科医の理解が進むことを願うばかりです。

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 先日の講義で、弁護士から医証の信頼度について質問・指摘がありました。

 私が収集した診断書、検査資料について「裁判上で、その信頼性、信憑性を問われないか?」です。

つまり法律家が深く関与した医証について、その恣意的な意思が色濃く入り込み、裁判官に疑いを持たれないかということです。

 確かに被害者と医師の間に入り、医証の作成をフォローする私たちにとって重要な指摘と思います。あまりに被害者に肩入れした結果、少しでも有利な検査資料へ誘導しがちです。これは被害者から依頼を受けた以上自然な流れですが、それを恣意的な資料と判断されては元も子もありません。    講義での私の回答を補足・整理してもう一度言及します。

 私たち協力行政書士が連携する医師・治療先とは、癒着した関係ではありません。それは以下のように厳しい目で医師を評価をしているからです。  

① 高度な診断力

 「様子をみましょう」と言って神経学的検査をしない、傷病名を決められない、時間がなく患者の話をよく聞いてくれない、このような医師は私たちというより患者のためになりません。  まず医師としての腕、つまり適切な判断・治療ができなければ信頼はできません。

② 高度な倫理感

 患者や私たちの意見を聞きすぎる、患者もしくは保険会社に肩入れしすぎて公平性が保てない。自由診療と健保診療で露骨に差をつける。不道徳、利益優先な医師の書く診断書はいずれメッキがはがれます。  自らの揺るぎない判断、責任で診断・検査を行う医師を信頼しています。

③ 高度な人間性

 後遺障害立証にまったく協力的ではないということは、つまり患者に対する責任感、愛情を持てない医師です。またセカンドオピニオンを推奨できないのは唯我独尊の表れです。医師に限らずどの職業も留まるところその人間性が問われます。  神がったすばらしい精神を持った「先生」は全員、謙虚。誰に対しても態度を変えず、礼儀正しいです。出会うと感動しますよ。

   このように医療先確保とは終生尊敬すべき人との出会いであり、簡単ではないのです。

 こちらの都合で診断書を書くような 「軽薄な医師」 を探しているのではないことを強調します。

 医証の信用担保とは 「信頼できる医師」 との共同作業の結果なのです。

     

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 おはようございます。今日は4年に1度の2月29日ですね。

 昨日は研修会の事後に関する挨拶や相談、問題処理に忙殺されました。来月も引き続き実り多い勉強の場にしたいものです。

 さて、既に月曜から病院まわりは続いています。今日は神奈川県藤沢市~埼玉県川越市、移動距離もけっこうなものです。その合間、移動時間に様々な事務を消化させます。日々の足を使った業務が強固な医療ネットワークを作り上げるものと思います。頑張らねば!

 先日、講義でレントゲンやMRIの画像断について解説しました。絵が下手だの不評を買いましたので、少しリベンジ。ネットでよい絵を見つけました。

←これじゃダメか・・・

    赤:矢状断     青: 冠状断    ...

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 前日の懇親会の疲れか、地味なテーマのせいか2日目は静かな幕開け、「高次脳機能障害」を丸一日集中講座です。

 この一日全4コマの講師は不肖私が務めさせていただきました。この1年間で高次脳機能障害の被害者対応は2ケタ。必然、最新の認定内容や判例、現在進行中の案件・情報を開陳です。

  ← 少しドヤ顔です     

<1時限目>

・高次脳機能障害とは

・立証ビデオによる実例紹介(3 件)

・等級認定と裁判におけるビデオ提出の効果     続きを読む »

 2/25-26 東京 ベルサール丸の内 にて「交通事故・後遺障害認定実務講座」を開催しました。

 NPO法人交通事故110番と全国の協力行政行政書士・MCが集結、船井総研さんの協力での大研修会となりました。今月の2日間、3月の2日間の合計4日間のプログラムで、のべ50人を超える弁護士先生が参加します。

 内容を紹介します。

<1日目>

1、交通事故と後遺障害

・ 「弁護士事務所の抱える問題・課題、取組、連携体制について」

  川崎先生 (よつば総合法律事務所)

・ 保険会社の対応について  山崎先生(茨城:行政書士)

・ 行政書士事務所の対応について   佐井先生(神戸:行政書士) 

2、外傷性頚部症候群  宮尾先生 (NPO交通事故110番)  

・ 深部腱反射の実演 亀井先生(MC)

・ 12級認定について 杉本先生(MC)

このようにイントロダクションから多方面の先生の講義が続き、会場の熱気はすごいものでした。そして各論解説の1発目、後遺障害最大勢力である「ムチウチ」がスタート。どの弁護士事務所でも「ムチウチ」の相談者の対応に苦慮が続いています。食い入るように腱反射の実演に見入ってました。そして今まで判然としなかった14級と12級の認定基準の違いや、認定までの必要な検査を把握して頂けたようです。きっと弁護士先生の被害者対応力の向上になったと思います。

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 明日からの研修会に備えて会場入りします。会場は有楽町です。例によって荷物満載です。

今日の業務日誌はお休み、来週からこの研修会のレポートをUPします。

     書籍、模型、画像、CG・・・色々と準備が必要です。

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 必死のパッチ、110番用語と化していますが、現在まさにその状態。

 研修に参加した先生方に楽しんでいただけるような、もとい、業務の役に立つような内容を練っています。つかみどころのない「高次脳機能障害」を五感で(味、匂いはありませんが)感じていただきたいと思っています。

 レジュメの一部を掲載します。  

集中解説 神経心理学検査

高次脳機能障害の程度を判定するには、大きく分けて4つの能力の低下を計ります。

意思疎通能力 (認知力、言語力、記銘・記憶力)  問題解決能力 (理解力、判断能力) 遂行能力 (作業負荷に対する持続力・持久能力) 社会行動能力 (社会適合性、協調性)

 これら4能力について6段階評価をして障害等級を判定します。この中でとくに意思疎通能力、遂行能力については直接データ化が可能です。それらは言語聴覚士、臨床心理士等、専門家を擁する病院にて専門的な検査を行います。家族のみが承知している症状を客観的な評価とする、もしくはあぶりだす作業となります。たとえば記憶障害でも度忘れがひどい場合、短期記憶障害に特化した検査を行う、会話が成り立たないような場合は聴覚記憶に特化した検査を行う。このように実情と客観的評価を結びつける検査プログラムを組むことが大事です。

 問題解決能力、社会行動能力については「神経系統の障害に関する医学的所見」「日常生活状況報告」の内容と合わせ総合的に判断しているようです。 

 今回取り上げた検査は22種。平成23年4月新認定システムにとりあげられた検査すべてを網羅しています。

   現在執筆中の「高次脳機能障害 立証マニュアル」からのスピンオフです。

 当日をお楽しみに!

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 前回のベントン視覚記銘検査につづき、もう一つ解説します。  

レイ複雑図形再生課題 (ROCFT)

  レイ複雑図形検査 Rey-Osterrieth Complex Figure Test (ROCFT) と呼ばれる視覚性記憶検査です。 図形を見ながら描く模写、その直後に図形を見ないで思い出して書く直後再生、30分後に再び図形を見ないで記憶を頼りに再生する遅延再生の3つの検査を行います。記載の有無や歪み、適切な配置ができたかどうか18項目に分けて0.5点~2.0点まで5段階で採点します。 視覚性記憶のみではなく、視覚性認知、視空間構成、遂行能力なども評価できます。 

   いよいよ今週末、都内で研修会です。来月の2日を加え、4日間の集中研修です。私は今月の2日目、「高次脳機能障害の集中講座」を担当します。現在6件の被害者をフォローしていますので、その最新情報を織り交ぜ、実践的な内容にしたいと思います。今週は資料、レジュメに忙殺されています。

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言語に関する障害は平成23年4月の新基準において言及され、「意思疎通能力」の低下として重要視されています。 前回の「言語機能に関する障害」ではSLTAを取り上げました。もう一つ解説します。  

② WAB失語症検査 

 言語機能の総合的な検査(8項目、全38検査)を行います。自発語、復唱、読み、書字について0~10(自発語のみ20)点の得点を計ります。失語症の分類・軽重を明らかにします。  

1、全失語(重度の失語)   2、ブローカ失語(運動性失語、流暢性の喪失)   3、ウェルニッケ失語(感覚性失語、内容の乏しい発言)   4、健忘性失語(言葉のど忘れがひどい)             以上4つの分類、評価をします。

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言語に関する障害は平成23年4月の新基準において言及され、「意思疎通能力」の低下として重要視されています。 前回の「言語機能に関する障害」ではSLTAを取り上げました。もう一つ解説します。  

② WAB失語症検査 

 言語機能の総合的な検査(8項目、全38検査)を行います。自発語、復唱、読み、書字について0~10(自発語のみ20)点の得点を計ります。失語症の分類・軽重を明らかにします。  

1、全失語(重度の失語)   2、ブローカ失語(運動性失語、流暢性の喪失)   3、ウェルニッケ失語(感覚性失語、内容の乏しい発言)   4、健忘性失語(言葉のど忘れがひどい)            以上4つの分類、評価をします。  

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 小雪舞う青物横丁、前日から会場入りです。厳寒期の首都圏相談会、今回は夕方から研修会の打ち合せに備え8名に絞っての受付です。

 今回の相談者も相変わらず医療対応に難渋している方が多かったようです。症状に無関心な医師、診断力のない医師、必要な検査を怠る医師、そして迫る保険会社の治療費支払いの打ち切り。

 被害者もこのような状態で漫然と治療を受けた結果、途方に暮れて相談にやってくる方もおりますが、自己の置かれている状況に危機感を持ち、早めにいらっしゃる方も増えてきました。

 受傷早期なら必要な検査をする、転院する、保険会社への適切な対応をとる等、修正が容易なのです。

 つまづきもなく順調に進めることができれば、私たち協力行政書士のお手伝いは必要なく、無料相談で済みます。

 しかしながら賠償交渉に関しては弁護士対応が必須です。被害者直接交渉では保険会社も自社の基準以上支払う気はありません。保険会社の基準と裁判の基準では2~3倍の開きがあるのです。これでは弁護士が交渉せざるをえません。また紛争センターでもある程度裁判基準に近づきますが、専門的な知識はもちろん大変な時間と労力がかかります。紛争センターにおいても弁護士に任せることができればベターと思います。

 しかしながら交通事故を扱う弁護士もすべての先生が適切な対応をしているわけではありません。残念ながら半分以上は問題があるように思います。某損保会社の人身事故担当者から聞いた話ですが、

①仕事をしないで報酬を取った? これはつい最近の実例です。高次脳機能障害被害者を担当している保険会社担当者に被害者側の弁護士から委任通知書(「これから私が被害者に代わって交渉します」という宣言)が届きました。しかしその後一向に賠償金請求の話が来ません。紛争センターや裁判の話もなく、3か月たってもナシのツブテ。仕方ないので保険担当者がある程度増額して賠償金の提示書を作り、弁護士に送ります。そしてその弁護士は何の反論もなしに「その金額でいいです」と。まるで待っていたかのような返答です。  これでは何のために被害者は弁護士を雇ったのか?私の試算では逸失利益およそ1千万円は戦わずして捨てたと思います。さらに問題なのは、この弁護士は何もしない(委任通知書〒しただけ)で報酬をせしめたことです。

②毎度、和解で逃げる?

 被害者の代理弁護士が勢い込んで訴訟を起こしてきました。「中心性脊髄損傷」が後遺障害等級として認められなかった事を不当としての訴えです。しかし実際の「中心性脊髄損傷」は歩けないほど重篤な症状です。何故か医師は軽々とこの診断名を持ち出します。実際は「損傷の疑い」程度なのだと思います。このような軽薄に使われる診断名であることを保険会社の顧問医師、顧問弁護士はよく存じています。裁判では山のような脊髄損傷を否定する医学的な論文、反論を準備して待ち構えています。  対する弁護士は主治医が軽薄に書いた診断書のみを持って法廷に臨みます。まるで丸腰で戦場へいくようなものです。案の定、第一回弁論で真っ青になり、コテンパンにやられて恥をかく前に「和解」(裁判官の斡旋で手打ち)を選択します。最初の勢いはどこへ行ったか、被害者に「勝ち目がない、ここらで手を引く」よう説得を始めます。

 これはダメな弁護士の例ですが、保険会社担当者曰く「4割の先生方が①、半分以上が②ですね」。つまりほとんどの弁護士が保険会社担当者からなめられています

 だからこそ、被害者は交通事故に精通した真の意味での「先生」を探さなくてはならないのです。

 このテーマについて私たち協力行政書士も取組中です。後日発表しますのでお楽しみに。

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 先月より品川に会場を移しての相談会、今夜から現地に入ります。

 今回の相談者リストを見ますと人数はいつもより少ないようですが、中身は濃密、早急に対策を練らなければならない被害者さんばかりです。協力行政書士、そしてスカイプで待機の弁護士も知恵を尽くして対応します。

   ← これが会場です。

レントゲン写真を診るためのシャウカステンやら人体模型やらで大賑わいとなります。  

 まだ地理感のない青物横丁ですが、駅周辺でよい飲食店、お勧め店など知っている方がいましたら情報乞います。

 では今日の日誌はこれまで。

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 最近、TFCC損傷2件、足の後距腓靭帯損傷など、疑った症状を立証すべくMRI検査を行った結果、ビンゴ!・・・検査で損傷を見つけることが続いています。  なんか怖いくらいに冴えてます。  

■ TFCC損傷

 TFCCとは三角繊維軟骨複合体の略で、手首にある手根骨と腕の橈骨・尺骨の間にあり、双方のクッション、安定装置の役割をしています。ここが手首の骨折や、掌をついて転倒したショックで損傷することがあります。激しい痛みと、手首の可動制限、特にバイバイをするときに小指側に曲がらなくなります。  治療は断裂があれば当然に手術で縫合する必要があります。損傷がわずかであれば保存療法となります。

 MRI検査する際も「TFCC損傷の疑いがあります、T2強調とT1脂肪抑制でお願いします!冠状断もよろしく!」と技師にしっかり伝える必要があります。漫然とした撮影ではしっかり描出できず、特に技師の技量によっては無駄な検査となる事もあります。

    

 通常骨折を見逃す医師は稀です。骨折に気づかないと医療過誤となるからです。必ずレントゲンだけは撮ります。レントゲンでは骨折の有無を確認できますが、軟骨や靭帯の損傷はMRIじゃないと映らないのです。しかし医師は軟骨骨折、靭帯断裂などを疑わなければMRI検査まで行わず、固定や保存療法の措置を取ります。医師は続きを読む »

 世界の左半分がない世界?

今朝、神戸の佐井先生から高次脳機能障害の案件について相談がありました。気になる症状に「左目が見えない」がありました。どうやら脳の障害によるもののようです。今回は半空間無視について。    左目が見えない?というより左目に映る映像を認識できない状態です。脳の障害で、頭頂葉や右側頭葉に硬膜下血腫等による圧迫、ダメージを受けた方に多くみられる症状です。もちろん反対に逆の右側が認識できないケースもあります。これは視神経障害による失明とは違います。通常人は眼に映った情報を脳で解析しています。しかし脳の解析システムが故障することよって、映るものが認識できない状況に陥るのです。したがって当人は見えてないことすら自覚しません。

日常の例では、

・ 食卓に並んだいくつかのおかずの皿から右半分しか箸をつけない ・ 廊下を歩く時、片側に寄ってしまい、肩を壁にすりながら歩いてしまう  ・ 家の絵を描かせると片側半分だけしか描かない ・ 片側から話しかけられても反応しない ・ 片側に人が立っていても存在に気づかない

① 行動性無視検査(BIT)

Bitは従来の視空間認知検査法であった「線分抹消課題」や「線分2等分課題」など机上の視覚認知評価6種類からなる「通常検査」と日常生活場面を想定した「行動検査」の2つを行います。  絵や文字の消込や線引きなどいかにも検査的な通常検査に加え、「行動検査」を加えることにより、より詳細に症状を訴えることが可能です。例えば文章の読み書き、時計の認識、物品・硬貨の認識などより生活の困窮点を明らかにできます。

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 最近の出来事から。

 むち打ちでなかなか症状が回復しない被害者Xさん。真面目に病院通い、リハビリをしていますが、痛みやしびれがなかなか改善しません。星状神経ブロックもこころみました。画像上や神経学的な所見も決して重篤な状況ではありません。主治医もいい加減、心因性を疑っています。保険会社担当者もそろそろ本気モードで打ち切りを迫ってきました。

 さて、この状況で私がとった対応。

 「さっさと事故を終わらせましょう」 です。

 真面目に半年治療を行っても改善しないわけですから、同じ治療を続けても急激によくなるわけはありません。Xさんも長いこと仕事から離れて、社会からの隔絶により精神的に自虐的になってきています。献身的な看護を続ける家族にも不穏な空気が流れてきます。

 これらを打破するには、思い切って医師の治療を減らしていき、自己回復努力にシフトすることです。

 事故前に好きだった趣味を積極的に行う、気分転換に旅行する、とくに温泉がお勧めです。自分で軽い運動、ストレッチ等を行い体力改善に努める。体力の向上が治癒向上の基本です。

       

 「治してもらう」 から 「自ら治す」 への転換が必要です。

 そして症状固定、示談し、一時金をもらい、保険会社ともさっさと縁を切ることです。

 いつまでも事故から頭が離れず、保険担当者とストレスのある交渉が続く・・・これでは症状も良くなりません。     ちょっと乱暴な体育会的な理屈ですが、以下のように進めます。

1、 さっさと症状固定させて、治療に目途をつけさせます。

  保険会社担当者は大喜びで私に感謝しきりです。(私の仕事は保険会社も大助かりなのです)

 また、病院側も打ち切り攻勢の保険会社と患者の板挟みにうんざりしていたので、おなじく歓迎。

2、 後遺障害14級を取って、弁護士による交渉、そして一時金をもらって解決。

  保険会社担当者は少し苦い顔ですが、案件終了にはなります。保険会社では長く案件を抱えることを最も「悪」としています。

3、 病院のリハビリは健康保険(自費)となります。 そして徐々に回数を減らしていきます。

  毎日病院通いでは気が滅入ります。   4、趣味で気分転換

  ...

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 平成23年4月の新基準でも触れられていましたテーマです。脳の障害でうまくしゃべれなくなった状態を解説します。 ■ 言語機能に関する検査 

事故以来言葉をスムーズに発っせなくなった、極端にゆっくり話すようになった、こちらの言うことに対する理解が遅く会話が滞りがちになった…これらは一般に失語症となりますが、高次脳機能障害の場合、以下の2種が代表的です。

1、運動性失語  左前頭のブローカ領域の損傷。話し言葉の流暢性が失われます。どもりやすい、言いたい事が思うようにでてこないなど、家族は事故後の変化がはっきりわかるはずです。

2、感覚性失語  左側頭に位置するウェルニッケ領域の損傷。流暢性は保つものの言い間違いが多く、発言量の割に内容も乏しくなります。意味不明な言葉、とんちんかんな事ばかり言っている状態もあてはまります。  くも膜下出血で倒れた人が左脳の出血と損傷によって、言葉に障害が残ってしまったケースと似ています。しかし高次脳機能障害は程度の軽重に差があるため、軽い失語症は事故のショックのせい?と周囲も安易にみてしまいます。もっとも右側頭葉のみにダメージを受けた患者さんは、「会話・発言・読み書き」に関して以前と変わらないことも多いようです。

 失語症に絞った専門的な検査がありますので挙げます。 ① 標準失語症検査 (SLTA)

 失語症の有無、重症度、タイプの鑑別を行います。短文やまんがなど26項目についてそれぞれ読ませ、後に説明させます。正答から誤答まで6段階で採点します。リハビリ計画の策定の為に行われることが多く、リハビリ施設では失語症の定番検査です。 続きを読む »

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